骨髄ドナー候補

乳がんだと診断を受ける1ヶ月ほど前に骨髄バンクからドナー候補だと連絡があった。他人と型が合うのは確率が低いみたいで、私ので良ければどうぞ!どうぞ!

社会で働いてお給料として自分の価値を認められていたと感じていた独身時代とは違って、社会との接点もなく子育てだけしているほぼ専業主婦がどうしたら独身時代の様に社会の役に立っていると感じられるか??

『献血や!』


献血バスが近くに来たら400ml献血。腕の中央に太い血管。親に感謝。誰かに役立ててる。献血した日は何となく心が軽い。

 ドナー候補になると決めたらコーディネーターさんと面談の日を決めて、お医者さんから説明を受けて正式にドナーになると意思表示。全身麻酔で骨髄を採取して移植、血液の中から骨髄造血幹細胞だけを取り出して移植の2つの方法があるらしく、ドナー本人が決められる。

 長女が凄く怖がりなので全身麻酔は絶対にあかん!!と。夫、次女も全身麻酔は反対。

 ドナーの面談の日より前に乳がん疑いの生検の結果を聞く日やった。癌やと分かったら直ぐにコーディネーターさんに電話。

『乳がんが見つかったので、ドナーは辞退します。』


ご自愛下さい!と丁寧な優しい言葉を掛けられたと思う。癌とわかって気が動転して電話での会話が曖昧。

 あぁ…、せっかく人の役に立てると思ったのに。
 長女に乳がんやと説明をした時にドナー候補は辞退したと伝えた。

『普段から人の事ばっかりで、自分の事をもっと優先しなあかん!』


と、長女に怒られた。

『ありがとう。』

って言うて、乳がんと向き合うと決めた。



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