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午後のロードショー「コールド・クリーク 過去を持つ家」


公開 2003年
監督 マイク・フィギス
公開当時 デニス・クエイド(49歳) シャロン・ストーン(45歳) スティーブン・ドーフ(30歳) クリステン・スチュワート(13歳)

映画を見終わった後の感想は控えめに言っても「何スかこれ?」という感じです。
予告などの映像から「悪魔の棲む家」のようなホラーかと思いきや、都会から移住してきた家族VS田舎の地元住民のヒトコワ作品でした。

ニューヨークで暮らす作家のクーパーは、息子が交通事故に遭いそうになったことをきっかけにに、田舎への移住を決意する。
コールド・クリーク邸を買い取り家族で引っ越すも、その家の前の所有者だという男デイルが現れる…

主人公家族が随所で常人とは異なる行動をとるためまったく感情移入できません。
クーパー一家が引っ越してきたコールド・クリーク邸は、「ホーンテッドマンション」を彷彿とさせるようなおどろおどろしいボロ屋敷なのです。
子供たちは「パパ、ここ気に入ったよ!ここに住もうよ!」
気に入ったんかい‼ となるのです。

クーパーは屋敷を「家財ごと買い取った」と言っていましたが、クローゼットに前の住人の服がそのまま残っているなんて気持ち悪いですよね。
彼は大らかなのか、前の住人の写真がベタベタ貼ってある書斎で平気で仕事をするのです。

突然コールド・クリーク邸を訪ねてきたデイル。
元住人とは言え不法侵入してきたどう見てもガラが悪いデイルとランチをし、
「良かったら雇ってもらえないかな? 俺はこの家の事は何でも知ってるしプールも修理もできる」

クーパーはまさかの「そうだな。じゃあお願いするよ」
雇うんかい‼ となります。

案の定、彼を雇った事で災難が次々と家族に降りかかるのです。

家の中に侵入した蛇に大騒ぎをして怖がる一家。
デイルが嫌がらせに投入した蛇なのですが、今時たかが普通サイズの蛇数匹でこれだけ尺をとる映画も無いでしょうね…

デイルは自らの妻と子供を殺害しており、競売にかけられた我が家を取り戻すため、クーパー一家を追い出そうと企んでいた。
夫婦は二人で協力しデイルを撃退して一件落着。

ラストで家族仲良く屋敷のプールで遊ぶ映像が流れるのですが、あれほどの惨劇のあった屋敷に
住むんかい‼

上記のように本作は何度も心の中でツッコミを入れたくなる作品です。

シャロン・ストーンは当時45歳とはいえまだまだお色気たっぷりで、ワイルドな男臭全開のデイルと男女のからみがあるのかと思いきやまったくありませんでした。
吹き替えを高畑敦子が演じていますが、シャープな雰囲気の彼女に合っていませんね。

私にとって唯一の見どころは、ジュリエット・ルイスが出演していた事です。
彼女は本当に「アバズレ姉ちゃん」役が似合いますね。
最近は脇役のみの出演が多い印象ですが、また彼女が主演の作品を見てみたいものです。

午後ローでも度々描かれる「都会人」VS「田舎者」の構図。
抗争はビリヤード台やカウンターがある片田舎のバーで勃発する事が多いのです。
本作でもよそ者のクーパー一家より、仲間意識からかどう見てもタチの悪いデイルの肩を持つ住民たちが描かれています。
アメリカの片田舎の住民というのは貧富の差からか都会から来た人間を敵視する傾向にあり、また彼らには奇妙な連帯感があるのです。

豪華なキャスティングに釣られてつい見てしまいそうですが、ホラー要素、謎解き、暴力、お色気すべての要素が「匂わせ」のみで、レンタルビデオで借りて見たとしても自らの選択を呪いたくなるほどつまらない作品です。

今日も無事に家に帰って午後ローを見れていることに感謝😌です。

総合評価☆☆☆☆☆
ストーリー★
流し見許容度★★★
午後ロー親和性★★★★★

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