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酷評 「カブリが10,000人」

「ラストヒロイン」というオーディション番組が好きで、観ていました。
TikTokの切り抜きを観て、ご存じの方も多いかもしれません。

タイトルは、ボーカルの玉井先生がある出演者の女の子に対して放った言葉です。
厳しい現実を、端的かつ明快に言い表した言葉だと思いました。

歌手も、俳優も、お笑い芸人も、YouTuberも、ブロガーも、コラムニストも、デザイナーも、映画監督も、漫画家も、写真家も、作家も、画家も、音楽家も。
およそアーティスト(あるいはクリエイター)と呼ばれる人々にとって、「カブリがいないこと」は、とても重要な要素ですよね。

カブリが10,000人。
表現者にとって、これ以上ない酷評だと思います。

すでに同じものがこの世にあるなら、表現者としてそこに存在する意味は無い。
表現者である限り、誰ともかぶらない、唯一無二の世界観やスタイルを、新しい価値を、絶えず生み出し続けなければならない。
それはとても大変なことだと思います。

たとえば私はお笑いが好きですが、永く活躍されてる芸人さんというのはやはり、独自の世界観やカラーを、持っておられる感じがします。
誰ともカブらない、自分(自分たち)だけの芸。

さらには、自分の表現したいものと、世間が求めるものとのバランスをどう取るか、という葛藤もつきものなのではないかと想像します。
自分が表現したいものが共感され、評価されるなら、それはとても幸せなことのように思います。

ちなみに、酷評されたその女の子は、番組の回を追うごとにグングン伸びて、玉井先生からの評価もとてもアップしました。HKT48の、豊永阿紀さん。
素直で努力家な人柄が滲み出ていて、とても好きな方のひとりです。

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