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教員採用試験 【面接】攻略法「面接官の本音が分かれば怖くない」

「面接官は、何を評価しようとしているの?」これは、教員採用面接試験を受ける人なら誰もが気になることだと思います。

本稿は、面接指導の具体的な流れを紹介しながら、この疑問にお答えし、合格につながるポイントも詳しく解説します!

1次選考(筆記試験)の合格発表に大喜びしたのも束の間、2次選考である「面接」が学生に重くのしかかってきます。

S(Student): 先生、面接まで1ヶ月しかないんですけど、どうしたらいいでしょうか?

T(Teacher): 1ヶ月あれば十分です!しっかり対策をしていきましょう。

S: 分かりました、頑張ります!

面接対策の最終目標


S: ところで先生、想定問答集作成の最終目標を教えてください。

T:  面接官の質問に、的確に回答できるようになることです!

学生たちは面接指導の一環として「想定問答集」を作成します。想定される質問に対して、適切な回答を考え、それをPCに打ち込んでいく作業です。

数年前までは模擬面接を通じて回答を修正していましたが、時間がかかり効率的ではないことに気付き、現在は学生が作成した想定問答集の修正を優先しています。

T: 願書に「子どもの気持ちに共感できる先生になりたい」と書いてありますが、どうしてそう思ったのですか?(←WHY質問)

S: 子どもは、自分を理解してくれる先生を信頼して、心を開いてくれるからです。

T: なるほど、良い回答ですね。
もう一つ、「どのようにしたら、一人一人の子どもの気持ちに共感できますか?」という質問の回答も加えておいてくださいね。(←HOW質問)

深掘り質問への対策

面接官は、受験生の回答に対して「なぜ?(Why)」「どのように?(How)」と質問を深めてくることがよくあります。このような深掘り質問に対応できるよう、学生には徹底した準備をさせます。

次回の指導までに、学生は指摘された部分をさらに深く考えたり、ネットで調べたりしながら、想定問答集を修正していきます。この指導を通じて、学生たちは自分で考えたことを自分の言葉で回答できるようになります。

結構時間のかかる作業ですが、個別面接は合否を左右するので私も手を抜きません。

面接官の本音

想定問答集が概ね完成したら、模擬面接に入ります。

面接では、各自治体で以下の様な評価基準を設定して、各項目について4〜5段階で採点がなされ総合点が算出されます。

教員採用候補者選考検査「面接」評価基準例

面接官は、受験生の回答を聞きながら、項目に沿ってその人間性を見抜こうとしています。つまり、教員としての資質があるかどうかを判断するのです。

どんなに素晴らしい回答をしても、面接官の目を見て話せなかったり、声が小さく聞き取れなかったりすると、教員としての資質に欠けると判断されます。

ですから、学生には「元気に」「明るく」「ハキハキと」回答することを求めます。

これを具体化する中で、学生は「熱意をもって」「健康的に」「誠実に」といった個々の持ち味を表現できるようになります。これらの持ち味は、子どもを惹きつける資質として面接官にアピールできるのです。

理由を明示した簡潔な回答

また、簡潔に回答することも大切です。学生は、一度にすべてを説明しようとして回答が長くなりがちですが、暗記したことを思い出しながら話すような、長々とした回答はNGです。面接は、受験生と試験官のコミュニケーションの場ですから、会話のリズムも大切になります。

例えば、

試験官: 理想の教師像は?
受験生: はい、分かりやすい授業を通じて、一人一人の子どもに学ぶことの大切さを伝えることができる教師です。なぜなら、学校生活の大部分が教科指導ですから、授業を大切にすることで、児童にとって学校生活がより充実したものになると考えたからです。

このように「〜です。なぜなら(というのは)」と理由を明示し、具体例を交えて簡潔に回答することで、試験官に好印象を与えることができます。つまり、深掘り質問の「なぜ?(Why)」を聞かれる前に、「なぜならば」を回答に入れてしまうのです。

コミュニケーション・リズム


続けて、試験管の「どのように?(How)」に回答します。

試験官: 理想の教師に近づくために、あなたはどのような努力をしますか?受験生: はい、教材研究や発問の工夫などを積み重ね、授業力の向上に努めます。また、研究会や研修会に積極的に参加するなど、常に学び続けることが大切だと考えています。

こうすることで、試験官と受験生のコミュニケーションにリズムが生まれます。面接は、試験官と受験生のコミュニケーションの場ですから、合格に向けて大切なポイントになります。

面接評価を高める「魔法の仕草」


最後に、面接評価をぐんと上げる「魔法の仕草」をご紹介します。それは、面接官のお話や質問を「うなずき」ながら聴くことです。うなずくことは、面接官の話にしっかりと耳を傾けていることを示す非言語的なコミュニケーションです。

面接官は、あなたが自分の話に興味を持って真剣に聞いてくれていると感じて好印象を持ちます。この「魔法の仕草」には、「面接評価をワンランクアップする」くらいの効果があるかもしれません。

受験生仲間や大学の教官と面接練習をする際には、ぜひこの「魔法の仕草」を意識して取り入れてください。

最後に

さて、具体的な面接指導の流れを紹介することで、合格のためのポイントを解説しました。「面接官が何を評価しようとしているのか?」についても、ご理解いただけたと思います。

最後に、学生に対して模擬練習の中で「これだけはやらないように」と注意することがありますが、それを記載して終わりとします。

それは、回答に困った時に、何とかしようとダラダラとお話してしまうことです。これは、試験官によっては「一発アウト!」と判断されることがあります。

なぜなら、教育現場では保護者からの質問に対して、わからないのにその場を取り繕うように説明する教員は信頼を損ねてしまうからです。

面接官は、教員としての資質があるかどうかを判断しているということを念頭に置き、誠実かつ的確な回答に心がけましょう!

頑張ってください👍


面接指導は、大学の教官や現場の管理職などに3〜4回指導していただくと効率的に面接力を向上させることができます。

自分だけの学びでは、どうしても気づかないことがあります。

もし、指導していただける方がいなくて、「こんな回答でいいのか?」「指導してくれる人がいたら・・」と不安に思っている方がおりましたら、こちらの投稿が力になると思います!

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