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『みんなの宗教2世問題(横道誠 編)』を読んだ。

ものすごくうっとうしいとは承知しているのですが、藤井風のハッシュタグをまだ付けさせてください。藤井風に問題があると思っているわけではなく、IIYY Projectの2人に「読んだよ」と伝えたいのです。


 著者が「おわりに」で書いているように「バラエティの豊かさを重視した」本となっている。前半3分の1くらいで「当事者たちのさまざまな声」を掲載しており、1人あたりのページ数が少なめなので、つらすぎる内容になんとか脱落せずに読み切れる。noteが初出の文章もあった。

書籍掲載のnote

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 本の後半は、さまざまな専門家による論考、海外の紹介、日本の創作物における宗教2世の描かれ方の紹介などが続く。その中に村上春樹の「1Q84」があり、そういえば昔途中まで読んでなんとなく辞めたことを思い出した。中島らもにはまって読んだ時期があるのだけど内容はほとんど覚えていないなとか、いくつか読み直したい、あるいは読んでみたい作品が紹介されていた。
 私のような初心者に適した、バランスが良い本だと思う。(※内容は濃い。)

 悩ましいのは、藤井風に理不尽に絡むIIYY Projectをきっかけとしなければ読まなかったかもしれないということ。あるいは安倍元首相銃撃事件。
 理不尽きっかけのジレンマがあるが、宗教2世問題への理解は広く必要であり、きっかけについては割り切るしかない。