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1月23日のFX(ドル円)の見通し

1.20日はドル円急騰・急落で日足陽線

 1月20日(金)のドル円相場は、およそ128円40銭から130円60銭まで上昇しました。特にロンドン時間から急上昇となり、どこまでの上昇となるのか注目するほどでした。その後、ニューヨーク時間に入って急落し、最後は129円60銭程度のところで終わりました。

 午前中から見られた幾つかの円安要因や、世界経済フォーラムでの黒田総裁による金融緩和継続発言、129円に乗せてレンジブレイクのような形になったことなどから、上昇が加速したと思われます。さらにNYオプションが129円50銭、130円とありましたのでオプション付近での攻防も上昇を促した要因だったのでしょう。
 
 とは言え上がり過ぎです。通常の日で2円20銭の上昇は大き過ぎます。そしてニューヨーク時間からは1円の反落です。どう考えても投機筋に遊ばれているようにしか見えません。

 ただ、私を含め、Twitterなどでドル円予想を発信している方々からは、129円に安定して乗ると上昇しやすいことが述べられており、実際にロングでエントリーできた方も多かったことでしょう。また、4時間足チャートの下降ラインで落ちましたので戻り売りを取れた方もいたことでしょう。

2.シカゴIMM通貨先物ポジション

 先週末に1月17日分のシカゴIMM通貨先物ポジションが発表になりました。については売り残が22,961枚と先週から12,416枚も減少しました。そろそろ買い残に転換しそうな数字になってきました。ドル円チャートが上昇に転ずるのでは?という意見をネット掲示板等で拝見するときがありますが、通貨先物を見る限り難しそうです。

 ユーロ買い残が126,984枚と買い残継続なのですが、7,998枚減少しました。ユーロは米ドル相場に大きな影響を与えます。この感じだと今後も米ドル相場は次第に下降していくものと思われます。ただ、大崩れというほどの下降ではないのかもしれません。

 ユーロはこれから金利上昇が米国を上回ることが予想されていますので、ユーロは上昇傾向、米ドルは下降傾向と思われます。 

3.今日のこれからの相場

 17時00分現在、130円10銭付近でこの文章を書いています。今のところ、日足や4時間足のチャートから見て、下降ラインに上値を抑えられていることから下降トレンドは継続していると思われます。実際に、午前中には129円05銭程度まで下降しました。

 ただ、129円付近にレジスタンスラインや4時間足21日線があり、そこで下降を止められてしまいました。さらに、日銀による5年物国債の共通担保オペ通告により、1円30銭ほど円安:ドル高になり、およそ130円30銭にまで上昇しました。これは、国債関係の円安要因とレジスタンスの反発とがタイミング良く合わさってドル円が上昇したものと思われます。さらに、中国などが休場で市場参加者が少なかったことも大きかったですね。

 昨日、ニック砲と言われているニック・ティミラオス記者のTwitterが発信され、今後、米国の利上げペースが鈍化することが伝えられました。そうなると、次回は0.25%の利上げが確定的です。また、ターミナルレートも4.75-5.00%止まりになる可能性が高まりました。さらに米国には債務上限問題もあります。そうなると米ドルは下降トレンド継続とみられます。

 逆に、ユーロ次回の利上げは0.50%と予想されており、少しずつユーロ/米ドルが上昇を続けています。そうなると、米ドル/円は下降トレンド継続で間違いない気がします。ただ、今日のチャートの大きな動きは、ユーロ、米ドル、円のそれぞれのチャートがレジスタンスにぶつかって反発したところから発生しており、ここを抜けるかどうかが重要だと思います。

 ロンドン市場では、反発に気を付けながら戻り売り狙いができそうです。もし抜かれても損切りを近くに置いておけば問題ありません。今日は、ロンドン市場の時間帯に大きな経済指標の発表がありません。また、大きなオプションもなさそうです。それでも、ユーロ買い・米ドル売りは基本線だと思います。

 もし、20日(金)の高値である130円60銭付近を上に抜けるようならロング狙いも視野に入ってきます。ただ、131円60銭を明確に上抜けない限りは上昇トレンド転換とはなりませんので気を付けてください。

 今の相場は、いつ何があるか分かりません。ちょっとしたきっかけで反転することがあります。損切り近めで、短時間の利確を繰り返した方が安全です。なお投資判断は、あくまでも自己責任でお願いします。

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