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セブ・マクタン島の子どもたちを見て考えた本当の幸せ②

3年前共通の友人の紹介で国際ボランティアgo share代表の三浦聖子さんとの出会いが叶いました。
フィリピン離島やスラムなど支援が届きにくいエリアで活動をされていて、その一環として子どもたちに対しても「こころの格差を無くす、こころの成長」という視座を大切にした教育サポートをしているとの話をお聞かせいただきました。

人生の軸を決めた出会い

go shareの聖子さんはセブ島の子どもたちに何度でも立ち上がって前を向けるしなやかな強さを持ってほしいと、よりどころとなる環境を整えていて、人生を懸けたその志に強く共感し、世界幸福に必要な活動だと感じました。

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国際ボランティアgo shareのビジョン

go share your smile
―子どもたちが自分を生きることのできる世界へ―

このビジョンを聞き、私は子どもたちが真に豊かな人生を送るために必要不可欠な健康増進で尽力したいと考えました。

そこで自分が子どもたちに対してできることとして、健康意識向上の一助にと「健康エクササイズ教室」を開催させていただきました。
いま現在も、「国際社会の社会課題」に正面から向き合い肌で触れさせていただくことにより、アジアの中の日本と自らの関係性について考える機会をいただいており、どんな状況であっても諦めたり停滞することなく、一歩一歩成長し、よりよい世界にできるように活動をしております。

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「フィリピンの健康に関する現況」


セブ離島では医療や健康に関する知識が十分にいきわたらないことが原因で本来なら予防や治療ができるはずの疾病で多くの人たちが苦しんでいます。
フィリピンも、コロナ渦にみまわれる以前から健康意識も健康教育の水準も低いと言わざるを得ない状況にありました。
それがコロナ渦とそれによるロックダウンと経済ダメージを背景にさらに悪化しています。

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2020年のユニセフの調査によると、
資源の制約や、COVID-19感染の恐れによる保健サービス利用への一般的な不安から、健康診断、予防接種、産前・産後ケアなどの子どもと母親の保健サービスが中断しています。
貧困層の人たちでも自分たちで健康維持に取り組めるような健康に関する教育や具体的な方策が求められています。
その一つとして、
日本で育まれてきた代替医療としての「整体」の技術を現地に伝え、
セルフケアの意識と方法の向上につなげたい、
と願い次回渡比の際は『姿勢健康教室』を勢力的にしていきたいと思います。

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現状と課題:データから

・非感染性の疾患
フィリピンでは、がん、心臓病、糖尿病、脳卒中、慢性呼吸器疾患といった非感染性疾患により、GDPの4.8%に相当する年間7,565億ペソ(約1兆6,643億円、1ペソ=約2.2円)の経済損失が発生している(WHO2019年声明より)
「フィリピン国民は過剰な塩分摂取によってこれらの疾患にり患している」(フィリピン保健省)

・糖尿病
「フィリピンでは糖尿病患者370万人のうち半数は自身がこの病気にり患していることを知らない」(フィリピン保健省)心臓疾患のリスクも大きく危機的状況にあるといえる。
・コロナによるさらなる状況の悪化
約68%の国で、子どもの健康診断や予防接種サービスに何らかの中断があり、52%の国が病気の子どもへの保健サービスの中断を、51%の国が栄養不良の管理サービスの中断を報告していることが明らかになりました。(WHOの調査より)

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・「食べるものを選べない」貧困層ではこの状況はさらに顕著に表れ、食糧の不足を安価なジャンクフードで補う離島スラムの村々では栄養の偏りや不足から子どもたちの成長や発達に遅れがみられたり、歯や皮膚の疾患を併発するような例も多い。
また、皮肉なことに、富裕層の「食べられる環境」にある人々の罹患率も低いとは言えず、これが貧困だけが引き起こす社会的課題でなく健康教育や実践が社会全体で不足していることを物語っている。
大人だけでなく子どものうちに高血圧や糖尿病を発症する例も多く、大きな社会問題の一つとなっている。

解決へどうアプローチするのか

・こうした生活習慣病と言われる疾患の多くは、それこそ生活の習慣を見直すこと、正すことで防ぐことができるものです。
そのためには、そのベースとなる正しい知識(健康教育)と具体的な自己健康管理の方法(健康実践法)がもっとも重要でそれこそがこの国の現状で欠けている要素だと考えます。
セルフケアの重要性
・経済的に苦しいスラムコミュニティなどでも経済的な負担がかからず取り組めるため、健康対策として取り入れやすく続けやすい。
(現地にも鍼や整体クリニックがあるのはあるが街に数えるほどしかなく価格などの理由から社会的認知も低く富裕層にしか利用されていないのが現状)

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・代替医療という概念自体がほぼ存在しない現地における人々の健康意識改革に取り組める。
・大人から子ども、それこそ赤ちゃんに至るまで幅広い世代でセルフケアの実践が学べる。
・学んだことが自身の生活や健康の向上にダイレクトにつながるため、家族やコミュニティで有益な技術としてとらえられ、自己肯定感の向上にもつなげることができる。

病気を治したりケガの治療などの医療行為と違って「ダイレクトにいのちを救う」といった類の取り組みではありませんが、
自身の健康に対する具体的な手段をなんら持たない人々にとっては非常に大きなインパクトがある取り組みかと感じています。
フィリピンのことは今後も引き続き活動状況をお伝えさせていただきます。

次回は、フィリピン・スラム&日本で写真展開催を目指す仲間の東村美紀さんの活動をご紹介させていただきます(^^♪

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