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魔女

私の人生はこんなはずじゃなかった
思い描いていた未来と全然違う

私にはもっと才能があって
皆に認められて
とても幸せになっているはず

こんなのは、違う
こんなゴミみたいな人生を送らないはず
とゴミだらけの汚部屋で
叫ぶ日々

恨んで
 妬んで
  憎んで
    呪って


気づいたら
私は魔女になっていた
「他人の不運、不幸を養分として生きる魔女」に


意地の悪い人、ずる賢い人、
不機嫌を撒き散らす人、
不機嫌さで他人を操る人、
なぜか魔女のまわりにはそんな人々が集まってくるので
魔女はどんどん元気になっていた

淋しくないし 悲しくもない

みんな不幸になればいい
私と一緒に


ある日、鏡を見て驚く
目がぎょろぎょろした、これは誰なのか
人間には見えない……
「魔女」ですらなかった

こんなのは私じゃない

私がなりたかった者じゃない

こんな人生は望んでいなかった

こんなはずじゃなかったのに

大きな瞳から
大きな涙がぼたりぼたりとこぼれ落ちる

私はどうしたい?

どう生きたいの?

魔女は自分に問いかける

(良い魔女もいますね……魔女というワードを使いたかったです。悪魔でも鬼でも化け物でも怪物でもなく。)

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