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破
鏡に映った自分の顔に驚いた。鏡を久しぶりに見た。蛍光灯に照らされた顔は老婆にみえる。肌はくすみ、ごわごわして、きたならしい。これは、本当に私なんだろうか。記憶にある私とは別人、、あれから何ヶ月たったのか何年たったのか、まさか何十年たったのか。今はなんねんのなんがつなのだろうか。私は22歳だったのに。
ぼんやりした頭で、夜の公園のトイレからでて、歩く。目についたベンチに座る。汚れた足をみる。素足だから足の裏が痛い。足の裏に何か刺さっている。靴が欲しいな、と思う。
現実なのか夢の中なのかわからない。頭にもやがかかったようで、ぼんやりしてしまう。考えることができない。近視になったようで、景色もぼやけている。よく見えない。ここはどこなんだろう。歩かないと、と思うのだが脚が痛い。うまく歩けない。
どうやって外に出たんだっけ、、、、どうやって、逃げてきた?
家に帰りたい、帰らなくては。家、、どうやって帰るんだろう。交番に行けばいいのか、、
今のこの私を見て親は私とわかるんだろうか。検査をすればいいのか、、そもそも親は生きているのだろうか。
自分が連れ去られ、監禁されたことを話さなければならないのか、、、、話したくない。警察や病院に行くことになるのか、、
この私を見て、生きていたと親は喜ぶのだろうか。私がされたことを知ったら、どんな気持ちになるのか。
家には帰らない。ではどこに行ったらいいんだろう。
私はどんな目で見られるのか。一生好奇の目に晒され続けるのか。これから何をしてどうやって生きればいいのか。生きていくのか、、生きていかなければならないのか、、
そうだ、大切なことを忘れていた。私のことなんて考えなくていいんだ。私は死んだも同然なんだから。
助けを呼ばなければ。モンスターの家に、まだいるのだ、あの子たちが。はやくはやく助けないと。私は立ち上がった。
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