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自分の葬式のBGMセットリストを考えてみた

あなたはご自分の葬式をどのようにしたいですか?

先日、元上司の葬儀に参列したときのことです。「無宗教で」という前提でしたので、当然僧侶の念仏はなく、ご焼香の代わりに献花をする流れとなっていました。参列者は一輪の白い菊を手にして、祭壇前に納めます。その際、BGMがかかるのですが、喪主である奥様のセレクトだったのか、松任谷由実の「春よ来い」、いきものがかりの「ありがとう」が流れていました。故人らしい、明るく前向きな選曲だったと感じました。

そこで、自分だったらどんな曲を選曲するだろうか、と思考をめぐらせてみることに。私のセットリストはこんな感じです。


1 Honesty ビリー・ジョエル

重厚感のあるピアノ、シリアスなメロディは葬式向きとも言えます。「Honesty 誠実」を訴える歌詞の内容は故人(私)の生真面目な生き様ともリンクして友人、知人たちは膝を打つことでしょう。セットリストのトップバッターとして最適です。

2 Hotel California イーグルス

ミステリアスな曲調は意外と葬式にも合うのでは。というか、完全に個人的な好みです。ここに本曲を入れるところが自分らしい。歌詞としては、「ここは素敵な場所、ホテル・カリフォルニア~」だったり、夜の警備員に「リラックスしろよ」と言われたり、不可思議なことこのうえないですが、メロディーラインが唯一無二でいいんですよね。


 The Rose  ベット・ミドラー

いよいよ本編に入ります。メッセージ性の高い本曲。愛を「River 川」や「Razor 刃」や「Hunger 飢え」にたとえ、「Flower 花」にたどりつく。文句なしの愛の曲。とにかく歌詞がすばらしいけれど、ピアノの静かなアプローチも素敵です。これは外せない一曲。結婚式にも定番ですよね。


4 Imagine ジョン・レノン

「Imagine there's no Heaven 想像してごらん、天国なんてないってことを」という語りから、世界的、全人類的な平和を願う名曲。静かな曲調のなかにたしかな希望が残ります。哀しみに暮れるばかりではだめだ、と参列者が上を向く瞬間です。

なお、ビートルズから1曲選ぶとなれば「Let It Be」か「The Long And Winding Road」、「Hey Jude」あたりで迷うところ。自分に息子がいれば「Hey Jude」を聴かせたい(子供はみな女の子です)。

5 Piano Man ビリー・ジョエル

またまたビリー・ジョエルが出てきます。なぜにPiano Man? と疑問をもたれそうですが、ただ好きなだけです。ごめんなさい。葬式の路線から逸脱しつつも、ハーモニカのフレーズに肩をゆらしている喪服姿の面々が目に浮かびそうです。歌詞は酒場でピアノをひく主人公(ビリー・ジョエル本人)のストーリー。常連のじーさんやジョークのうまいジョン、映画スターになりそびれたと言う酔っ払い客が出てきます。ウェイトレスやオーナーも総出演で、まるで葬式感はありません。賛否両論。個人的な好みが現れる選曲ですね。

6 Bridge Over Troubled Water サイモン&ガーファンクル

この選曲に文句を言う人はいないでしょう。力強いピアノの旋律、わかりやすいメッセージ。歌詞の内容も葬式向きです。完璧、パーフェクト。しいて文句をつけるとすれば「明日に架ける橋」という邦題でしょうか。なぜ、「Bridge Over Troubled Water」のままではいけなかったのか。明日に架ける橋では本曲のメッセージを半分しか表現していない気がします(プンプン)。ちなみに私が好きなフレーズはこちらです。

I'll take your part 僕が君の支えとなろう
When darkness comes 闇がおとずれて
And pain is all around 苦痛が取り囲んだとしても
Like a bridge over troubled water  困難の上に架かる橋のように
I will lay me down 僕がこの身を捧げよう

Bridge Over Troubled Water/サイモン&ガーファンクル

こう見ると、和訳付きの歌詞をプロジェクターに映す必要がありそうです。その方が選曲の意味が理解できますし、演出としての効果が高いですね。ぜひ検討したいと思います。こんなYouTube動画もありますしね。https://youtu.be/R3B1DskTFO0

7 Your Song エルトン・ジョン

サイモン&ガーファンクルで父の数々の加護を振り返り涙したところで、ラストはこの曲で締めさせていただきます。こちらも意外な選曲かもしれませんが、妻への愛情を示すうえでこれ以上の曲はありません。

「It's a little bit funny ちょっと可笑しいよね」ではじまる少しコミカルな楽曲は、新婚当初のなにげない日々を思い起こさせることでしょう。そして最後のメッセージに妻が涙します。

How wonderful life is while you're in the world
君がいてくれるこの世界は、なんて素晴らしいんだ

Your Song/エルトン・ジョン

https://youtu.be/LPUpdXMteMA

以上、全7曲のセットリストでした。我ながら満足できた感がありますね。葬式の予定はありませんが、まだいない孫にでも意向を伝えておきたいと思います。皆さんもいかがですか?


追伸。
上記には含まれませんでしたが、カーペンターズの楽曲も迷うところです。「I need to be in love」「Yesterday once more」「Close to you」あたりが候補でしょうか? カレンの歌声は大好きですが、失恋の曲だったりポップすぎたりして選曲しにくかったんですよね。同様にクイーンも選曲外。クイーンはやっぱりロックすぎてしまいます。「We Will Rock You」なんか流したら、参列者が足を踏み鳴らしてしまいそうですね(笑)。


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