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ジェフリー・ディーヴァーを読んで「自分を信じる力」にたどり着いた

ミニチュア作家のいわなり ちさとです。
紹介した作品は販売します。気軽にお問い合わせください。

「ボーン・コレクター」という映画を見て、原作を読んでからずっと追いかけているジェフリー・ディーヴァーの最新作「ハンティング・タイム」を読みました。

ディーヴァーのシリーズにはいろいろあって、「ボーン・コレクター」のリンカーン・ライムのほかにキャサリン・ダンスシリーズやコルター・ショウのシリーズがあります。

「ハンティング・タイム」はコルター・ショウのシリーズです。
コルターは懸賞金ハンターという仕事をしています。両親と兄、妹の5人家族で人里離れた山間で育ち、両親のホームティーチングを受けて育った特異な経歴の持ち主で、サバイバルに長けた男性です。

本作もどんでん返しの連続で誰が味方なのかわからないスリリングな展開でストーリーが展開していきます。

作中で、保護することになったティーンエイジャーの女の子にコルターが勧めるのがラルフ・ウォルドー・エマソンの「自分を信じる力」です。

今年は自分が違うと思ったことにNOと言えるようになったせいか、孤独を感じることが増えました。

孤独を味わい、それになじむことは大切なことだと感じてはいますが、それでも時には淋しいと感じることがあります。

そんな未熟な自分に少しでも力をもらいたいと思って、直観的にこの本を読むといいなと思いました。私のアンテナにひっかかったというわけです。

小説の中での紹介で知った作品を読むことが私はけっこうあります。

小説家という人たちは読書量が半端ではなく、一つの作品を作り出すために他作品を深く読んだり、小説の舞台になる場所に足を運んだりしています。


絵空事を描くために現実をしっかりとらえているというわけです。

だから、そういった作家の経験からのお勧め本は、私のお気に入りの作家であればなおのこと私にぴったりなことが多いのです。作中に出てくる作品をいろいろ読んできました。

「自分を信じる力」も今の私にぴったりの内容でした。


冒頭にこう書かれています。

人に好かれなくてもいい。
人の顔色、評価、反応にあわせて
生きる必要はない。
いい人と呼ばれなくてもいい。
もうそんな生き方はしなくていい。

ラルフ・ウォルドー・エマソン「自分を信じる力」

1800年代のアメリカ人がこう書いています。

流行り病を越えた今の日本でこれを読んでもタイムリーに感じるのだから、本当のことは普遍なのです。

目次を拾っていきます。


きみの心の中に答えはある

世間に同調してはいけない

他人の目を気にするな

自分の直感を信じる

彼らのために自分の自由を売り渡さない

お金はいらない

ひとりになるほど人は強くなる

これらは一部ですが、これだけで内容がかなり伝わります。
ただ、キリスト教徒としての信仰の話になると私には理解の及ばない部分がありました。それはしかたのないことです。

今の日本にいて、こういう気持ちを明らかにするのは勇気のいることです。


でも、はやり病が始まった時から、なぜ?という想いはありました。私は会社勤めをしているわけではなく、自営なので、自分ですべてを決めることができます。


決めた結果は心の平和につながってきました。儲けは減りましたが、自分と自分の作りだす作品に自信が持てるようになりました。

自分の信念を貫くための孤独は必要なのだなぁとここ数年感じています。

仲間と活動した時期を経て、今の私は孤独でいいと思うのです。
ずっと独りぼっちだったら、たどり着かなかっただろう境地。

もちろん、仙人のように山に籠るつもりはなくて、大切な友人といい距離を保っての付き合いはしていきます。

こういう想いをこの作品は後押ししてくれます。

自分を見つめ直し、まっすぐ進みたいと思っている方にお勧めします。

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