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新アイテムのゴチゾウを一足先にチェック!【仮面ライダーガヴ】+DXブンブンカーの値段の話


発売日:2024/07/26
価格:880円

 次の仮面ライダーの情報が解禁され、合わせてDX玩具の情報も滝のように流れ込んできた。

 あっちを見たりこっちを見たりで情報が脳を刺激するこの感覚は何度味わっても気持ちが良い。基本的に新ライダーの商品は番組スタートの9月頭に合わせて発売されるのだが、今年は一際発売の早い商品がある。
 それが7月26日発売のソフビとDXアイテムの2種である。いわゆる先行販売枠だが、昨年度には無かったので久しぶりである。例年のものでも8月発売のものが多かったため、7月はかなり早い発売となる。
 この手の「メイン商品発売前に手に入る小物アイテム」にはロマンがつまっている。ベルト等の中心アイテムが発売されるまでのわずかな期間に、小物アイテムだけを手元に妄想する時間が楽しいのだ。この体験には今だけしか味わえない儚さもある。

 せっかくなので買ってみました。

 DX玩具には珍しく、中身の見えるブリスターパッケージである。2作品をまたぐ抱き合わせパッケージは、どこか懐かしさを感じさせる。

パンチングミゴチゾウ

 まるでお菓子のパッケージのような見た目をしているこちらの物体が、今年集めることになるコレクションアイテムのゴチゾウである。乳白色のプラスチックに包まれ、ポップなイラストが描かれたシールが貼り付けられている。
 横から。

 袋を上下で閉じたような形状になっており、「お菓子の入ったパック」感を生んでいる。上側は尖るように閉じているが、下側はベルトとの連動のために底面が作られている。そのお陰で、多少不安定だが自立させることができる。
 背面から。

 両サイドに穴が開いており、ここにツメを引っ掛けてホルダー等に固定すると思われる。
 上側のアップ。

 上下のフチには、お菓子のパッケージによくある開け口用のギザギザを模した造形がある。また、お菓子同様に吊り下げ用の穴があり、ストラップを通したりすることもできる。
 底面アップ。

 ここがベルト等と連動する部分になると思われる。何か基盤のようなものがむき出しになっており、ベルト側がここを読み取ることで認識するような感じになりそうだ。また、ゴチゾウ下部の右側面(画像左側)にはスイッチがあり、ここを押すことでゴチゾウが瞬間変形する。ベルトの変形スイッチと連動するためのスイッチではあるが、単品でもこのスイッチは押せるようになっている。

 変形スイッチを押すとゴチゾウが勢いよく展開し、真の姿を表す。

 パッケージ状態では控えめな表情を見せていたところから一変、こちらを威嚇するような表情を見せる。パッケージ状態の目は、実は舌のデザインを一部切り取ったものであったという所が面白い。展開状態では口内炎にしか見えなくて困るが。
 背面から。

 中身を覗いてみると、瞬間変形のためにほとんどのスペースが使われていることがわかる。ベルト連動用の部分は意外と極小スペースに収まっている。
 ゴチゾウ本体には透明度の高い青色のクリアパーツが使われている。

 このクリア感によって、ゴチゾウのボディが本物のグミかあるいは飴のように見える。

 変身ベルトガヴにはLEDが搭載されており、ゴチゾウをバックから照らすような位置にある。せっかくなので、家にあるライトで試しにゴチゾウを照らしてみる。

 半透明のプラスチックが良い感じに光を散乱し、全身がぼやっと光ったようになる。また、透明度の高いゴチゾウ部分は光をよく通し、しっかりと発光する。

 ここで、ゴチゾウの変形を動画で示しておく。

 映像とツイート文から分かるように、ゴチゾウは左右展開する腕パーツと上下に動くカバーパーツが連動して動くようになっているため、カバーを閉じるだけですべてのパーツを畳むことができる。この手のバネ変形の玩具は「開こうとするパーツを手で押さえておいて、ロックパーツを最後に閉じることで畳みきる」というパターンが多い。特に記憶に残っているものが『爆丸』で、現行戦隊のブンブンカーも同様である。今回のゴチゾウは、この畳む行程がとにかくシンプルでかなり遊びやすい。

 また、少し面白いのが「目のデザインがパーツの一段下にある」という構造のお陰で、どこから見ても目線があっているように見えるという錯視現象あるあるが起こっていることである。

 この現象は、奥まった場所にある点を左(右)から見ることで、点より左側(右側)にある領域が壁によって隠された結果、点が左側(右側)に寄って見えてしまうことにより起こる。

 偶然にもゴチゾウも同様の構造になって目が動いて見えることで、ゴチゾウの生き物感が増している。

 ここで、サイズ比較のため同期コレクションアイテムのブンブンカーと比較してみる。

 ゴチゾウのサイズはかなり小さい。ポケットに入れていても違和感のないボリュームである。これだけ可愛らしく手頃な見た目をしていると、かなり収集欲をそそられる。
 偶然にも、どちらもバネによる瞬間変形を売りにしたアイテムである。各所玩具シリーズで瞬間変形ブームが訪れているような気もする。

 ここでこの2つを並べたのは他にも意図がある。商品情報から察するに、DXゴチゾウ1体の定価は660円である。電飾ギミックのない小型変形玩具なので、比較的安価であり妥当な価格だろう。一方で、DXブンブンカーの定価は1540円である。比較をせずとも、前々から「ミニカー1台にしては高い」とうっすら感じていた人も多いのではないか。
 ここからは推測になるが、この要因は「ブンブンカーは毎回新規造形で作られる」という点にあると考えられる。戦隊メカのコレクションアイテムは「形状によるバリエーション」の旨味を元に展開されるパターンがほとんどである。合体メカはロボの一部分を構成することになるため、同じ形だと新鮮味に欠け、集めるモチベーションも薄くなる。
 対してライダーのコレクションアイテムは「連動音声のバリエーション」を増やすことが目的である。ライダーの小物アイテムはベルトや武器などに装填させて遊ぶことがメインになるため、異なる造形にする必要がないどころか、同じ形で統一されていないと困ることすら有る(例をあげると、ガイアメモリなどは完全にスロットに収まるため、形状の差異を作ることができない)。そのため、形状をある程度流用することができ、コスト低下に繋がっていると考えられる。
 また、ブンブンカーの定価には組み立ての複雑さも絡んでいると思っている。以前オリジナルブンブンカーを改造作成する流れでDXブンブンカーを分解したのだが、パーツ数がそこそこ多くパーツ自体も細かいものが多い。

 DX玩具の組み立てはおそらく流れ作業による工場での手作業である。組立工数が多く、細かい作業を求められ、さらに種類によって組み立て方も変わるとなると、人件費もその分増えることが予想される。
 戦隊メカシリーズは「変形する」という特性上、可動部を多く作る必要がありパーツ数が増える。また、形状によるバリエーションを出すため商品ごとに金型を新規で作る必要があり、ライダーアイテムのように商品点数で費用を分担することができない。
 何かしらの事象があった際に、そこで立ち止まってしまうのではなく、「なぜそうなったのか」を気にすることができるような世の中になってほしいと思っている。

 話を戻して、ガヴ玩具について触れる。今年はブンブンカー収集でかなりお金を使っている(今後も多分使う)ため、ライダー玩具は少し抑えて気になったものだけ摘まんでいこうと思う。
 レジェンドライダーゴチゾウの連動は、「原典の変身音をゴチゾウ仕様で歌う」というあまり見たことのない新鮮なアプローチになっているので、気になる変身音のライダーゴチゾウは買っていくつもりでいる。
 また、チョコドンダンガンのデザインがじわじわ好きになってきていることと、未知概念であるウレタン製DX武器の感触が気になることから、こちらも買おうと思っている。

 何だかんだで節約出来ていない気もするが、今年の玩具展開が今から楽しみだ。

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