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”kintoneとの出会いからの1年”を振り返る

まずは自己紹介

はじめまして、みみねこと言います。地方の従業員100人足らずの食品製造会社で総務事務をしています。現在の勤務先には9年前に中途入社、最初は商品分析の補助や試食品の調理、直売店の応援スタッフなどをしていましたが、2年目から総務部配属となり、現在に至っています。担当は経理、勤怠管理などの他、総務全般いわゆる「他のどの部署にも属さない業務」。総務業務の一部としてパソコンなどの機材調達などを行っていました。
ド素人な私がkitnoneと出会ってからの1年の振返りです。

なりゆきで管理者に。でも何もできない

家族が「絶対、人選を誤っている」と言うほどパソコンや情報システムというものに縁がなく生きてきました。旦那氏がそういったものが好きで、家庭の中では役割分担ができていて、子供たちからは今でも「何故、お母さんが…?」と言われます。
入社3年目くらいで”サイボウズ office”が導入されました。以前から社内の情報共有やスケジュール調整に課題感があり、やはり中途入社で上司となった方が動いてくれて導入となりました。今では社内にすっかり定着しています。
その上司が他部署へ異動となり、それまで任せきりだったサイボウズの管理業務も担当することになりました。とはいえ、他の業務と兼任でライセンス管理やユーザー管理で手いっぱいで、使い方について研究したり業務改善への活用を検討したりすることはほとんどなく、たまにワークフローのフォームを修正する程度でした。活用方法については若いメンバーの方が詳しく、そちらに任せていました。

kintoneとの出会い

昨年、営業部での顧客管理業務の見直しでコンサル先から”kintone”の活用の提案がありました。
頼りにしていた若手メンバーは育休中、他にサイボウズ関連を管理する者もなく(部長含め3人と育休フォローのパート勤務者1人の4人で回していた)、私だよね、的にkitone導入に向けて動くことになりました。
kintoneは前出の上司が管理者だったとき、一度お試しで入れてもらっていましたが、何ができるかも分からず、ほぼ触ることなくお試し期間を終了してしまっていました。

CybozuCircus2021へ参加。サイボウズ officeかkintoneか。

そんな時に”CybozuCircus2021大阪”の開催を知りました。セッション内容を見ると「サイボウズ officeカスタムアプリvs kintone」みたいなのがあるじゃないですか!
その時点ではまだkintoneに全面移行するか、併用するか、このままサイボウズofficeのみか、会社としても決めかねているところでした。大阪まで片道3時間、しかし、ここは参加して情報収集を、ということで会社に許可をもらい、他部署からも希望者を募り、利用提案を受けている営業部の担当者2名と一緒に参加してきました。
初めてのイベント参加、ヤンマーエンジニアリングの紀平さんの発表に引き付けられました。他のセッションも興味深く、手帳にいっぱいメモメモ・・・。他の参加者さんがモバイルPCにサラサラっとメモしている中、びっしり手書きですよ。今思えば、あとあとまとめ記事もありますし、動画もネットで見れますが、リアルでの事例発表はやはり響くものがありました。のちにツイッターなどで知ることになる方々も多くいらしたのですが、その頃は知る由もなく。もしかしたら、と名刺も持参していましたが、全く手にすることもなく、ブースもただ何となく眺めているだけ、完全に受け身の初参加でした。
帰社後、社長に報告。今の課題の半分はサイボウズ officeカスタムアプリで対応できそう(利用中のサイボウズ officeはスタンダードコースでカスタムアプリは使えない)だが、半分はkintoneの方がよさそう。コスト的にはサイボウズ officeをプレミアムコースにアップした方が安いし、社員も操作に慣れている。
最後は社長が「自分たちでシステムを更新しながら継続的に業務改善できるところに魅力を感じる」とのことでkintoneの利用開始が決まりました。まずは提案いただいている営業部での活用から開始、カレンダー機能はサイボウズ officeの使いやすさを重視して、併用ということになりました。

「はじめてのkintone」に背中を押され・・・

年末から年始にかけて「kintoneファーストガイド」「はじめてのkintone」「kintone認定アソシエイト対策テキスト」の3冊の本を購入。会社でお試し環境は入れていましたが、アプリストアに準備されているアプリから試しに作ってみる程度。年末は繁忙期で公休日も少なく、正月を控えて何となく家事もソワソワして、あまり積極的に触ってみることはありませんでした。
営業部では年が明けて、業務が落ち着いた時期になってから、コンサル先様からアプリ構築に向けてのヒアリングを重ねているようでした。
手始めに沢渡あまねさんの「はじめてのkintone」を読みました。一OLがkintoneを使っての業務ハックに取り組むお話。ストーリー仕立てで読みやすく、周囲の人を巻き込みながら業務改善を進めていく姿に勇気をもらい、ド素人なところも共感できました。「こんなにうまくいくものかしら?」と思いつつもこの本を読んだことが後に背中を押してくれました。

複数のツール、どう使い分ける?!

元々導入目的だった営業部はよしとして、それ以外の部署で、kintoneをどう使っていくのか。機能説明よりも利用のためのルール作りや、広く社内へ展開していくにはどうすれば理解が得られるのか?私にとってはそういったことが課題でした。
kintoneなら情報の一元管理ができる。でも、導入時点で社内にはファイルサーバー上の「共有フォルダ」や「サイボウズ office」がありました。クラウド上にデータを持てることで共有フォルダとは違った利用価値はあるのですが、kintoneでしかできないことと、サイボウズ officeでもできることがあり、利用者側からすればどう使い分けたらいいのか、探しているデータはどこに保存されているのか?情報の集約というより分散では?そんな声もありましたし、自分でもうまく整理できない部分でした。

kintone SIGNPOSTとの出会い

あるとき、サイボウズ社の方に相談する機会があり、その回答の中で「利用目的をもう一度整理しては」との助言とともに「kintone SIGNPOST」を紹介していただきました。「kintone SIGNPOST」!これ、見たことある!そういえば、年末のCircusに参加した時、サイボウズ商店のブースでカードを手に取って見たことがありました。サイボウズ関西ラボのはじめてのkintoneセミナーでも紹介されていました。なのに、私ときたら、完全にすっ飛ばしていました。なんてこと…
ネットで閲覧するとともに早速書籍版を購入。読めば読むほど奥の深さを知ることになります。このころからコミュニティでのkintone関係の記事や動画を探して見るようになりました。
継続していたコンサルの担当者さんと、運用ルールについてオンラインでのミーティングを重ねました。その方も「kintone SIGNPOST」をご存じで、よく勉強されていて、考え方を共有するのに役立ちました。その頃は、ユーチューブでSIGNPOST勉強会を配信されているkintoneエバンジェリストの松田さんの考えにすっかり惹きつけられて「伴走してくれるパートナーさん大事」って考えるようになりました。

kintone認定アソシエイト試験を受ける

一方で、5月に認定アソシエイト試験を受けるべく、休日を使って基本からの勉強を始めました。GWを試験勉強に費やしギリギリで合格しました。中学生以来かというようなノートまとめをしながらの試験勉強。最後の方では勉強不足で「受かるためだけの対策」で何とか乗り切りましたが、「分かっていないけどとりあえず覚えとく」な部分も多かったので、未だにあやふや所も多いです。いつかもう一度ちゃんと基礎から勉強したい気持ちはあります。

コミュニティとの関わりで世界観が変わる

社内でkintoneの説明会をするにあたり、紹介に役立ちそうな動画を何本も見て探しました。一番これだ!と思ったのはキンスキ松井さんとアミックスコムの安藤さんの事例発表動画。何回も何回も見ました。こうしたらアプリが作れるんですよ~的な内容より、活用事例、イヤイヤ期をどう乗り越えたかを見てほしくて選びました。結果、「分かったけど、それで?」とか「余計に何ができるか分からなくなった」などの意見ももらいました。社内展開は手詰まりなままでしたが、松井さんの「ツイッターがアツい」という発言を受けて、今度はツイッターを始めました。見るだけでいいや、という軽い気持ちでした。
kintone café京都の開催を知り、参加するかどうか、迷いました。リアルでも行けない距離ではなかったですが、業務との兼ね合いもありオンライン参加することに。申し込む・やめるで迷ったけど、「はじめてのkintone」の主人公を思い出して勢いで「ポチ」っと。さらに「参加します」をツイッターでつぶやく、というボタン、どうなるか分からないまま(大丈夫か?自分)、えいやっでポチると「あ、ツイートしちゃった・・・」そこから少しずつですが、kintoneに関してつぶやきを発信するようになりました。
こうして、たくさんのkintone界隈の方を知ることができました。
café京都はライブ配信で視聴しました。参加者の方々のキラキラした様子に感激、kintone界隈の人たちってなんて素敵なんだろう!!地域も職種も様々な人たちが、年齢や性別に関わらず上級者から初心者まで、kintoneというツールを軸にこんなにも熱く語っている!私なんかが参加しちゃ、場違いなんでは…と思っていましたが、終了後に運営者さんから「楽しんでもらえてよかったです」とメッセージをもらって、私でも参加して良かったんだな、と嬉しくなりました。

職場での役割の変化

以前から「システム管理のことが難しくて分からない」と言い続けていたところ、7月からシステム開発に詳しい専任の方が入社・着任してくださることに。情報関連の業務を引き継ぎつつ、kintoneの社内展開もその方と一緒に進めていくことになりました。
一人で抱えていた(いるつもりだった)責任は軽減され、判断に迷う時は相談できるようになりました。
さらに10月、部署異動でICT専任の担当者を受入れ、兼任の私を含めて3人のICTチームとして再スタートしました。新任の方は元々は情シス関連の専門ではなかったですが、どんどん勉強して新しいことを吸収してもらっています。理論的な資料まとめの方法など私も学ぶところが多いです。
私はICT以外の業務と兼任なので、間近に控えた電子帳簿やインボイス制度などの対応準備を進めていかなければなりません。一方でサイボウズのシステム管理者、kintone推進WGのメンバーでもあるのでアプリを作ったり、運用することもできます。
今私が注力すべきなのは、前者であることは自分でも分かっていました。その状況で、積極的にkintone関連のセミナー受講やイベント参加をしてもいいのか、控えるべきなのか、少し迷ってしまいました。kintoneの標準機能をもう一度きっちりおさらいしたい、なんなら有料のセミナーを受けたり開発のことも勉強してみたい、でも今それじゃない・・・そんな感じでした。

まとめ~そして今年のCybozuCircusへ

そんな頃、コミュニティはCybozu days で盛り上がっていました。さすがに東京へは行けない、でも大阪なら…と思いましたが、この立場です。ICT専任の他の2人は既に参加の予定でしたが、事務仕事が忙しい12月、私まで行きたいって言ってもいのかな、去年も行かせてもらったしな、と迷っていました。そんなことをツイートすると、界隈の方から「ぜひ!」とお声がけいただき、思い切って上司にお願いしてみました。「チームの交流にもなるし、行ってきたらいいよ」「たくさん情報収集してきて!」と許可をもらい、参加できることになりました。
kinntone導入を決めてから1年、自分が中心になって社内展開を推進する立場から、チームで協力して定着を推進していくその一員へ、立場は変わりましたが、今も事務業務の合間に手がけているアプリを少しずつ改良しています。このアプリが誰のどの業務の役に立つのか、何が改善されるのか、そこがブレないように、今の自分にできることにしっかり向き合っていこうと思います。
この1年間、画面を通して知り合った方々、kintoneだけでなくそこから始まる新しい働き方・生き方を提示してくださった多くの皆さんに感謝。お会いできるのを楽しみにしています。
きっとkintoneユーザーの方の中には、昨年の私のようにcaféへの参加やSNS上でのつながりに不安をもっている方、専門知識がないから気軽に発言できないと感じている方も多いと思います。でもkintone界隈の方たちは本当に温かくてきっと背中を押してくれるし、悩みにも寄り添ってくれます。
機能に対する知識が向上することもですが、色々な生き方を肯定していくれている気がします。私のこの拙い言葉が、一人でもいい、誰かの次の一歩への勇気になればいいな、と思います。

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