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自分の心のしずかな革命・おまけ「想像してみよう、これからの生き方を」013

運のいい者の心構え

おすそわけ販売所で出た利益は祭りや集落の自治活動に使われているが、運よく利益が多く出たときは「譲り合い基金」として蓄えられている。

年末の冬祭りでは大きな火が焚かれみんなが火の周りに集まる。
そこで各々がひとりずつ1年の振り返りを発表する。
用意した手紙を朗読する者が多いが、歌にして披露する者、漫談や落語の体裁をとる者、何人かが組になって漫才や演劇をする者もいる。
振り返りの発表のあと、今年1年は運がよく期待以上に多くのお金を得た、と思った者はそのお金を譲り合い基金箱に入れていく。
反対に運がわるくお金に困っている者がいると、みんなで話し合い、譲り合い基金から必要なお金を無利子無担保で渡していく。

来訪者はみんな一様におどろいて疑問をぶつける。
「どうしてこのような暮らしができるのですか?」

お地蔵さんのお告げのとおりにやってみよう、と思ったときはまさかここまでできるとは思っていなかった。
でも与え合っているうちにどんどんできることをしたくなっていったんだ。
今じゃできることを与えることが幸せなんだ。
集落全体が大家族になったなぁ、と感じているよ。

つづく。

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