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チョコレートができるまで③第2次加工

おはようございます☺️Bonjour(ボンジュール)

こんにちは☺️Bonjour(ボンジュール)

こんばんは☺️Bonsoir(ボンソワール)

パティシエのねねとです(o^^o)

今回は、原料チョコレートができるまでの3つの工程のうちの最後の「第2次加工」です!

 第1次加工で作られたカカオマスにはココアバター50%が含まれているので、ココアバターの一部を取り出して、残りを粉末ココアにするものと、そのまま原料チョコレートにするものと、2つの用途に分けられます。

第2次加工

🔴ココアパウダーの製造

 カカオマスからココアバターを取った残りを大きな円形の塊とする(これをカカオケーキという)。

 次に粉砕して、ココアパウダー(粉)を作る。バニラなどを加える場合もある。

 粉砕された粉は、粒度30μ以下で、吸湿性が強いので、じゅうぶん注意して包装・貯蔵して出荷する。
 ココアのよしあしは、第1は風味であるからココアバターの多いよい豆を選びブレンドしなければならない。その上、粒が細かいこと、溶解性や分散性の良いことも、ココアパウダーの性質として大切なことである。


 日本人に親しまれているダッチ・ココアは、油脂量22〜25%といわれている。

 一般に、ココアバターの量(油脂量)の多いものは飲用に、少ないものは製菓用に使われている場合が多い。

ココアパウダーの種類と用途


🔴ココアパウダーの製法

 ココアパウダーの製法では、アルカリ処理が大切な工程になっている。

 発酵によってカカオニブは酸性になっていて、このままパウダーにするといろいろな弊害が起きる。

 そこで炭酸塩、重炭酸のカリ塩、ソーダ塩などのアルカリ剤を使って、中和する。
 アルカリ処理では
① 苦味や渋味がやわらげられて、風味が良くなる。
② 濃厚な茶褐色になる。
③ ココアパウダーが水に溶けやすくなる。
 すなわち、脂肪はアルカリによって一部乳化し、でんぷんは可溶化し、たんぱく質は可溶化しコロイド化するため、水に溶けやすくなる、などの効果がみられる。
 このアルカリ処理をいつ行うかというと、
① カカオ豆の時点
② ニブの状態のとき
③ ココアパウダーにしてから
と、さまざまな工程で行われている。
使用目的によって、それぞれ適当な段階で行われている。

🔴原料チョコレートの製造

 原料チョコレートは、
① 混合
② 微粒子化
③ 精練
④ 温度調整
⑤ 型詰め
の順序で行われる。

第2次加工

①混合
 混合するときには、カカオマスやココアバターが液状になるくらいあたたかい温度で行う。
 スイートチョコレートの場合は60℃くらい、ミルクチョコレートは40〜50℃が適温とされている。

 溶けたカカオマスやココアバターに粉乳、粉糖、乳化剤などを少しずつ添加し、残りは精練(コンチェ)時に混合する。

②微粒子化
 ①の混合段階では、粉糖などの粒子が粗いので、レファイナーロールで押しつぶしていく。
 粒子は15〜25μに微細化される。

③精練
 練り合わせて組織をさらに細かくし、均質化してなめらかにして、口当たりをよくする工程である。

 チョコレートは、加温し回転するので、余分な水分は蒸発し揮発性酸も発散して、不快な酸は無くなり、呈味(ていみ)の熟成も行われる。

 この工程は、8〜15時間という長い時間を要する。


④テンパリング
 ココアバターの安定結晶を作るために、温度調整を行う工程である。
 テンパリングを行わない場合、ココアバターの結晶は粗大で不ぞろいになる。

 そしてチョコレートの表面の光沢は悪くなり、また、内部組織は粗大になって口当たりも外観も悪くなり、商品価値は低下することになる。

 一方、テンパリングが適当であると、次の段階である型詰めでも、早く固まって収縮し、型離れがよくなるという利点を与える。

 前工程で40℃くらいになっているチョコレートを、31℃にしてから撹拌する。
 この温度は、ココアバターの安定結晶ができる34〜35℃よりも、少し低い温度であるから、この温度で撹拌していけば、β結晶核がたくさんできる。
 乳脂肪のあるミルクチョコレートの場合は、29〜30℃で行うとよい。


 β結晶がじゅうぶんできたら、テンパリングが終了したときである。
 なお、テンパリングの方法については、他にもいくつかある。


⑤型詰め
 原料用チョコレートは、10kgくらい(輸入ものは3〜5Kgが多い)の大きな型に詰められる。室温20〜22℃、湿度60%以下、型の温度26〜27℃くらいが適当とされる。

 型に詰めてから、振盪(しんとう)して空気を抜く。
 次に、クーリングトンネルを通過させながら、約30分かけて冷却させる。
 入り口から出口までの温度経過は、20℃→は5〜7℃→18℃と自動的に調節される。

 この間に、チョコレート中のココアバターのβ結晶の核を種にして、安定したβ結晶ができて固まる。

以上のような過程を踏んで、原料用チョコレートができ、包装して出荷される。

それでは、このへんで😊

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