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経営理念について考える

※この記事は2020年06月09日に弊社ブログで公開したものを再投稿したものです。

こんにちは、ainonです。

自粛期間、移動時間の削減などで自己研鑽をされた方、多いのではないでしょうか。
ライフィでは元々勤務時間を通常より短い7時間としており、残りの1時間を「自己研鑽に充てよう」と推奨しています。
そしてこの自粛期間では更なる時短などもあり、よりこれが推奨されました。

さて、前置きが長くなりましたが本題に入らせていただきます。
私もこの期間中はいくつかテーマを掲げて自己研鑽をしておりましたが、その中で最も頭を使ったのは「経営理念とは何か」を考えることです。

けいえい‐りねん【経営理念】
企業経営における基本的な価値観・精神・信念あるいは行動基準を表明したもの。(広辞苑より)

代表の澤田はよく登山に例えておりますが、頂上に向かう際に障害物があったとしても目指すところが同じであれば方法に迷いが出ない(行動基準)わけです。

話が少し逸れますが、この経営理念について学ぼうとした時に上司にザッポスの奇跡(石塚しのぶ 著)という書籍を勧められました。
ザッポスはその接客の素晴らしさからある種伝説的に語られています。
お客様ファーストの認識がマニュアルではなく社員一人一人の意識として定着している為、上司の決裁を待たずに、お客様のために一社員が決定権を持ち動ける、というエピソードが序盤に出てくるのが特に印象的です。

閑話休題。
例としてザッポスという一企業を挙げましたが、経営理念を(本質的に)大切にしている企業は数多くあり、そのどれもに共通するのが掲げた理念があるため、行動や考え方にぶれがなく会社にまとまりが出るということです。

私自身、経営理念という考えの軸があることは仕事において重要であるとずっと考えてきましたし、ライフィの掲げる理念には強く共感しています。

しかし、経営理念について調べたり考えたりするうちに私は「経営理念を道具のように考えているのはないか」と考えるようになりました。
私たちはそれぞれ個性を持ち、様々な経験を経て今日まで人格を構築してきています。
例え目指すところ(経営理念)が同じであっても、仕事をする上で意見の食い違いやある程度マジョリティの優先などが出てきます。

その際「経営理念に沿っているか」という言葉を使うことが多くなっている自分に気付きました。
内省としてはこの自問は常にしていくべきだと考えますが、果たしてこれを第三者へ安易に使うのは本当に理念に沿っているのか。

必ずしもNOではありませんが、論述に長けた人間が、ある程度理論立てた意見の末尾に「理念」という言葉を添えてしまうとそこで思考を停止させてしまうことすらあるのではないか。そして、私はこれに近い形で理念という言葉を使っていたと思います。
私が「道具」という表現を用いたのはこれによります。

そう思い至った時、私はいくつかの会社の理念やそれによった事例を読みこむ時に「会社のため」という意識が強すぎてその中の「社員の幸せ」に対する観点が深堀できていないと反省しました。
ザッポスの奇跡ひとつとっても「社員の幸せ」についてはしっかりと触れられております。

では、社員の幸せとは何か。健康な体、十分な給与、安定した仕事等、人それぞれではあります。
その中で「経営理念に基づき」「私が出来る」第一歩として出した答えが「全員が納得する答えを出せること」です。

実はこれ、社内では良く聞く言葉ではありますが…入社して5か月、ようやくその言葉の意味するところに近づけたと思います。

仕事において(給与や就業時間などが満足である前提ですが)人が幸せだと感じるには「やりがい」が大切だと思います。それは納得感と言い換えても良いでしょう。
若輩である私が先輩方の意見を統べて、全員が納得するものとすることは残念ながら困難です。
しかしながら、そのフィールドを作ることはできるのではないかと思います。

自己研鑽として「経営理念とは何か」を考えましたが、あいにくまだ答えを出すことは出来ていません。仕事としては褒められる結果ではないかも知れませんが、それでも自分の中での経営理念に対する見方が変わったのは事実であり、そしてそれは間違いなく視点の向上に繋がったと思います。

自粛期間中の自己研鑽として掲げたテーマではありましたが、ここで終わらずこの先ずっと向き合い、視座を上げて向き合って行こうと思います。

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