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ダンスプロジェクトへの挑戦と土台づくり LIFULL ALT-RHYTHM

みなさん習い事の経験はありますか?またどんな思い出がありますか?

私は10歳の頃からタップダンスを習っていました。新しくクラスを作ってもらったため最初は1人きりでしたが、少しすると高校生のお姉さんが入会してきて仲良しになり、レッスンのあとはおしゃべりしてから帰宅するのが日課になり、困惑気味に「小学生と話が合うのはどうなんだろう」と言われて笑い合ったこともありました。私が社会人になってからは、小学生の男の子や70代の男性と一緒に舞台に立つこともありました。体験レッスンの参加者も様々な年齢の方がいたので、不安がっているときには決まって「タップは年齢関係なく踊れるのが魅力ですよ」と伝えていました。

ダンスはスキルをあげることの楽しさや、表現することの楽しさ、仲間たちと息を合わせ一体感を生み出す楽しさ、大切さ、そして、どんな人でも楽しむことができます。身体的にも精神的にも得るものが多くあると実感しています。そして現在中学校で必修となり、2024年の五輪ではブレイキンが公式種目に決定し、ますますダンスが身近なものになっています。
今回は、そんなダンスのプロジェクトについてご紹介をしたいと思います。

2021年4月21日、LIFULLはダンスを通じて「世界で最も多様性を認め、社会課題解決に向き合う企業」であることを表現していくことを目指し、日本発のプロダンスリーグ「第一生命 D.LEAGUE(ディーリーグ)」に出場チームとしての参画を決定しました。
https://lifull.com/news/19969/

初動

振り返ると、私がこのプロジェクトに参画したのは4月の初旬で、その頃はまだプロジェクトメンバーが全員揃っていませんでした。しかし、早急に決めなければいけないことが1つだけ明確にありました。それがブランド定義の策定でした。ブランド定義が決まっていないとダンスチームの方向性も、人選も、クリエイティブの方向性も、何も着手できないわけです。怖いですね。

ブランド定義の策定〜チーム名の確定

プロジェクトオーナーが正式決定し、その日からメンバーでブレストを繰り返しました。全員が他業務と兼務状態、初めまして同士も多かったので、例えば「多様性のあるチームにしよう」ということは決まっていても、いざ話してみると「多様性のあるチーム」に対するそれぞれのイメージが違うため1つずつお互いの考えを伝え合い、認識を揃えていく必要がありました。

私がこの時に意識したのは以下の3点でした


1)ブレストしやすい環境を作ること
・ツールの準備やアカウント作成〜ログインまでの手順と詰まったときのフォロー
・ブレスト時にサマリが見える工夫(戦略やダンス関連情報、これまでに確定した内容など)
意見が出やすいように意見サンプルの用意
2)全体感と今日のゴールの共有
・決めなければならない全項目をチラ見せしつつ、今日のゴールを伝えること
3)なるべく全員の意見を聞く
・メンバーごとに発言メモを色分けし、話をしていない人がいたら意見を聞くこと

上流工程で認識を揃えておくほど、後工程で会話にズレが生じる可能性が低くなり、リスクも減ります。ブランド定義が無事に策定され、次はチーム名を決めることになりましたが、こちらも同じようにみんなで案を出し合って決めました。チーム名は長い間多くのみなさんの目に触れるものなので、LIFULLらしさや、ブランド定義に則っているかは大前提として、以下の観点も考慮しながら決めました。
・視認性
・SEO観点
・LIFULLフォントを使用した時の視認性やバランス
・(英語のチーム名だったので)社内でのネイティブチェック
・商標登録の可否
・ディレクター(プロ野球やプロサッカーでいう監督。ダンスチームの監督)野口量さんへのお伺い
おかげでLIFULLのダンスチームとしてふさわしい名称になったのではないかと思っています。

LIFULL ALT-RHYTHM(ライフル アルトリズム)
LIFULL ALT-RHYTHM(ライフル アルトリズム)は、多様な個性・表現を通して、ファンや観客だけでなく、パフォーマンスを支える”あらゆる人”のために、活動するダンスチームです。計算され尽くした動きや錯覚を熟知した作品作りで世界の注目を集める振付家、演出家の野口 量氏をディレクターに迎え、個性あふれるメンバーとともに、感覚を刺激する新たなSHOWを創作し、記憶に残り、豊かな感覚を開花させ、人生を更に豊かに楽しむきっかけを届けます。
様々なバックグラウンドを持つ人々が、ダンスを通じて関わり合い、多様性を認め合うことで生まれる美しさ、またどこか完璧ではない歪な表現に、ご期待ください。
(ALT-RHYTHM:“Altruism”=当社の社是である「利他主義」と”Rhythm”=リズムから生まれた造語)
https://lifull.com/news/20995/

また、プロジェクト参画当初は、必要な制作物とそれぞれの納期がまだ決まっていませんでしたが、後続作業のロゴ制作を早めに終わらせる必要性は感じていたので、なるべく早くブランド定義を進めることを意識していました。結局、ブランド定義策定後に着手したチーム名の検討が後手になってしまい、チーム名が確定していない中で並行でロゴの制作作業をしてもらうことにはなってしまったのは反省点ではありますが、そんな大変な中でも素晴らしいロゴを作成してくれた森さんには感謝しています。
※ロゴについては別記事掲載予定のため、お楽しみに!

オーディション〜ダンサー選定

チームの方向性、ディレクター、チーム名も決まり、いよいよダンサーを集めるフェーズに入ります。2021年6月8日にオーディションを行いました。応募者の個人情報を取得するにあたり、取り扱いの範囲、保存場所や保持期間、運用方法に問題がないかなどを社内の専門チームに相談し、また、外部の審査員の方との契約を進めました。

募集フォームについては、セキュリティ上問題なく、デザインや実装も0から作る必要がなく、コストもほぼかからず、メンバーが運用しやすいかを考えて選び作成しました。集めたデータは最終的に加工して審査シートを作成するのですが、加工しやすいかどうかの考慮が抜けていたため、コツコツと手作業で審査シートを用意することになってしまったのはいい思い出です。

オーディションには多くの方が応募してくださいました。情報の管理をしていたこともあり、ひとりひとりの熱い想いに触れる機会がありました。応募してくださったみなさんがいたからこそ、今のLIFULL ALT-RHYTHM(ライフル アルトリズム)があります。本当にありがとうございました。

オーディションからダンサー決定、そして、チームのお披露目となった2021年7月8日「第一生命 D.LEAGUE AWARD SHOW 2020-21」までの密着ドキュメンタリーの映像もあるので、ぜひチェックしてみてください。
【D.LEAGUE】LIFULL ALT-RHYTHM始動

まとめ

私は現在プロジェクトマネジメントグループという組織に所属しています。1つのサービスを成長させていく中で行われるPDCAのプロジェクト管理よりも、今回のように新規立ち上げプロジェクトをフォローすることが多くあります。

0からサービスやプロダクトを作るとき、主管メンバーが使いやすいものになるか、プロジェクトのどの段階で何を早めに用意しておいたほうがいいか、成長した時のために今から何を用意しておいたほうがいいか、そんなことを考えながら事前準備や進行管理をしています(実際に運用してもらうと、想定した通りにならないことも多々ありますが)

今回のプロジェクトではクリエイティブ領域の進行管理をすることが当初の私の役割でした。ですが、今はプロジェクト全体の進行管理をしています。クリエイティブ領域だけでなく、契約手続きなどビジネス領域の状況も把握し管理することで、全員が兼務で多忙でスケジュールがタイトでも、少しでもお互いの作業の隙間から溢れたり漏れたりするものがないよう意識しています。

なんとなくですが、周囲を見ながら調和させていく作業は、ダンスを習っていた頃の、仲間たちと息を合わせて踊ることに通じるものがあるような気がしています。

次シーズン「第一生命 D.LEAGUE 21-22」は2021年11月14日開始予定です。
ぜひ、LIFULL ALT-RHYTHM(ライフル アルトリズム)の応援をどうぞよろしくお願いします。

「第一生命 D.LEAGUE(ディーリーグ)」とは
D.LEAGUEとは、日本発のダンスのプロリーグです。ダンス市場の成長性が今後期待される中、日本のダンスの発展と普及を図るとともに、ダンスのプロフェッショナルを生み出し、アートとスポーツ、そしてビジネス面での新たな価値を創造し、ダンサーがメインとなる新しい世界を作り上げるべく2020年8月に「D.LEAGUE」は発足しました。
D.LEAGUE公式ウェブサイト:https://home.dleague.co.jp/

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クリエイティブ本部 クリエイティブ戦略室 プロジェクトマネジメントグループ
長田 英里
証券・金融アプリケーション開発に従事した後にLIFULLに入社。エンジニア、コーダーを経てサービス企画職へ。現在は新規サービス立ち上げのサポートを主に担当(2021年9月時点)

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