De-sign語り-3
コロナ禍になってデザインの業界って大きく様変わりしたんだろうか?
世の中ではリモート化やシェアオフィスなんかが増えたけど、デザインの業界ってもともとそれに近いことをずっとやってきたよな。
バブルが崩壊した時にリストラにあったり、勤めていた制作会社が倒産したりして、みんな組織から放り出されて一人ぼっちになった。
生きる方法を考えなきゃならなくなった。
経験があてにならないなんて、誰も助けてくれる人がいないなんて、
絶望的な時代がずいぶん長い間続いた。
それぞれが自分なりのやり方で生き抜いた。
強くなったわけじゃない。プライドを捨てて、這いつくばった。
これでもか、っていろんなものが潰しにくるけれど、それでも続けるのはなぜだろう?
ある人が言った。
「好きじゃなきゃやってられない」
デザインの何を好きなんだろう?
僕らは知っている。デザイナーの良心を。
美しい曲を聴いた時のような優しい気持ちや、切ない気持ちに、
こんなに短いフレーズや紙切れや映像に込めることが出来るのを。
それを一度でも観たなら、自分自身のその場所にいる意味を知ることが出来る。
バブルが崩壊するより前の時代に、確かにそれは存在していた。
存在していたことを消すことはできない。
時代には関係なく、まだ僕たちはここにいる。
だから、次の誰かにそれを伝えるのは、僕たちに残された役目に違いない。
なんだかしんみりしちゃったかな?
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