たまたまを習得する

私の娘は現在、1歳6ヶ月なのですが、最近はお風呂では水鉄砲を撃つようになりました。
水鉄砲と言っても、銃ではなく押し出して使うやつですね。下の写真のようなものです。

私のものは竹ではなく、100ショップのプラスチクのものです。これを撃てるようになった経緯を書きたいと思います。

撃てるようになったきっかけは"たまたま"でした。買った理由はお風呂がマンネリ化してきたというものだったので、最悪は私が撃って遊べればいいという思いでしたが、鉄砲をみた娘はすぐ見た目を気に入ってくれました。旗やバトンのように頭上に掲げる遊び方が面白かったみたいです。

どうもウケがよいので、すぐお風呂で実践してみると、どうやら水鉄砲がどういうものか理解できていない様子(あたりまえ体操)。
一応、私が水を出すと、発射される水を触ろうとしてきますが楽しいとか気になるという感情は無さそうです。蛇口から出てくる水を触ろうとする感覚に似ているように思います。
そのため、水を吸い上げた状態で娘に渡しても、バトンのように掲げて遊んでいました。私はそれでも良かったので、しばらくはそうして遊びました。

とある日、娘が急に水鉄砲の機構に興味を持ちます。水は入っていない状態で、棒の方を出し入れし始めます。空気砲のようなイメージですね。もしやと思い、水を入れて渡すと"たまたま"初めて水を発射することに成功しました。

その調子で、お風呂のたび水鉄砲で遊ぶようにしていると"たまたま"撃つ頻度が少しずつ増えていきました。そして、どうやら筒と棒を押すと撃てるということを理解することができたようです。
今日は棒をお腹にセットして、筒を押し込むという荒技で撃っていました笑

つまるところ、何かを習得しようと思うなら"たまたま"を繰り返し続ければ良いということですね。
ということで、娘はこれから色々とできることが増えていくでしょうから、面倒くさがらず、たまたまを繰り返していきたいと思います。

さて、ここで一つ疑問がでました。この「たまたま戦法」は誰にでも通用するのか、そう考えた時にいくつか注意する点があることに気づけます。

まず、たまたまができない状態があること。
今回の例だと、水鉄砲を握れない小さい手である場合や押し出す腕力がない場合だと"たまたま"すら起こりません。つまり対象が0歳ならまだ無理でしょう。

次に、娘はまだ「何かを習得する喜び」を知りません。水鉄砲こそ撃てるようになりましたが、娘から進んでやるわけではありません。私が水鉄砲渡せばとりあえず撃っとくか、という感じです。もしかすると、娘が水鉄砲を撃つことを喜ぶ私のリアクションは多少面白く思っているかもしれませんが。

そして、水鉄砲を撃つより楽しいことがあると言うことです。

これらを理解せずに、親の都合で何かを習得させようとすることは、子に悪影響を及ぼす可能性があると考えました。そう考えると、世間にある「早いうちから色々習得させようとする風潮」や「英才教育志向」は親がしっかりと子に焦点を合わせておかないと危険な思想だな、と感じます。
子育てには「木を見て森も見る観点が重要である」と、考えさせてくれる1日でした。

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