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傘は雨の日に壊れる

先日、傘をさして通勤していると頭上から"パチン"と音がしました。
傘を見ると骨のうちひとつが垂れ下がっています。
どうやら傘の骨が折れた音のようです。

この傘も買って長いし、寿命かな?

そんなことを考えていると、また"パチン"と音が鳴ります。嫌な予感がします。

結局、予感は的中して傘の骨はひとつ、またひとつと折れていきました。会社に着く前には傘は傘としての機能を果たせなくなってしまい、雨に打たれながら歩くことになりました。

雨に濡れて歩きながら考えたことが、
今回の話です。


バランスとメンテナンス

傘の骨が次々と折れていく様は、人為的に操作されているのかと感じるほどインパクトがありました。
当然、これは自然的に起こった現象なのですが、人が操作したかのような現象が自然的に起こる気持ち悪さは脳裏に焼き付きます。
あまりに気持ち悪いので、なぜそうなったのか、理由を考えてしまいました。

傘が壊れた理由はきっと、最初に折れた骨が原因です。この骨が折れたことにより傘全体のバランスは崩れてしまった。
崩れたバランスによってそれぞれの骨に従来と違う荷重が掛かったので、次々と骨が折れた。
メカニズムはこんな感じでしょうか。

一般的に傘はそれほど繊細なバランスで保たれているとは思えません。ただ、私の傘は古いものなので劣化し、そうなったのだと思います。
バランスは時間が経てば変わるのだと思います。

そう考えると、今度は傘以外のバランスが気になります。料理にもバランスがあるし、スポーツにもバランスがある。人間関係にもバランスがある。
そして、なんとなく形がないものほどバランスは変化しやすくなる気もします。


さまざまなものにバランスがある。

気付かないうちにバランスは変わる。

繊細なバランスは些細なきっかけで崩れる。

バランスが崩れると一気に壊れる。

なぜ傘は壊れたのか?
最初の疑問から飛躍しましたが、まとめるとそんなことを考えていました。
そしてこれは、人生において無視できない問題に感じます。

傘が壊れないためにはどうするべきだったのか、次に考えたのはそこでした。

日頃からお手入れをしていれば、傘はもう少し長持ちできたかもしれません。劣化した骨は交換すれば折れることは無かったと思います。
ただ、傘の骨を交換するというのは聞いたこともないので、新しい傘に交換する方が現実的だなと。
すると、傘が壊れるのは防げないように思います。
延命はできても壊れることは防げないのか?

結論は、傘が壊れることは防げないになりました。ただ、傘を新品に交換しておけば雨に濡れることは防げるということです。
傘が壊れないようにすることに囚われず、傘を使う目的を見つめ直す。それが大切ですね。
日常のメンテナンスでは延命はできても、壊れる。予防保全のメンテナンスは壊れることを回避できる。目的に合わせてメンテナンスする必要があるのかなと思います。

じゃあ、人間関係の目的とメンテナンスは一体何か。考えてみましたが目的はいまいち掴めません。

ただ、メンテナンスはなんとなくイメージが湧きました。日常のメンテナンスは毎日の挨拶など、予防保全のメンテナンスは記念日などに花を贈るなど、そんな感じがします。どうでしょう?


必要な時に必要なものが壊れる

もうひとつ考えたことは、傘は雨の日に壊れると言うことです。

私の傘は劣化していましたが、使わない状況では壊れませんでした。きっと傘はいつでも壊れる状態になっていたと思います。そこに傘を使うという行動があって初めて壊れたのだと思います。
つまり、晴れの日は傘を使わないから壊れないということです。

傘が壊れても雨に濡れるだけですが、もしその時に高価なPCを持っていたり、重要な書類を持っていたりすると大変です。
私の傘が壊れたのは通勤中だったので幸いでしたが、必要な時に必要なものが壊れるという考えは覚えておくと役に立つと思います。

きっとこれも、バランスと同じです。ものに限らず何でもそう。身の回りの人間関係も必要な時に限って壊れることになると思います。
後悔先に立たずは、そういうことなんでしょう。

そう考えたあたりで、私は会社に着きました。
小雨だったのでそこまでびしょびしょにはなりませんでしたが、濡れた状態は気持ちよくないです。
予め、濡れることを想定して準備しておくことも効果的なアプローチだと思いました。

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