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わたしの履歴書

私も自分のこと、「ワーママ」と自己紹介欄に書いちゃったりしているけど、実は少し盛ってるなと感じます。私の中の「ワーママ」って、若い頃からキャリア志向が高く、育児との両立大変だけど、フルタイムで出張も行きます!みたいなキラキラ・バリバリ仕事している人を指してる気がしてしまうんです。

世間でもてはやされてるワーママって、そんなイメージ。

そうなると、私、ワーママじゃない。「子育て」しながら「働いてる」ママではあるけれど。


私が、新卒入社で今の会社に入ったのは20年前。

(ほんと、月日の流れにはビックリする。)

まだ、一般職/総合職の別(ここまではっきりとした区別ではないけど、キャリア/ノンキャリみたいな別の名称があった)があり、短大卒だった私は一般職として入社し、希望していた海外部門に配属となりました。

入社当時は、私も結婚したら辞めるもんかなと思っていた。実際、女性で続けているのは、結婚してもお子さんがいないか、独身の人が多かった。

一般職なら出産しても続けてる人が少しいたけど、総合職の女性は、結婚か妊娠出産の時点でほぼ辞めていたと思う。本当に、当時は仕事をバリバリしたい女性には家庭と両立しにくい会社だったのだろう。圧倒的に男性社員の方が多く、ザ・日本企業といった古い考え方の会社でした。

私はまだ若く、結婚後はおろか、これからの自分のキャリアについて深く考えておらず、仕事はそこそこで良いと思っていた。当時付き合っていた彼氏もいたし、いつか結婚するのだろうと。

しかし、暗黒期がきた。

リーマン・ショックである。

あの時の社内の雰囲気ときたら、最悪だった。

よくわからない特任部署を作り新しいことをする人達、として配置。

でも、なんだかわかるんです。リストラできないから、仕事を与えず自分で辞めるように持っていきたいんだなって。

他方、残業せず定時で帰れと上から言われるけど、業務が終わらない。自分たちはこんなに忙しいのに、あの部署(新しい特任部署)はよくわからない仕事してる。なんなんだよ、ってなる。社内がピリピリしていた。

私は20代後半になっていて、もう結婚して辞めてほしいからか肩たたき的なことを言われた。

ただ、セクハラ禁止はだいぶ浸透してきていたので「まだ結婚しないの?」ではなく、

「将来の旦那さんには優しくしてあげてね」という回りくどい言い方で。何度か言われてすごく嫌で、今でも忘れることができないフレーズ。

リーマン・ショックの少し前に4年付き合った彼氏と破局しており、結婚に逃げることもできず、会社を辞めるわけにも行かず、当時はだいぶ病みました。家族や同期に支えてもらったなあと思います。

ただ、これを機に自分を見つめ直し、仕事への向き合い方を変えたり、自己啓発本を読んだりするようになりました。

あの時はとてもしんどくて、戻りたくないけれど、この経験がなければ、今の私はなかったとも思うのです。


そんな暗黒期を経て、一般職として仕事に精を出しておりました。でも、一般職ってサポート役メイン。総合職ほど新しいことに挑むことはなく、ルーチン業務が多い。なんでしょう。一般職の枠みたいなものがあって、それを超える仕事は責任が大きくなりそうで怖い、みたいな。

しかし、次の黒船?がやってきた。

会社の人事制度改革である。

総合職と一般職というコースをなくします。全員、明日から総合職!みたいな。笑

さすがに、急に今まで一般職だった人が転勤とかはありません。ひとまず意識変えていこう、一般職だからってずっと定型の仕事に安住してないでね、という感じ。

この時には、以前は結婚などで辞めることが多かった一般職が結婚出産後も続けることが増えてきていたので、会社としても派遣社員でまかなえる仕事を正社員にさせるのは人件費がかかるのでこのような改革に乗り出したのでしょう。

これには私も含め、ほとんどの一般職が難色を示しました。だって、総合職と一般職では受けてる研修や仕事内容はもちろん、今までの上司や先輩からの育成度合いが違うんですもん。

当時、私は30歳くらいでしょうか。

今更むりむりむり、と思っていましたが、会社が制度を変えるのですから、仕方のないことでした。

その人事改革から10年程経ちました。もともと総合職と一般職の人では、やはり昇格の速度は違いますが、旧一般職でも以前より任される仕事の幅やレベル、昇格水準は上がってきています。

でも、まだ、もともと一般職だったし、そこまでの仕事を求められても、、という気持ちを拭えないこともあるのが実情なのです。


30歳を過ぎると、結婚しないかもしれないなと考えることが増えました。この会社でどのようにキャリアを築いていくか。当時、海外役員の秘書として英語を使った仕事にやりがいを持ちながらも、スピーキングは苦手だったので海外部門での立ち位置どうするか、と悩んでいました。

そして、付き合って1年半ほどだった今の夫と縁あり、結婚と同時に転勤について行くことになったのです。そして幸いなことに東京の事業所に異動させてもらうことができました。

当時、人事に掛け合ってくださった元上司には感謝しています。

33歳で上京し、異動先での仕事は、まさかの新卒採用。

相手は大学生だけど、早慶やMARCHなんかもいて、明らかに私より頭良いよね。意識高いよね。っていう。

一次面接を担当しましたが、

文系の子は、ほぼ留学してるか何らかのリーダー経験があったり、ボランティアしてたり、、

理系も、ゼミでこんな卒論書いてます+英語のTOEIC700点越えとか。

自分よりスペック高い人達の合否判定するのが、申し訳なくて。。

また、大学での会社説明会では、社員の仕事について紹介することが普通で、大体は各部からのリクルーターと呼ばれる社員にお願いしてたのですが、たまーに人事の採用メンバーがすることもあり、私も紹介することがあって、これは本当に辛かった。

四年制大学の説明会で、短大卒の私の経歴紹介して、参考なるの?っていう。

まあ、学歴や年齢に拘らず、活躍?できますよー

女性も活躍?してますよー

とか言ってた気がします。

ちょうど、女性活躍推進法ができる頃でしたし、

女性の採用人数を増やしたいこともあり、女性が働きやすい職場をアピールすることが多かったです。

この採用の仕事は出張も多く、私の中で唯一バリバリ仕事してるなという時期でした。笑

採用の仕事は2年程担当し、1人目の妊娠を機に離れることになりました。

育休後は、事業所の総務的な仕事をメインに今に至っております。

このように、キラキラ・バリバリとは程遠い経歴で、実際に転職で履歴書書くことになったら、強みとかアピールポイントとか困っちゃいます。

こんな私なので「ワーママ」と名乗って良いものか、と思うのですが、そんな働き方への憧れ(でも無理。病んじゃう)もあり、使わせてもらっても良いでしょうか。


2回転職している旦那曰く、

「1つの会社に20年いるって、すごいよね。」

とのこと。

そこは自分でも認めてあげたいな、と思うのでした。









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