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NHK総合 クローズアップ現代+の放送を終えて


たくさんのコメントをありがとうございました

先日の放送後に、たくさんの反響をいただきました。コメントをお寄せいただきました、全ての皆様にこの場を借りて感謝申し上げます。メッセージひとつひとつをメンバーと共有しながら、お一人ずつ返答をしておりますので、今しばらくお時間を頂戴できれば幸いです。

今回の番組収録では、BMIの多様な側面を捉えていただきました。この、非常に大きく多様な可能性こそが、BMI研究の魅力であり、危うさでもあります。私たちは、医療とヘルスケアに貢献し、これを必要とするすべての皆様に安心してご利用いただくために、倫理綱領への対応、医療機器基準への対応、有効性と安全性を担保しながら迅速に医療現場へ導入する仕組みの構築等について、社員一丸となって取り組んでおります。病院やクリニックへの導入が決まりましたら、本ウェブサイト等を通じてお伝えして参ります。引き続きご指導ご鞭撻のほど、宜しくお願い申し上げます。

さてここからは、今回の放送の裏話を少しご披露しようと思います。

取材日の出来事と重なる思い

番組放送日から遡ること、2ヶ月前。私の本務先である慶應義塾大学理工学部に、取材班がお見えになりました。以前、医学部で実施した臨床研究のようすを再現する段になって、「しまった、訓練の時に使う積み木(ペグ)がない!」。私たちの研究室では、多くの学生がさまざまな共同研究先に研究用具を運んでしまうので、私もうっかり細かな用具の事前確保をしそびれてしまっていました。

「何か代わりになるものはないか?!」
「先生、生協にソフトボールが売っています!」
「そうか、よし、それを買ってこよう!」

しかし、ご存知のようにソフトボールはものすごく大きいのです!

「あれ、、、ソフトボールって、こんなに大きかったっけ?」
「ええ、まぁ、ソフトボールですから、、、」

BMIのロボット部分を最大に開口してみたものの、とても握ることができません。

「先生、さすがにデカすぎます、、、。」
「なにぃ、、、」

現場はもはや、火事場の大騒動。何でもいいから、BMIで握れそうなものがないか、あちらこちらを大捜索した結果、パソコンのマウス、赤いビニールテープ、そして最後に、数年前に卒業生たちが寄せ書きをしてくれた硬式野球のボールが集まりました。

放送された、BMI中の手元のスナップショットがこちらです。採用されたものが何か、もうお分かりですね?そう、医療の革新のために科学の力を生かしたいと願う卒業生が残してくれた寄せ書きのボールです。テレビにご出演してくださった後藤さんが、脳卒中後、再びつかんだ希望がBMIに込められていたように、一生懸命大学で研鑽を積んだ学生たちの想いが、BMIに包まれている。

放送された時間はほんのわずかでしたが、さまざまな人の想いが指先に重なるあの瞬間が、私にとって一番好きな瞬間なのでした。



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