第9話 遠くの国
ちょっと待ったぁ~!
「遠くの国」ってその遠くの国?
前回、直秀は「おれは鳥かごを出て、あの山を越えていく」と
言っていたのでてっきり、ほとぼりが冷めるまで放浪でもするのかな?
そんなことを妄想しておりましたが、ショック・・・
東三条殿で盗賊として捉えられ検非違使に引き渡した道長
道長「手荒なことはしないでくれ」
そう言って検非違使に心づけを渡したが、どう検非違使が解釈したのか?
当然、私は「コッソリ逃がしてね」だと思い込んでいたのですが、
この結果をみると検非違使は、「殺しておいてね」または
「なんだよ、右大臣のお気に入りかよ。殺しちゃおう」
だったのかもしれません
まひろが捉えられて、道長が連れて帰る時の検非違使の顔が、
「面白くないなぁ~。なんなんだよ!」
そんな顔をしているように見えたので、理由は後者かも?
ここで大事なことは、道長が考えて渡した心づけの解釈です
表面上に出ているやりとりは
道長 「先日引き渡した盗賊たちの処分を知りたい」
検非違使「余罪がについてただいま調べております」
道長 「う~ん。いや、他のことは知らぬが、東三条殿では
何も盗っておらぬし、誰も傷つけておらぬし早めに
解き放ってもらいたい。」
検非違使「何故そのようなお情けを?」
道長 「頼む」(頭を下げる)
検非違使「いやいや、何せ盗賊でございますからねぇ~
腕の一つもへし折って二度と罪を犯させぬようにするのが、
私の仕事にございます」
道長 「手荒なことはしないでくれ」(懐から心づけを渡す)
検非違使(受け取る)「おっ・・・承知いたしました」
恐らく、何でもないやりとりなのですよ
心づけを渡したのも、この時代ならあることだったとしましょう
確かに「頼む」と頭を下げたのだから素直にとれば
「見逃してやってくれ」にとれるやりとりだと思うのですが、
どこで狂ったのか?ですよね
普段からのやりとりによるコミュニケーションがないと、
必ずお互いの価値観や受け取り方のクセが出てきてしまうのです
道長は、相手に100%自分の考えが伝わったと考えていたのでしょう
検非違使は、自分の価値観や感情で道長の「頼む」を判断して
しまっただけなのです。
このことは、現代社会にも同じことが言えます
自分が発した言葉の意味を相手に100%伝わっていると考えては
いけません
普段から言葉の裏に気持ちを隠したようなやりとりをする
コミュニケーションをとっている人は
「相手は自分の気持ちは汲んでくれない」と考えた方が良いでしょう
特に身近な人(家族など)ほど、その甘えは捨てた方が良いです
また、自分の受け取り方の工夫も必要なので、
素直な言葉の発信と素直な受け取り方を心がけることも必要です
まひろの弟が大学に行くのですよね
もぉ~前半のことですっかり他のことがすっ飛んでしまったような
藤原道兼も目覚めて一家総出の計画を動き出します
次週も楽しみです
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