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ナースが教える!施設内での訪問看護とは?

訪問看護に興味はあるけど、人のお家には行きたくない...そんなナースにおすすめなのが施設内での訪問看護になります。施設に住んでいる利用者さんのお部屋にお伺いして訪問看護を行います。

この記事では施設内の訪問看護ってどんな働き方?って疑問に思っているナースに向けた記事になります。

施設内での訪問看護業務内容は?

  • 昼の1日の訪問件数:10から12件程度(1件30分の訪問)

  • 夜勤あり2交代:夜間の訪問件数(1件30分の訪問で1夜勤 20から25件)

  • 24時間ナースコール対応がある

  • 天気が悪くても関係なく訪問ができる。

  • 入浴介助やおむつ交換など介護の業務がある。

  • センサーマットなどの対応


施設によって利用者の層が違うので、大体こんな感じです。施設内での訪問看護では外に行くのと違って移動時間がありません。施設によって異なりますが、移動時間の枠は1分から5分程度で訪問看護のスケジュール(ルート)が組まれていますので1日あたり12件程度は訪問できます。

訪問看護をおこなっている施設では、訪問時間以外にナースコールの対応や吸引などのサービス訪問があります。

介護付き有料老人ホームでは、夜間帯の看護師の配置がないので夜勤はありません。自宅に伺う訪問(外訪問)では夜の訪問は基本的に緊急時以外はありません。

看護師としての業務


健康観察・体調管理:バイタル測定

皮膚の観察

医療処置:点滴管理・在宅酸素の管理・麻薬管理・膀胱留置カテーテルの入れ替え・胃管カテーテルの管理・人工呼吸器管理・褥瘡処置・血糖測定・インシュリン注射など

栄養管理:胃ろう・経鼻カテーテル・腸ろうからの栄養投与

内服管理:飲み忘れがないか?

排便管理:必要に応じて浣腸や坐薬、下剤の投与

環境整備:転倒転落予防、整理整頓(あくまでも施設の居室は利用者さんの自宅になるのでやりすぎは厳禁です!)

リハビリ:拘縮予防・歩行訓練・ROM訓練

往診医の帯同:施設での状況など報告するために往診につく施設がほとんどです。リーダーや管理者がつくケースが多いですが、メンバーも順番に往診につくケースも!

家族の対応:面会時に病状の説明や施設での状態を情報共有したり、終末期であれば家族の精神的ケアなども行います。

訪問看護の記録

まだまだ、紙カルテを使用している施設も多いですが電子カルテの導入が進んできています。できればパソコン(タブレット)スキルも身につけている方がベターです。

訪問看護計画書と報告書

毎月ある業務として、訪問看護計画書や報告書の記録があります。施設の利用者数と正看護師の人数などによって1人あたりの担当数が変わります。

施設内訪問看護では平均的に5から10人程度は毎月記録することが多いです。外の訪問看護であれば多い人で20から30人程度書く人もいます。(准看護師が多いステーションでは正看護師が記載しないといけないので数が増える傾向に...)


パソコンやタブレットの操作が苦手なナース達には苦痛な作業のようですが、時代的にもパソコン入力は必要なので逃げずにチャレンジしよう!


施設内訪問看護に向いている人

  • 車の運転が苦手

  • 自宅に行くのが嫌

  • 夜勤が好き

  • 何かあったら他のナースに聞きたい

  • おむつ交換などの介護業務に抵抗がない


こういう人には施設内での訪問看護に向いてます。

施設内での訪問看護の場合は、病院同様24時間365日の対応が必要になるので土日祝日に必ず休めるわけではないので独身者以外は家族の協力が必要になるナースたちもいます。

施設内訪問看護で日勤常勤の募集がかかっているケースでは、夜勤をやりたくない人にとってはチャンス!

すぐ募集が埋まってしまうので施設内訪問看護の日勤常勤を見つけたらエントリーしよう!

施設内訪問看護で何が注意かって...日勤常勤で入ったはずなのに夜勤者がいなくて夜勤をやってくれ!!って言われること...一度受けてしまうと、夜勤をずっと入れられるケースもあるのでね。

往診医が施設に来る頻度を確認

医療処置が多い施設では何かあった時にすぐ対応してくれる往診医がいる方が安心ですよね...

1つの施設に数カ所の在宅医と提携している施設もあるので確認しよう!

特に終末期の利用者さんがいる施設では、1週間に1度の往診では厳しいので緊急時の対応・夜間の往診などフットワークの軽い在宅医と提携しているか?確認すると安心して働くことができます。


施設内訪問看護でも車の運転が必要なケース

  • 退院前カンファレンスの参加

  • 自宅から施設に入所する人の面談

  • 営業がある

  • 外の訪問看護が必要なケース:ただし、マンパワーが足りないケースは断らないと施設が回らないケースも...

上記のケースでは車の運転が必要な場合もあります。

大体、施設長や看護管理者が退院前カンファレンスや営業を行うのでメンバーは心配ないと思います。ただし、施設のステーションから近隣の自宅に住んでいる人の訪問(外訪問)を行うケースではメンバーでも車の運転が必要になることもあります。

離職率の低いステーションではみんな業務の幅が広くなってくるので管理者以外のメンバーも退院前カンファレンスや契約などの業務が回ってくることも...


訪問看護ステーションから施設へ訪問看護に行く場合

訪問看護師として施設に行く場合は、基本的に施設スタッフの手を借りずに訪問するのが基本です。

特に事業所が異なるケースでは、施設スタッフの力を借りたりするのは失礼に当たるケースもあるので注意しましょう。

施設内訪問看護で働く場合のポイント まとめ


  1. 1日の訪問件数(パソコン入力が遅い人は10件以上あると記録する時間が足りなくなる人も!)

  2. 外の訪問はあるか?(地域を守るため、基本的に施設内のステーションであっても外の訪問は断れません。)

  3. 医療行為の有無とどのような医療処置があるか?

  4. 離職率はどの程度か?(20%以上あるところは、忙しいところが多いですので目安に!)

  5. 往診医がどれぐらいの頻度で来るのか?

  6. 電子カルテか?紙カルテか?

  7. 給与面の把握:残業手当はきちんとあるのか?

上記の7ポイントを押さえておけば、希望から大きく外れることはないはずです。

この記事が誰かの参考になりますように:)




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