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きょう心にしみた言葉・2022年5月31日

する人生」よりも「ある人生」の重みを知ること。このことによって老人も、それを取りまく人々も、老人の生きていることのはかり知れぬ意味を知ることができるのではないだろうか。「ある人生」の重みから逃げたり、目をそらしたりするために、何と多くの人が何かを「する」ことに狂奔していることだろう。

「生と死の接点」(河合隼雄・著、岩波書店)から


ユング心理学の泰斗だった河合隼雄さんの言葉です。「ゲド戦記」の第3部で、老人になったゲドがアレンに語る言葉を、河合さんが解説したものです。大切なのは、ありのままの自分を受け入れること。「する」ことを急ぐことも、焦ることもないのだと。


「生と死の接点」(河合隼雄・著、岩波書店 1989年)


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