コンビニは時代の縮図なのかもしれない
コンビニのアイスコーヒーが好きだ
寒くても好きだ
ということで
今日も近所のコンビニで購入し、マシン抽出中が退屈で店内をキョロキョロ見回した
そこには思いがけない地獄絵図があった
レジでは30代前半のニット帽の男性がタバコを求めている
女性店員さんが本数とか種類を言葉で確認しているのだけれど、頼まれものなのかよくわからなくて決められない様子
レジの後ろ側、店員さんの背後にタバコは並んでいる
レジには御多分に漏れずビニールシートが下げられている
男性は目が悪かった
でもパッケージで判断するよりほかなかったのだろう
目を細め、体を乗り出して、タバコを見ている
ビニールシートは男性の頭にくっつき、持ち上がり、鼻の頭で底辺を押すような形になってしまった
しかも彼の痛恨のミスがアゴにマスクを下げていたことだった
店員さんの恐れおののいた表情
少し鈍感であるだろう男性はその様子にも気づかず、乗り出した体も鼻の頭にくっついたビニールシートもそのまま、目を細めた分ほど半開きにした口元でタバコを熱心に見ていた
少しづつ横にスライドしながら後ろに下がる店員さん
昔、社会の教科書で見た時代の風刺画がよみがえった
わたしに絵心があれば、今の時代の象徴としてあの瞬間を風刺画にするだろう
ピッピッピと鳴った
アイスコーヒーの出来上がり
あまり見てるもなんなのですぐ店を出た
帰り道、アイスコーヒーは不要不急なのか、ちょっとだけ考えた