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⑭不思議なカマキリ(御遣い)

2021年5月、友達が16日ぶりにログインして間もなくの時期に彼とマイミクとなり、それがあっという間に解消された「ゆう」という人の存在が無ければ、僕は友達のアカウントのことで何かを疑う…ということは無かっただろうと思う (少なくとも当面の間は…) 。

本人に届ける連絡手段として一番間違いのないのは、友達のスマホへのショートメールかな…と思い、時々メールを送ってみたりした。怖かったけれど、友達のスマホに何度か電話もした。「お呼び出ししましたが、お出になりません」という自動音声が流れて回線が切れるのが常だった。ショートメールへの反応というのも無い。

2021年12月24日の「足あと」を最後に友達のログインは途絶え、とても心配したが、翌年1月4日に11日ぶりにログインがあり、「足あと」が残された。

長いブランク期間があると、もうこれで終わりなのか…という思いにいつも駆られたが、その度その度、友達の「足あと」は復活した。

通勤で利用している駅ホームの先端から、友達の住む町の方向への眺望が開けている。行きにも帰りにも、いつもそこから友達に呼びかけた 。この方角のずっと向こうに友達はきっと居て、そこからいつも mixi にログインして「足あと」を残してくれているんだ……。この東京の何処かに恐らく友達は居る筈なのに、自分には何も確かなことが分からない…それが辛かった。

2022年5月10日、僕が唯一持っている友達の写真 (おでこまでしか写っていないけど) を、持ち歩き用の小さなフォトフレームに入れられるように小さくカラーコピーした。そのフォトフレーム作りの過程を「呟き」に書いて段階を追って送信していったら、友達の「足あと」が一時間ごとに新しく付いていて嬉しくなった。一日の内に何度も「足あと」が付くというのは、まず無いことだったので。

9月下旬から10月初旬に掛けても、それまでで最長の20日間のブランクがあったが、その後からは何故だか盛り返したように、ちょっと不自然とも思われるほど連日のログインが続いた。

この時期、不思議なことがあった。9月から11月に掛けて職場で三度、僕の身にカマキリが舞い降りてきた。

これは Twitter にも書いたことだけど、自分にとってカマキリは特別な意味がある。昔、習っていた日舞の先生が亡くなった時、通夜の時間を一時間遅い方に間違えて、一人バス停で待っていた。待ち合わせしていた人たちが来なくておかしいな…と思っていたら、 夕闇の迫る中、突然街なかであるにも関わらずカマキリが現れ、僕の頬を叩くようにぶつかってきた。それがきっかけで、お通夜の開始時間を間違えていたことに急に気が付き、急いでタクシーを捕まえてどうにか間に合わせた…ということがあった。

カマキリがぶつかってきた時、先生が「馬鹿だね!!」って教えてくれた気がした。

昨年のカマキリはその時以来の経験で、職場は木々や植物で満たされた環境だからカマキリが居ることに不思議はないけれど、ご丁寧に三度も同じことが重なるなんて…。なにかが落ちてきた…と思ったらカマキリで、毎回毎回、冷やっとした。これは絶対に意味がある……としか自分には思えなかった。(職場の同僚二人に訊ねてみたが、同じ環境で働く彼らには経験が無いとのこと。)


なにか伝えたいことがあって、友達の思いがカマキリの姿になって現れたのかな…って、そう感じられた。

その時の写真(2022年9月28日)


📎以前、もしや…と思ってネット検索したら、不思議なカマキリのことが幾つか出てきました。やはりカマキリというのはそういう生き物みたいです 👇👇🏽


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