仕事と体どっちが大切?
今日は私の親友の命日。
彼が逝ったのはかれこれもう6年前のことだが、毎年この時期になると感じることがある。
『なぜ我々は自分の体より仕事を優先してしまうのだろう?』
彼は私の人生初の海外の友人だった。海外生活で苦楽を共にし、body(相棒)という仲になった。
お互い母国に帰国後もやりとりは続いたが、いつしか忙しくなり、なかなか連絡がとれないことも多かった。
でも、言ったことは必ず成し遂げたい性格である私には決意があった。
帰国する前、私は彼に『次会うときは君の国の言語を覚えて来るよ。』
それを実行するため、私は会社を辞め、留学を決意(まぁ、日本を離れたかったのもあるが)。
まずは語学学校に通い話せるようにしてから驚かせようと思っていたその矢先…とんでもない情報を耳にする。
「Jが心筋梗塞で死んだ。」
死因は過労死だった。
まだ当時29歳だった…若すぎる。。。
1週間前から調子が悪いと言っていたようで、朝急死したという。
ショックだった…
約束を果たすために来たのに、果たせずに終わる。
数日間は何も考えられずにいた。
「なんの為に来たのか。」
「これから何を目的にこの国で暮していこうか」
同時に、その国の仕事事情も知るようになり、日本も似たようなシステムであることがわかった。
「過労死は誰にでも起こり得る」
人はなぜそこまでして、組織の為に命を削るのか?
亡くなった彼も語学力があり、体力もあり、まだまだこれからという若者だった。でもそれを会社という組織に、言わば奪われたというべきだろう。
当時仕事を辞める前、私も月に120時間以上の残業というなかなかハードな生活をしていた。体重も減り続け、174cmにして53kg…
当然私も過労死候補ではあったはずだが、幸い生きてこれた。
「仕事と体どっちが大事?」
そう聞かれると、ほとんどの人が体が大事だと言うだろう。
でも実際は気づかないうちに、しかし確実に「仕事」を優先していると思う。
むしろ社会がそれを望んでいて、体を本当に優先する人に対しての差別感が半端ない。
今は日本で仕事をしているが、この国の悪い意味での特徴的な文化だと思う。
もちろん、そうならない為に新しいことをたくさん考えて、自由な人生を歩んでいる人もたくさんいるから、一概には言えないが、社会全体として、もっと、意識が変わると、この国でも、次世代の有望な人たちを守ることができるのではないだろうか。
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