高齢期リハビリは『できること探し』でもある
私は長年、介護保険分野でのリハビリ(作業療法)を行っているのですが、あまりご利用者の身体には触れません。
あくまでご利用者が自分の力で健康になる方向へ導く働きかけをしています。
具体的には『麻痺している手足を管理する方法』や『施設から在宅に復帰した際に急激に老化せず健康を保てる生活方法』をご利用者と一緒に考えたり、『こうやって健康を保つのか』『悪くない生活だ』と感じてもらえるような生活を促したり、といった感じです。
要はご利用者自身にその要介護や要支援の身体でどんなことができるか、どんな生活が可能かを考え認識してもらうこと、「こんな体やし、もう歳やし、あかんわ。」から「あ、私もできることがあるんや。私も捨てたもんやないな。」と考え方を変化させることが重要だと考えています。
反対に「そうか、私はこれをすると転倒の危険性があるんやな。」なども含まれます。
身体が回復すること、若い頃の身体に戻ること、そんなことができれば良いに決まってます。しかし、老化した身体は元には戻りません。
そんな流れに逆らわずにその時々にできることを探す方が結果的に心身は元気になります。
機能回復に固執しすぎず
で、どうしてもできないところは手伝ってもらう。
元に戻らなければ、回復しなければ、「できない」なんてことはないんです。
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