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【社員インタビュー】キリスト教葬儀社に新卒入社。23歳のクリスチャンが真摯に向き合う終活ビジネスとはー

今回はライフワークス社の初の試みとして、現在一緒に働いている社員へインタビューを行っていきます。

■社員インタビュー「福音のはたらきのために」

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〇話し手
株式会社ライフワークス 
フューネラルセクション セレモニースタッフ 
福島信(ふくしま しん)さん
〇インタビュアー
横内さつき


ーまずは自己紹介をお願いします。

株式会社ライフワークス、京都オフィスの終活ぷらっと相談所に勤務している福島と申します。ライフワークスでの仕事は、来年の4月でちょうど2年になります。部署はフューネラルセクションのセレモニースタッフとして、現場で働いています。

ーライフワークスにはどういった経緯で入られたか教えていただけますか?

はい。東京基督教大学を出て、新卒入社でライフワークスに入りました。関東で育ちましたが、就職のタイミングでライフワークスの大阪オフィスに配属となり、はじめての独り暮らし、関西というはじめての環境で働き始めました。

代表の野田も、東京基督教大学出身でして、毎年大学で講義をされていました。神学大学のため数多くの聖職者を輩出していますが、一般企業に就職する方も多いです。カリキュラムの中に、キリスト教系の企業ではたらく有識者に登壇してもらうというものがあり、そこで野田の話を聞いてライフワークスを知ったのがきっかけです。

私の両親は2人ともクリスチャンだったので、幼いころから教会に通っていました。私は5歳のときに洗礼を受けているので、キリスト教は自分の生活の中に当たり前にある、そんな環境の中で育ってきました。


葬儀に関しては、そうですね。祖父の葬儀を大学のころに体験していまして。そのときキリスト教式の葬儀を行っていたので、仏教式ではない葬儀への理解はありました。
葬儀の仕事をすることは、たしかにチャレンジングであるなとは思いました。ただ、自分の性格を考えたときに、厳粛で真面目な環境が合っていると思ったと言いますか…葬儀に関わるお仕事は、言葉遣いひとつとっても気を付けるべきことが多くあるので、人によって向き不向きは正直あると思います。新卒で自分のアイデンティティを把握するという局面で、この責任のある仕事は、自分に向いているのかなと感じて選びました。

ーそのほかに、ライフワークスさんを選ばれるうえで決め手となったことはありますか?

新卒の就職活動なので、もちろん他にどんな企業があるか探している途中ではありましたが、代表の野田が同じキリスト教系の大学出身で、社員もクリスチャンということに安心感がありました。

また、ライフワークスの社是が「福音のはたらきのために」と掲げているため、クリスチャンの自分には親近感があり入りやすかったんです。

代表の野田の講義の中で、社員募集を行っていることを前々から聞いていて、いつでも声をかけてねと間口を広げてくれていた点も、応募の後押しをしてくれたと思います。キリスト教に真面目に向き合っている企業であり、かつ同世代の若い方も働いていることも、入社の決め手になりました。

ー現在のライフワークスは20代、30代の割合が多いと伺っています。他の社員さんは、どのような雰囲気かも教えてください。

現在は拠点が、鎌倉・京都・大阪と分かれているので、それぞれの社員の請け負っている範囲が違いますが、関西は現場の仕事が多いですね。先ほどお伝えした通り、20代の若い方もいますし、女性もいて、それぞれがチームワークを意識し働いています。

少数精鋭だからこそ、役割分担がはっきりしている中で、連帯感は非常に強く、コミュニケーション多く取り組んでいます。わいわい底抜けに明るく!というよりは、職人と言いますか…プロフェッショナルとして、スマートに仕事をこなしている印象です。京都は、終活ぷらっと相談所の拠点に2名、大阪に正社員3名、残りのメンバーは関東にいます。5年以上勤続しているメンバーと、私のような新卒がひとつのチームとして働いています。

ー今のお話で出てきた、終活ぷらっと相談所とはどういった場所なのでしょうか。

「終活ぷらっと相談所」は、今年の春先にオープンしたもので、京都オフィスとしての機能と、終活相談をしたい方の相談所としての機能を持ち合わせています。年に数回、終活イベントを主催するときにも利用しますが、普段は事務所として使っています。

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ー終活についての相談所とは、非常にユニークな取り組みですね!終活と言うと、やはり高齢者のご利用者が多いんでしょうか?

そうですね、高齢者の方だけでなく、意外とフットワークの軽い中高年の方が多くいらっしゃっています。オープニングイベントを行ったときは、20名ほどお客さまが集まってくださいましたが、京都近隣の方のみならず、近隣に位置している教会に通う方がいらしている印象でした。

私は終活セミナーの講師としてお話させていただくこともあるのですが、ご利用者の方は、「実際に葬儀をするのにいくらかかるの?」とか、「遺族の方に負担をかけないために今からどんな準備ができるの?」と言うような、葬儀の基礎知識・お金まわりの知識についてご質問される方が多いです。

キリスト教のスピリチュアルな部分のお話というよりは、葬儀社として「どういった手順で葬儀をとりおこなうか、そのために準備できることは何か」というお話をさせていただいています。

終活セミナーは、終活ぷらっと相談所以外にも、各地の教会で随時行っているので、どなたでも気軽に訪れることができるよう取り組んでいきたいと思っています。

ー少し話題を変えます。今までのお仕事でどんなことが1番大変でしたか?

大変なことですね…。そうですね、大阪・京都の配属ですと、関西や近畿エリア全体を対応することになるので、入社当初まだ長距離の運転に慣れていなかったときは大変でした。本来は、葬儀社は地元のみ対応することが多いのですが、私たちはキリスト教を専門にしているため、大阪・京都を起点に、滋賀や奈良へ出向いて葬儀の手配をすることもあるんですね。

ライフワークスは、今は鎌倉に本社機能を置いていますが、大阪でスタートした会社なので、今後も関西圏は手厚く対応していくつもりです。

その他に大変だと思ったことで言いますと、やはり葬儀の仕事は専門的な知識が必要なことや、人が相手のお仕事のため、イレギュラーなことが頻繁に起こることでしょうか。

まだ働いて2年未満の人間なので、日々勉強しながら、知らないこと・イレギュラーなことに対して臨機応変に対応しなければならないことは多少なりストレスがかかります。
ですが、車移動が多いことも、「いろいろな場所に行けて楽しい」と考えるようにしたり、専門知識を勉強することも、きちんとスキルアップができると前向きにとらえるようにしています。

ーさまざまなお客さまと関わることになると思いますが、お客さま、ご遺族の方から無理なご依頼などされることはあるのでしょうか。

無理なお願いとはまた違いますが、亡くなられた方の中には、生活保護などで特殊な役所の手続きが必要な方もいらっしゃいます。火葬をするときの役所の手続きを代行するため、どのようなシステム・制度になっているのか分からず戸惑うことはあります。

葬儀は、マニュアルにはおさまらない仕事だと思っています。1つのところにとどまらず、複数のことを考えなければならない。学びながら、先輩に聞きながら、丁寧に知識を深めていく日々です。こういったところに、やりがいを感じています。

その他には、費用的に厳しいけれどキリスト教葬儀を行いたい方のご希望にどうお答えしていくかとか、亡くなられた後のスケジュール立ての中で、さまざまな業者とのやり取り、調整、時間との勝負もあります。亡くなられたあと、すぐに葬儀をあげたい方、何かしらの事情があって時間がかかってしまう方…毎回のイレギュラーにどう向き合っていくかが、この仕事の大変な点であり、やりがいでもあると思います。

ー葬儀会社が「究極のサービス業」とも言われる意味が分かった気がします。大変な状況の中で、普段はどのようなモチベーションでお仕事をされているのですか?

先ほどお話したように、弊社の理念に「福音の働きのために」というキリスト教の言葉がかかげられています。私はクリスチャンとして育ってきたので、教会と関わる仕事がしたいと思っていました。モチベーションというと、やはりキリスト教に関われる点は大きいです。

また、それだけでなく、亡くなったご遺族の皆さまに感謝されることで(日々の大変さが)報われる瞬間が多くあります。これが私のモチベーションでしょうか。

ーちなみに、福島様が働くきっかけになった野田社長についての印象をお伺いしても良いですか?

はい。まず社長の野田については、私が新卒2年目なのですべてつかみ切れているわけではありませんが、豪放磊落でありつつも、ユーモアを持っている方だと思っています。野田社長は、明るくて遊びながらもしっかり仕事をこなす方ですが、葬儀という厳格な領域を扱うため、非常にシビアでストイックな部分もあります。2006年から、1人で会社をけん引して来られているので、やはりリーダーシップのある、頼りになる社長だと思っています。
現在、野田社長は関東にいるので、会う機会が少ないのですが、距離がある中でもどうやってチームワークをとっていくか、考えながら一緒に仕事をしています。

ーそんな社長のもとではたらく福島様の、今後の抱負はどのようなものかお聞かせいただけますか?

今後の抱負については、日々の葬儀の現場もそうですが、終活セミナー講師として、教会に顔を出すことも増えてきているので、講師で登壇していく仕事に関しても、今後しっかり伸ばしていきたいです。

また、来年以降のライフワークスはクリスチャンに限らず、新しい社員が増えていくと思います。(組織が大きくなり、後輩も増えていく中で)関西拠点の中で、リーダー的存在になっていけたら良いなと、たくさんの教会と接点を持ちながら、仕事をまっとうしていきたいなと思っています。

(2019年12月27日取材)

■編集後記
キリスト教の葬儀社と聞いて、そもそも葬儀に仏教式以外のものがあったんだ!と大変驚きました。実は、クリスチャン以外の方でも、教会での葬儀を選択することができるそうです。超高齢化社会に突入した日本で、私たちの生活に密接している話題である介護や葬儀に関して、若い方も日ごろからもっと関心を持っておくべきだと感じました。
今回お話を伺った福島様は、まだ23歳という若さにも関わらず、葬儀業に対するプロ意識、キリスト教へのまっすぐな信仰心が非常に熱く、大変感銘を受けました。(取材・執筆:横内さつき)


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