孝介ライフレコード

ライフレコード005「好きなことを仕事にしよう」伊藤孝介

ライフレコードを作るきっかけになったのは、自分自身の「好きなことがわからない」というふとした疑問からでした。そこで考えたのは、

「今好きなことがわからなくても、過去に好きだったことはわかる。わかることから洗い出してみよう」

というものでした。そこで、ひたすら生まれてから今まで思いつく限り好きだったことやハマったこと、モノなどをピックアップしていきました。約30のこと・モノが挙げられ、それを場所、時系列、ジャンル、関連性、影響を受けた人、ハマっていた時間、好きだった理由など統計をとってみることにしました。そこで残ったのが、「歴史」「中国」「旅」の3つでした。

「歴史」は好きになったタイミングが最も古く、最も多岐にわたる広がりを見せていました。「中国」は20代の頃に働いていた会社で中国出張が多かったためハマったもので、最も歴史が浅く、しかし爆発的に自分の中に根付いていったものでした。「キングダム」や「三国志」など中国の歴史ものも大好きです。「旅」も20代以降にハマったことで、これは「歴史」とも関わりが深いものでした。つまり、「中国」も「旅」も根底には「歴史」があることに気づいたのです。そこで考えたのは「歴史とは何か?」ということ。もちろん、諸説あると思いますが、僕が考えた定義は「過去という時間の流れ」であるこということ。

そこで閃いたのは「過去」が「歴史」なら、自分の人生だって歴史の一部なんじゃないかってこと。自分の歴史を辿れば、自分の好きなことや、自分自身のことがもっと知れるのではないかと考えました。

好きなことを社会に生かす方程式

問題は「歴史」と社会との接点です。今、歴史に関わるビジネスを思い浮かべるに、趣味や教養という「コンテンツ」としてや、観光資源として、伝統工芸などの商品としてのイメージがありました。でもそうじゃないんだよなぁと思いながらまた考えを巡らせます。

そこで思いついたのは、「好きなこと×得意なこと×社会のニーズ」という方程式。好きなことと得意なことを組み合わせて、社会のニーズとマッチングさせればいいのではないか。僕の場合、「歴史×マーケティング」でそこに社会のニーズとなる。

人の歴史=人生をどのようにデザインしようかという時に思いついたのが時間軸を円で表現するこということ。よくある年表は右から左だったり、その逆の左から右だったり、上から下に時間が流れているけれど、そもそも時間って地球が太陽の周りを回っていたり(1年)、月が地球の周りを回っていること(1ヶ月)に由来するもの。そしたら一生も円で表現できるんじゃないかと思いました。そこで生まれたのがライフレコードでした。

自分の人生と自己肯定感

地球暦というカレンダーを活用して、自分の人生をデザインしてみることから始めてみました。どのような形式でデザインするか、紆余曲折あった末に、内面、外面、社会環境の三層構造にしました。

そしてひたすら出来事を思い出しながら書き込む!一通り書き込んだ後が、腕の見せ所です。僕の人生は、引っ越しが多い人生でした。親が公務員だったため、数年に一度転勤で引っ越しをしていました。親の都合での引っ越しなので、親元を離れればそのスタイルはなくなるはず・・・と思いきや、親元を離れた後も、同じリズムで引っ越しを繰り返していることが発覚。およそ4年前後で拠点を変えています。さらに興味深いのが、地元である南相馬市の存在。写真の紫色の期間が南相馬市在住のタイミングです。生まれたのは南相馬。そこから中に3箇所挟んでまた南相馬。さらに3箇所挟んで南相馬と繰り返しています。ということは、、、将来3箇所(約12年)挟んで地元に帰る可能性があるのかもしれない。成功体験を積んだのは高校時代であることも判明。確かにその時期に連なっている。それがあったからか、20代になってから人生に影響を与えるような人との出会いも増加。30代目前で起こった東日本大震災も人生に大きなインパクトを受けた事件でした。

1年1年を振り返ってみると、それぞれ数年タームで完結しているように感じますが、こうして俯瞰してみると人生にリズムがあるように見えました。人によってリズムは違うと思うのですが、過去があるから今があるわけで、そして今の1秒先以降に未来があるわけです。その時間の流れの上に生きているので、未来は過去からの流れの上にしかありません。過去を見つめ、向き合うことで未来の自分の姿が見えたような気がしました。自分の過去を受容すると、自己肯定感が増した感覚もありました。

自分の人生を俯瞰できたことは非常に満足感を覚えました。そして、色々な人の人生をもっとみてみたい!と思い、興味がある歴史人物などのライフレコードを書き始めたのです。

ありがとうございます!これを励みに執筆活動頑張ります!