妻の仕事の裏側で
妻はいつものニセコ・倶知安でのピラティスレッスン。
その間、僕はいつも娘の面倒を見ている。
娘のやつ、なんだかご機嫌だと思ったらうんちをしていた。
ふんころがしが転がしたようなまるまると大きないい形のやつ。
しかも今ちょうどお尻を拭く脱脂綿が切れていたのだ。
普段ならちょっとばかり焦るところだが、僕は知っている。
ニセコ町民センターには、それはそれは素敵な多目的トイレがあることを。
広い多目的トイレにはオムツ換えのための台があるのだ。これは便利。
女子トイレにしかないアイテムだと思っていたから、
多目的トイレがあるって子育てパパにも非常に嬉しい。
しかもうんちは固形。処理も簡単。
よくやった、娘よ。
思わず褒めたくなってしまう。
その後、30分ほど経つと、
娘はうつらうつら眠くなってきたようだ。
よし、いいぞ。寝てくれ。
そうするとパソコンで仕事ができる。
「う・・・・ん・・」
ぷりょりょ♡
りょりょりょ、その音はあなた、まさか・・・。
お尻の匂いをかぐと本日2回目のうんち。
まさか、こんな短時間に。
けれども僕は焦らない。
何たって、ニセコ町民センターには、それはそれは素敵な多目的トイレがあるからだ。
オムツ替え台に乗せておしめを開く。
なんてことだ!
本日二度目だと思って油断していた!
まさかこんなに大量の、しかも先ほどとはうってかわって緩めのうんち。
ヨーグルトのような匂いが鼻にしみる。
しばらくヨーグルトは食いたくない。
はっ!トイレットペーパーが遠い!
さっきべた褒めしていた多目的トイレの広さだが、撤回する。
トイレが広すぎるのも考えものだ。
おしめは既に開いてしまっている。
おしめにはこぼれんばかりのヨーグルトが・・・
「動くな、動くなよ」
そんなこと言っても娘は寝返りをうちたそうだ。
娘を動かさないのは無理だ。
まずは災害の元になるであろうおしめを緊急避難だ。
そして、素早くトイレットペーパーを取りに行く。
そんな短い時間の間に娘は座り込んでいた。
「ああ〜!座り込んだら・・・!!」
そんな心配をよそに娘の下から水が湧き出してきた。
「なんてこった!おしっこもしたのか!?」
まずはオムツ換え台の処理をしなくてはいけなくなった。
娘を寝かしてお尻を拭かなくてはいけないからだ。
そしてスッキリして飽きてきたのか、娘はオムツ換え台から降りたくて仕方ない。
「頼むからおとなしくしてくれ!!!」
ちょっとした格闘の末、トイレから出てくると、
廊下にレッスン中の妻の声が聞こえてきた。
すると今度は
僕の胸を叩いて
「パイパイ」
と言い出した。
頼む、妻よ。早く帰って来てくれ。
※この内容は2015/4/22に書いたものです。