衝撃のライオン

子どもってなぜペンが好きなんだろう。
そしてなんでその辺に描きたがるのだろう。
それもダメだっていうところにばかり。
ダメダメ言い続けるのは疲れるので、描いてもいいよという場所を作ることにした。
以前、落書き帳を用意して
「ここにお絵描きしようね」
と言っても、あまりお気に召さなかったようなので、
今回はダンボールを用意。
落書き帳のようにすぐに動いてしまったり、グチャグチャになったりすることはない。
それに、イケないものに描いているような背徳感も味わえる。
こういう背徳感が欲しいんだろう?

娘は両手にボールペンを持って喜んでダンボールに描き殴り始めた。
ただ、無機質な線を描いていてもつまらないだろう。
僕もお絵描きに参戦。
クマやネコ、ゾウなどを描く。
すると、その上から娘がグチャグチャっと描く。
お、気に入ったか?
じゃあ、クイズだ。

「これなんだ?」
犬の絵を描く。
「わんわん!」
「そうだね!正解!」

もじゃもじゃの体に頭からツノ。
「これは?」
「めーめー」
「そう!羊!」

「じゃあ、これは?一緒に動物園に行って見たよね?」
ふさふさのたてがみに、逆かまぼこ型のちょっと悪そうな目つき。
ネコのようなクチにおヒゲ。
ライオンの絵を描いた。
「がおー!」って言うかな?どうかな?
期待して答えを待っていると、

「ママ!」
自信満々に答える。

「えっ、ママ?」
「ママ!」
全くの予想外の答えに一瞬取り乱してしまった。
ライオンのどこがママに似ていたんだい?
しかもたてがみあるからオスだよ?
僕の絵が、巧すぎたのか下手だったのか定かではないが、
どうやらママとライオンには共通点があるらしい。
今度動物園行ったときに「あれはなあに?」と改めて聞いてみよう。

※この内容は2015/9/23に書いたものです。

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