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「ライスワーク」と「ライフワーク」の狭間で葛藤している方へ

自分が本当にやりたいと思っている「ライフワーク」がいつしか仕事になって、それ一本で生活する。

そんなライフワーカーに憧れていました。
(ライフワーカーって言葉ないか、笑)

ライターという仕事も見方によっては、「もうすでにライフワークやってるじゃないですか!」と言われそうなんですが・・・。

そうとも限らないのですよね。

生活を支えるためには(安定的にお金を得るためには)、やりたいことの「ど真ん中」の仕事でなくても、引き受けることもありまして。

たとえば、わたし自身の仕事で言うと、広告記事やノウハウをまとめる記事の執筆がそれに当たります。

広告記事は通常の2~5倍ほど単価が高く、その代わり、発注元であるクライアントの意向が第一優先となり、ライターの表現の自由度はおのずと限られてきます。時にはクライアントの直しにどこまでも付き合うこともあったりして、消耗することもしばしば。

お金にはなるけれど、「自分が本当にやりたいことか?」というと少々疑問が湧いてきます(好きな商品の広告なら熱中できるのですが)。

記事づくりが思うように進まないと、だんだん嫌気がさしてきて、

わたし、いったい何をやってるんだろう?
この仕事が心底やりたかったのかな?


と、魔の質問がふつふつと湧いてくるのです。

その仕事をお金のために行う「ライスワーク」だと捉えると、「ライスワークにかかる時間すべて」が、とてもつらいものになってきます。

限りある人生の大切な時間を奪われていくような、そんな気持ちになってくる。

そう思ったら、いてもたってもいられなくなり、ライスワークごとバーンと手放してやろうか~と、すべて投げ出したくなるんですよね。

ライスワークに対して感謝できない、失礼な自分


でも、ある時ふと思ったんです。

それって、ライスワークに対して失礼じゃないか?と。

少なからず、そのライスワークと捉えているものは、わたし自身の生活を影で支えてくれています。安心感を与えてくれます。

その安心感というベースがあるからこそ、「今度はあれがやってみたい、これがやってみたい」と希望が抱けるのでは、と思ったんですね。

なのに、働く時間をやれ消耗するだの、やれ面白くないだのと文句を言う。そのくせ、お金はしっかりいただいて貯金通帳を見てホッとするという矛盾・・・。

いただいた仕事に対して、あるいは働かせてもらっている環境に対して、感謝できない人が、果たして自分のやりたい仕事で誰かを幸せにできるのか? 

そんなことさえ、思ったのです。

ライスワークとライフワークって分ける必要あるの?

一方で、これまでの話が根底から崩れるかもしれないのですが・・・こんなことも感じました。

そもそも「ライスワーク」だとか「ライフワーク」だとか、明確に分ける必要ってあるんだろうか? と。

というのも、「ライスワーク」と呼ばれるものの中に、やりたいことの要素が全くないかというとそうではありません。

捉え方次第ではライフワークにつながるヒントやネタを見つけられたり、スキルを身につけたりすることもできます。

たとえば、わたし自身が勝手にライスワークだと捉えている「広告記事の仕事」で言うと、

その商品の製作秘話から、開発者ならではの「仕事への想い」や「仕事術」などのネタを拾ってくることもできます。

また、その商品をPRする専門家やタレントさんのインタビューから、その人の「ものの見方」や「人生哲学」までもすくい上げることができる。

何かしら自分の関心ごとやライフワークに寄せていくことはできるんですよね。

すべて「自分ゴト」として、目の前の仕事を捉えていくと、ネタはごろごろ転がっていて、途端に輝いて見えてきます。

すべて「自分ワーク」だと捉えてみたら・・・


これまでお会いした人の中には、

日中は飲食店でバイトして、夕方は子ども食堂を開いている人もいれば、

平日はIT企業で働き、週末はNPOの仕事をしている人もいます。

ほかにもバイトや派遣で日々の生活を支えながら、好きな漫画を描いている人、声優や司会業をしている人など、ダブルワークをしている人はたくさんいます。その方の中には、どちらの仕事も楽しそうに両立させている人も多いんですよね。

それは、会社で働くライスワーク時間の中から、自分のライフワークにつながるヒントやネタ、スキル、知識などを吸収して、どちらもうまく循環させているからかもしれません。

しかも、副業・複業が当たり前の時代、

これがライス(食のため)で、これがライフ(生きがいのため)だとか、仕事を分けなくてもいいのかもしれない。すべて「自分ワーク」として“ひとまとめ”に捉えてみると、スッキリするかもしれません。

とはいえ、「自分は会社を辞めて、ライフワーク一本で行く!」と決めて、一本道を突き進む人もいるでしょう。それはそれで生き方として素敵なことだと思います。

わたしの場合は、自分の仕事の中身を「これがライスで、これがライフだ!」とガチガチに分けてしまって・・・。さらにライスをライフよりも「下」に見て、まるで「自分の人生の時間を奪う悪役」と捉えてしまったから苦しかった。

すべての仕事を自分の人生にとって「栄養」になると捉えれば、楽になるのでは? と思った次第です。

そうそう。ライスワークとライフワークに関して、こんな記事もありましたよ。ご参考までに。

今日はライスワークとライフワークについて、現時点のわたしなりの思いを語ってみました。


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