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森の幼稚園のこと

長男が生まれた時、「通わせたい」と思う幼稚園が一つだけあった。
それは山の中の「森の幼稚園」で、その名の通り1日の大半を森の中で自由に遊び回る幼稚園だった。
一目で気に入った。

その後何年かして、息子は「森の幼稚園」に通うことになった。
毎日、服を泥だらけにして遊ぶ息子はとても楽しそうだった。

その頃はシュタイナーのことはあまり知らなかったけれど、いま思えば、幼稚園で使っていたクレヨンはシュトックマーだったし、手作りの多い幼稚園だった。過度なメディアは非推奨だったし、キャラクターものもダメだった。朝にはお祈りの歌の時間があった。

家からとても遠かったこと、そして次女が生まれることになったことなどの理由で、結局1年しか通えなかった。
心の準備が整う間もなく辞めることになり、翌年度から近くの公立の保育園に通うことになった。
その直後は、喪失感と残念な気持ちが強すぎて森の幼稚園のことを楽しく思い出すことができなかったけれど、短い期間でも通って良かったと思う。
息子は今でも、楽しかった森の幼稚園での思い出を話す。

辞めたことを後悔していないし、子どもたちは今の保育園も好きだ。
それでも、森の幼稚園のような自然の中で自由に遊び回るような体験を、子どもたちにさせてあげたいと思う。
私一人ではできないことも多いけれど、無理をせず、できる範囲で。
そして周りの助けを借りながら、子どもたちがのびのびと育ってくれることを祈る。

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