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日本人はすごいと思った話

毎週末は、1週間分の食料の買い出しをする。
今日もいつもどおり自転車で近くのスーパーに行き、食料を買い、店を後にした。
いつもと違うところは、自宅への帰路で人と電話をしていたということ。
恐らく、普段とは違うことをしたがために、注意力が欠けてしまったのであろう。財布を無くしてしまったのだ。

そもそも、スーパーで会計をしたあとの財布に関する記憶が無い。確かに、会計をして財布をいつもどおりズボンの右後ろのポケットに入れたはずだ。しかし、明確な記憶はなかった。
家中を探したが見つからない、帰ってきた道を戻ってくまなく探したが見つからない、スーパーに戻り店長さんに事情を伝え、防犯カメラの映像を見せてもらった。会計を終えた後、手に財布とカゴを持ってサッカー台まで行く自分の姿がそこにはあった。サッカー台で購入品をバッグに詰めている映像を見たかったのだが、そこを写しているカメラは無いとのことで、手に持った財布をその後ポケットにちゃんとしまったのかどうかまでを追うことは出来なかった。
結局、手がかりをつかめないまま、見つかった時に連絡をもらえるように店長さんに電話番号を伝え、店を後にした。

その後、見つかるかどうかは不明だが、念の為ということで近くの交番に行き、紛失届を書いた。
そしたらなんと、失くした財布がその交番に届いていたのだ!財布を失くしたと気づいてから交番に行くまでわずか1時間くらいしかないのに、親切な方がどこかで僕の財布を見つけて、たまたまその交番に届けてくれたのであった。

日本では、遺失物が見つかる可能性がかなり高いというのは、以前から耳にしていたことではあるが、その事を身をもって実感した瞬間だった。
こんなこと、以前に自分が住んでいた海外の某国では絶対にありえない。失くしたものが見つかるわけなんて無いし、仮にスーパーで落としてしまって店員がそれを拾ったとしても、恐らくその店員が盗むだろう。そういう国で生活したことがある自分としては、今回の体験は「奇跡」としか言いようがないものである。

世の中には親切な方が本当に居るんだなと思った。名前も顔も知らないこの方には、心から感謝をしたいと思う。財布を見つけ、わざわざ交番まで届けてくれて本当にありがとうございました。