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インスタ映えフード

上の写真、初めて見る人にはおおよそ食べ物とは思えない色をしている液体だ。しかも着色料を一切使っていないのが驚きである。

これはリトアニア料理のひとつ、Šaltibarščiai(シャルティバルシチャイ)というものだ。夏にしか食べられない、最強のインスタ映えフードである。

日本語に訳すと、šalti(冷たい)+  barščiai(ボルシチ)で「冷たいボルシチ」となる。冷たくて、夏にぴったりのスープなのだ。ショッキングピンク色の正体はビーツという大根に似た野菜だ。ロシア料理のボルシチに使われていたり、市販の野菜ジュースに入っていたりするが、なかなかスーパーでは見かけない。

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ビーツ自体は赤色をしているが、ケフィアという飲むヨーグルトのような液体と混ぜることで写真のようなピンク色になる。ケフィアの量次第でピンク色が濃さがかわるので、お店によって少しずつ色が違ったりするのも楽しい。

作り方は簡単なので、家でも作れる。自粛ムードでなかなか出かけられない今、おうちで作れるインスタ映えフードはいかがだろう。

1. ゆでたビーツを冷ます(ゆで汁も捨てずに冷ましておく)
2. ビーツが冷めたら千切りにし、ゆで汁と一緒にケフィアと混ぜ合わせる
3. ゆで卵と千切りにしたきゅうりも混ぜ合わせる
4. 器に盛りつけ、ディルを散らして完成!

ビーツは輸入食品を扱うお店で売っていることがあるが、ケフィアは乳製品のため輸入すらされていないようで残念だ。だが、飲むヨーグルトで代替は可能なのであまり大きな問題ではない。ディルはローズマリーなどのハーブと並べて売られていることもあるし、苗を買って育てることもできる。

リトアニア料理とはいえ、近隣のラトビアやエストニアにも同様の料理があるそうだ。いずれにせよ、夏の風物詩であることには変わりない。

リトアニアへ行くとしたら、また夏に行きたい。日差しは強いが過ごしやすく、青空に赤いトラカイ城が美しい。そして何よりシャルティバルシチャイがある。春のカジュ―カス祭も、冬の雪景色や凍った湖も捨てがたいが、再び夏に訪れたい。


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