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近親婚を社会が禁忌とする根拠とは

※画像はクリスマスに行ったバーで撮った写真。文章とは関係ありません。

近親婚というものは、少なくとも現代では大体の国家社会で法的に禁じられているハズだ。
その根拠としては、「近親間で子を作ると遺伝的な欠陥が生じやすい」ことがまず挙げられる。確かに、結婚→出産→子育てという流れが当たり前であった時代から続く考えとしては真っ当であろう。
しかし、今の社会において、結婚は子作りの唯一の手段とは言い難い。婚外子も普通にいるのだから、「近親婚」を禁ずることが遺伝的欠陥を持った子の出生を防止する手法として最適とはならないだろう。それなら近親相姦や近親婚ではなく「子作り」を禁ずればいい。子作りの禁止は人権上の問題があるように見えるが、ならば結婚を禁ずるのは良いと言うのか、という話だ。
また、大学で講義を担当していた性的マイノリティの講師が、近親婚の禁止についてこう言っていた。「障害を持った子は生まれてはいけないというのでしょうか?」と。そりゃ先天性の障害などは避けるべきだろ。生まれてくる側のコトを考えろ。としか私は感じなかったが、結局、近親婚を禁ずる根拠は苦しいものばかりだ。
なおその講師は「近親婚や近親相姦を禁ずるのは、親による性的虐待を避けるためです」とも言っていたのだが、法律などが作られた時期にそのような考えは無かっただろう。そもそも性的なモノに行き着かなくても虐待は犯罪で、速やかに対処されるべき別の問題だ。これもまた、近親婚を禁ずる完璧な根拠にはならない。

では結局、何故近親婚は禁止されているのか。
取り敢えず検索したが、現実的には優生学上の理由が主流で、精神的には倫理()が理由であった。専門家でもない私が知っているような表面的な話ばかりである。

正直、私は近親婚それそのものを禁ずる必要は無いと思う。先ほど書いたように、子作りを禁止すれば足りる。更に言うと、恋愛や恋愛感情のあり方も様々なのだから、子作りを禁じられても満足できるカップルは普通にいるだろう。

合理性の無いものは、平等や自由といった原理原則に反しない限り淘汰されるべきだ。
保守を名乗る連中は「伝統」や「文化」などを、リベラルを名乗る連中は「普遍」や「(弱者への)配慮」などを、双方が「秩序」や「倫理」を持ち出して反対するだろう。
だがそんなものに囚われているようでは、個人の平等や自由、人権というものを完璧に確保することはできない。

皆さんは、近親婚の禁止についてどう思うだろうか。是非コメントして欲しい。

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