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(ドキュメンタリー)The Alpinist ‐ アルピニスト

何気なく観たドキュメンタリー映画が面白かった。

『The Alpinist ‐ アルピニスト』

マーク・アンドレ・ルクレールという若い天才クライマーに密着したドキュメンタリー。命綱もつけず単独で登る「フリーソロ」スタイルのクライマーです。ただ登ることを生きがいというか、むしろ日常の娯楽や生き様そのもののように「登る」その人生観からか、数々の偉業にも関わらず世界的な知名度はほぼ皆無というかなり変わった異人です。

もちろん、超大自然の中で一粒の点にも満たない個が眼前の絶壁に向き合う姿と、息を呑むような映像美にはただ引き込まれます。でも、わたしはむしろクライミングそのものよりも、生き様としての「アートのような何か」に惹きつけられ、考えさせられてしまった。

わたしたちは何気なくSNSを使って、身の回りで起こったことを公開し、その感動をみんなと共有しようとしたりする。それは必ずしもSNSでなくてもいいんだけど、そういった共有や共感、そこにある主観と客観。。。その交流こそが人とのつながりや交流を生むと信じて。

だけど、それが人間の「核」から溢れ出た行動であり「アート」であったなら、誰かに伝え共有する以前に、自然と飲み込まれるように体が自ら表現するのではないか。。。そこには主観も客観もない剥き出しの意識だけが在る。むしろ人は伝えられた感動よりも、この自然から無為のうちにもたらされる何かにこそ魅了され、心動かされるのかもしれない。。。

善く生きるってなんだろう。生き様ってなんだろう。

そんなことを考えさせられた。


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