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弟子屈で『居心地のいい図書館』を一緒に作りませんか? Vol.21

久しぶりの更新となりました。
更新していなかった間にも、新複合施設に関するワークショップに参加したり、新図書館の運営等に係る丸善雄松堂株式会社さんのレクチャーを聞きに行ったりと、外向きの発信やイベントはなかったものの、Paletteは活動を続けていました。

町のことに特に関わりがなかった私たちが、何だかこのままではいけないと感じ動き始めたのが1年ちょっと前のことです。
そこから“あおぞら図書館”や“星空朗読会”の開催、図書館の掲示板や展示のお手伝い、弟子屈中学校の図書館整備、バケツ稲チャレンジ、このnoteをはじめとした各種SNSでの発信等、様々なことに取り組んできました。
何をやったらいいのかわからずに、とにかく思い付くことをやってみた1年でしたが、その介あって多方面からお声掛けいただけるようになり、Paletteの存在もたくさんの方に認識してもらえるようになってきました。

今回はテシカガタウンラボさんよりお声掛けいただき参加させていただいた、丸善雄松堂株式会社さんのレクチャーについてご紹介します。

丸善雄松堂株式会社

まずは「丸善雄松堂株式会社」と聞いても「何の会社?」と思う方も多いと思いますので、簡単にご紹介します。
新複合施設の運営事業者が「株式会社フィルド」さんに決まったことは以前お伝えしましたが、この複合施設内の図書館を担当してくれるのが「丸善雄松堂株式会社」さんです。

「丸善雄松堂株式会社」さんのホームページです↓

こちらのホームページを拝見したところ、以下のように書かれていました。

私たちは、展開する全てのブランドにおいて、いつの時代も「知とまなび」に寄り添い、それを求める全ての人びとの未来を支える存在でありたいと思っています。150年以上の長きにわたり教育・科学・文化に携わってきた知見をもとに、まなびのつながりを育み、社会にひろがる多様なまなびの機会を最大化します。

丸善雄松堂株式会社ホームページより

長い歴史で培われたノウハウを生かして、ただ本を借りる場所に留まらない図書館を作ってくれそうですね!
ホームページには本にまつわる様々な事例や“まなび”について紹介されていますので、是非ご覧になってください。
事例紹介の写真を見るだけで、ワクワクしますよ!

公共図書館の潮流

今回のレクチャーは2つのテーマで行われました。
1つ目は“公共図書館の潮流~図書館の変化と最新の状況~”についてのお話です。
※当日はスライド形式でお話を聞かせて頂きましたが、その資料が手元に無いため私がメモした内容となります。

それでは最近の図書館にはどんなものが取り入れられているのか、まとめます!

【電子化】

・デジタルライブラリー
電子書籍を所蔵して、それぞれの利用者ポータルから電子書籍サービスの利用が可能なサービス
一例として荒尾市図書館では、電子書籍の表紙が万華鏡のように映し出されるものや、市に関する情報を写真や動画で観ることができる大画面ディスプレイが設置されていたり、オンライン授業ができるスタジオや学習まんがを見ることができる設備なども整備されているそうです。
ただ、デジタルライブラリーは著作権の問題等の課題がまだまだあるのが現状とのことでした。

・レコメンドシステム
利用者の興味のありそうなモノやサービスを推薦するシステム
貸出履歴や予約した本等のアルゴリズムに基づき、おすすめの本を紹介してくれます。
これによって、図書館の利用頻度があがったりとメリットがあるようです。
反対に、全く関係のない分野の本との出会いについてはどうなのかなぁと思う所もあります。

・バーチャル図書館・バーチャル本棚
これはコロナ禍で各地の図書館が休館したことを受けできた、仮想現実(VR)の図書館・本棚システム
自宅からネットを通じて図書館を楽しむことができます。
コロナも5類となり、できれば実際に図書館に足を運びたいところですが、コロナと関係なく、図書館に行きたくても行けない人がたくさん居ると思います。そんな人達のためにも、バーチャル図書館・本棚は役立ちそうですね。

・AIによるサービス
(自動レファレンスサービス)
調べたいことや探している資料などの質問について、必要な資料・情報をご案内するサービス
「読みたい本が見つけられない」「調べ方がわからない」などをサポート
(AIロボット)
蔵書点検や本の返却、不明本の検索、予約本のピッキング等、今まで人がやっていた作業をやってくれるロボット
人じゃなくてもいい作業はロボットにやってもらう事によって、人じゃないと出来ない作業に図書館員さんが時間を使えるようになるといいですね!

【テーマ選書によるサービスの特化】
一例として札幌市図書情報館が紹介されました。

こちらの図書館は通常使われているNDC分類をベースにしながらも、棚ごとにテーマを決める編集型の本棚になっているそうです。WORK,ART,LIFE,HOKKAIDO,SAPPOROと分類された各棚では、それぞれのテーマに沿った小説、エッセイ、写真集、レシピ、辞典など様々な分類の本が揃っており、各棚の精度の高い選書、本の配置は、「本を役にたてたい」という熱い想いを持った司書の方々の努力の賜物とのことです。

【施設の複合化による独自性の追求】
弟子屈町もそうですが、全国的にも複合施設が増えているようです。
お風呂やプールとの複合は珍しいようですが、カフェや書店、こどもの遊び場等と一緒になったことで、施設の魅力がアップしているところがたくさんあるとのこです。

【カジュアル化する図書館】
先ほども紹介したように、カフェが併設されていて、飲み物を飲みながら読書ができたり、多少騒がしくてもOKだったりと、従来の静かな図書館とは異なる、カジュアルな図書館が増えているとのこと。
飲み物を持ち込むことにより本が汚れること等への懸念については、蓋付の飲み物だけにする、飲めるエリアを制限する等のルール作りをすることで、許容範囲内で運営できているようです。
また音の問題も、静かに集中したい人向けの部屋を設ける等の工夫をしているとのことです。

【デザインを強化した図書館】
例えば高知県梼原町にある雲の上図書館
こちらの図書館は建築家の隈研吾さんがデザインされたことで有名です。

他にも「おしゃれな図書館」で検索してみると、素敵な図書館がたくさん出てきます。
デザイン性が高かったり、有名なデザイナーさんの作品だったりする図書館は、通常の利用者以外にも観光スポットとしての側面も持ち合わせています。

【図書を貸し出さない図書館】
先ほどもご紹介した札幌市図書情報館ですが、「素早くモデルが変化するビジネス社会の情報化時代にあって、常に最新の本を館内に揃えておくことで、利用者が望んだ時にいつでも閲覧が可能になる」という思いから、貸出をしない方針だそうです。
そのため、常にこの図書館には本があり、貸し出し中が無いのです。(他の人が読書中なことはあります。)


このように図書館と一言でいっても、どんどん進化していて、特色を持った場所に変化しています。
そんな中で、どの図書館も
・学びの拠点として
・地域創成の拠点として
・住民の居場所として

という役割は持っているのかなぁと思います。

さあ弟子屈町の図書館はどんなものを取り入れて、どんな特色を打ち出して行くのでしょうか?
すべての人が心地いいと思える、活気のある場所になるといいですね。

テーマ2つ目の公共図書館のリ・デザイン~ちえなみき事例にみるサードプレイス~については、次の記事に続きます!

お知らせ

Paletteの一人、板垣の個人的な活動ですが、6月に映画の自主上映会を行います!

『夢見る小学校』
場所 弟子屈JIMBA(弟子屈町中央3丁目8−3)
【上映スケジュール】
6月24日(土)
1回目 15:00~17:00
2回目 18:00~20:00
6月25日(日)
1回目 10:00~12:00
2回目 13:00~15:00
上映後、感想シェア会を予定しています。
大人 1000円(高校生以下無料)
当日現金にてお支払い下さい。

ひとりひとりの個性を大切にした
子どもファーストな3つの学校が登場します。
希望あふれる”ミライの教育ドキュメンタリー”
詳しくはコチラ↓

“宿題がない”“通知表がない”と聞くと、奇抜な学校?と思ってしまいますが、そこは子供の幸せだけを強く願う大人たちがいる学校でした。
世の中が目まぐるしく変わるなか、もしかしたらこの映画に出てくる学校は、ミライの学校なのかもしれません。

世界的なパンデミックや予期せぬ災害、戦争を経て、地位や名誉、肩書きが大事にされていた時代から、モノに縛られない、型にはまらない時代に移行している事を、肌で感じている方も多いのではないでしょうか?
そんな時代に大事なモノは何なのか?
そのヒントがたくさん詰まった映画です!

みなさんにご覧頂きたく、弟子屈での上映に踏切りました!
子育て世代や教育関係の方はもちろんのこと、どんな方にも響く内容となっています。
この映画を理解し、誰もが平等なひとりの人間だという意識を持った大人が増えら、きっと弟子屈町はもっと素敵な町になることでしょう。
自主上映と言う性質上、次の機会がなかなか無い映画です。
この機会を逃さずにご覧頂けると嬉しいです。

上映会は2日間で計4回開催します。
会場の関係で1回につき20名程度までとなりますので、お早めにお申込み下さい。
こちらのnoteへのメッセージやpaletteの各種SNSでもお申込みを受付ますので、よろしくお願いします!

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弟子屈で『居心地のいい図書館』を一緒に作りませんか?Vol.22へ続く…


※"palette~ここから繋がる町づくり"は図書館や町づくりに思いのある人たちが集まった小さな団体です。あくまでも弟子屈町非公式の団体であることをご了承下さい。また、現段階で決定している弟子屈町の計画はそのままに、+αの部分で関わりたいと考えています。弟子屈町と共に歩み、作り上げて行く考えであることをご理解下さい。

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