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「じゃないけど」問題


少し前に持ちかけられた

「最近人と話すときに思うんだけど、『〜じゃないけど』って
  自分の意見をすぐ否定する癖が割とみんなあるよね」

「悪いとかじゃないけど」

思い当たる、思い当たりすぎる
いつからそんな癖が、

「想定外の形で誰かを傷つけるのが怖い」
と気づいた時からだろうと思い至った

多様性という言葉がそこら中に飛び交うようになって以来
自分の言葉が必ず不定の誰かを傷つけている事実に怯えている

どんなにたわいない会話でも 瞬時にあらゆる可能性が頭を駆け巡り
「みんなって訳じゃないんだろうけどね」と
気づいたときには口から滑り出している
そう伝えた2秒後には
「みんなそうって訳じゃないと思うんですけど」

確かに心の中では みんなそうなんだろうと思っているはずのに

時代の流れと共に同調性も個性重視もどんどん強くなって
そのギャップに現代人自身がついていけなくなったように思う

何を言葉にしても 多様性を訴える人たちに
あなたの言葉で私は傷ついた、差別された
と言われるような気がしてしまう
「そんなつもりじゃない」が互いに通用しないから尚更。
今、この言葉すら外に出すのが私は怖い

とはいえ、声を上げることも大切な気はするから
また難しい
各々がもう少し適当に生活できればなあ

多数派は多数派として一般論でありながら
すべての少数派を受け入れる世界

23歳の私の理想は今のところ、ここかな

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