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月桃記

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調 | つりあいがとれる。ととのう。ととのえる。 音声・文章などの展開に感ぜられる気分。
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2024年6月の記事一覧

金曜日、雨の夜、若者たち

金曜日、雨の夜、若者たち

霧雨の夜

向こうから
自転車を漕ぐ“いかにも”な三人の若い男たち
馬鹿みたいに大きな声で
愛の歌を歌いながら
わたしの横を過ぎていった

おい、青春だな

なんて思いながらニヤついていたわたしは
もうあの頃には戻れないということでよいですか

若者よ、
雨だったから許せたんだぞ
まだ21時だったから許せたんだぞ
深夜だったら、、!

、、許せてしまったかもしれんな。
なんならカメラ向けてたかもし

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余白に含まれるもの

余白に含まれるもの

立川談志が手塚治虫について話す番組を観た
昨日、再放送していたのをたまたま観たのだけれど

久しぶりにテレビ画面に釘付けだった
あの語りに聴き入っていた
ああいう大人は今どこにいるんだろう
居なくなってはいないはずなのに

呑みこんだことばに
あの間に
あの瞳に
一番伝えたかったことがあって
それがわたしにも分かる
ああ、これがすべてなんだと伝わる

そんなことを語り部がいう意味

簡単なことばは

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所有する、とは 、大人になる、とは

所有する、とは 、大人になる、とは

いろいろのものを手放したい
最近よくわたしの中にやってくる気持ち

そこにあるものがわたしに所有されている
、、、
これがどうもむずがゆい、なんかいや
手放したい衝動に駆られる

一方で
所有させないで欲しいというのは
責任逃れな気もする
そもそも所有しているという考え方も少々傲慢だなと思うのに
わたしのものではないままそこにいて欲しいなんて
わがまま極まりないよなあ
少女漫画に出てくるあの最後に

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ソウイウモノニ ワタシハナリタイ

ソウイウモノニ ワタシハナリタイ

久しぶりに時間を取ってきちんとSNSを見たけれど
やっぱりなんだか肌に合わないのです
見れば見るほどに飽きてしまうし
それなのに
本を読むエネルギーまでも吸い取られてしまう

お店のSNSもほどほどに無理なくやっているのだから
他人から見れば
じゅうぶんに離れている側の人間なのだろうけれど

なんかもっとこう、、、
無理矢理背伸びさせたがってくる媒体だったり
個人の感想を世間の感想みたいに表現しち

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