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【遊戯王/カジュアル/公認】「花札衛2023」🎴デッキ解説

⒈はじめに

おひさしです。きりみです。ファンデッカーです。最近多忙であまり対面の遊戯王できてません涙
一応先月は【VS】でゴールド帯スタートからマスター1は踏めまして、今月は【十二獣】で走ってます(暇じゃん...)

今回はなんの脈絡もないですが、私が普段使いする【花札衛】のデッキ解説をしていきたいと思います。ずっと記事にしたいなと思いつつタイミングを逃し続けていたので思い切って今記事にまとめました。
【花札衛】は発売当初の《雨四光》しかシンクロモンスターがおらず、メインデッキもろくに揃っていない時代から使っています。
思い返せば《五光》の登場や《月花見》でデッキが格段に強化されて喜んだり、リンクショックに絶望したり、《イゾルデ》を入れてみたり、ルール改定でむしろモンスターゾーンが一つ増えたりと、いろいろなことがありました。
そんな長年の蓄積から考えた個人的な最新構築を今回はご紹介します。

以前公認大会に持ち込んでいた型になりますので、身内や交流会などでぜひ使ってください!!
今回初めて最後のところに投げ銭つけてみました。投げ銭していただいた方には感謝のメッセージ1行分が公開されます、もし気の向いた方がいれば笑

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【テーマ名】またはその大多数
《カード名》
「コンボ名、通称」または不特定少数カード
〈ターン表記〉その他など

⒉デッキレシピ

それすなわちレッツエンジョイ


ニューロンでデッキコード「2835g8t」と検索すると出てきます!
面白い!知らないコンボ!と思ったらいいね👍もお待ちしてます!

2-a.デッキコンセプト

①【花札衛】の先攻展開考察
②  テーマカードの不採用
③  先手後手プランの検討

この点を踏まえてカードの採用、デッキ構築をしています。

2-b.デッキ構築の流れ

【花札衛】で先攻展開する

テーマカードの不採用

最終盤面の検討

サイドカードの採用

今回主役の【花札衛】はターン1のない特殊召喚効果とドロー効果を持ち、大量展開に長けたテーマです。着地点としてはテーマ内に耐性持ちの大型シンクロモンスター《花札衛ー雨四光ー》と《花札衛ー五光ー》が存在しており、これらのシンクロ召喚を目指すデッキとなります。


○なぜキーカードが不採用なのか?
【花札衛】にはテーマ内で重要な役割を果たす魔法カードが存在します。その一つが《花合わせ》です。

デッキから4体のモンスターを特殊召喚するという破格のアドバンテージを生み出すカード。
これにより《花札衛ー雨四光ー》など大型のシンクロモンスターの展開が容易になります。

もう一つは《花積み》です。

文字通り合法的な積み込みを行うカードであり、トップドローが【花札衛】でなければ効果が不発する【花札衛】にとってかなり重要なカードです。

ここまで2枚のカードの紹介をしましたが、小見出しにある通り、私のデッキではこの2枚が不採用になっています。

理由は大きく分けて2点あります。
1つ目は基本的な展開プランと最終盤面が原因です。
まず、公認大会に持ち込むという前提で考えた場合、どう考えても対面から手札誘発が飛んでることは避けられません。
そのため致命傷となる誘発をケアするために展開の初期段階で《虹光の宣告者》を立てつつ展開するプランをメインに据えています。
ここで確認してほしいのが《花合わせ》のテキストです。もう一度見てみましょう。

下線部の縛りは発動するターン中前後にわたって適用される縛りであるため、《花合わせ》→《虹光の宣告者》が不可能なのはもちろん《虹光の宣告者》→《花合わせ》も不可能です。

※ターン中の縛りに関する補足は↓ツイート

この時点で既に私のコンセプトと《花合わせ》が喧嘩しているのがお分かりいただけるかと思います。
加えて【花札衛】Sモンスターのみの最終盤面が、正直な所現代のカードパワーと比べにあまりにも心もとないため、+αとして《フルール・ド・バロネス》や《カオス・アンヘルー混沌の双翼ー》を並べることで盤面の補強を図ろうと考えました。(そもそも虹光、バロネスが出せるのか?という疑問については後ほどお答えします。)
さらには《花合わせ》自体は強力な効果なのですが、これ単体では、実はチューナーを供給できないため「パワーカードでありながら1枚初動ではない」という絶妙な立ち位置にあります。

これらの理由から《花合わせ》が私のデッキから抜けることとなりました。

2つ目はデッキ内のノイズの枚数です。
前述の通り【花札衛】のドロー効果は基本的に【花札衛】をドローできない場合不発となりカードは墓地に送られます。

さて、話は変わりますがこの記事をお読みの皆さんは現在のカードプールにおいて【花札衛】魔法・罠が何枚存在するかご存知でしょうか?

【クイズ!kiriっと答えて】

?

........そう、【花札衛】魔法・罠は0枚です!

関連カードは全6種!

冒頭で「デッキ内のノイズ」という言葉を使いましたが、これは「【花札衛】モンスターの効果が不発する要因となるカード」=「【花札衛】モンスターカード以外の全てのカード」と言い換えられます。当然のように上記6種類のカードもこのノイズに含まれます。
そもそもとして初動が極端に不安定なこのデッキにおいて、仮に初動が通った場合のその後の事故率は可能な限り低くしていきたいです。
よって上記魔法・罠カードについても可能な限り選別を重ね枚数を絞っていく必要があります。
《札再生》が素引き、ノイズのどちらとしてもかなり優秀で最優先。《超勝負!》は回った後に強いカードであるから上振れの札として優先度低め、と考えて行った際、残るのは《花合わせ》《花積み》《超こいこい》の3種。これらを簡単に比較すると以下のようになります。
※「ノイズとして優秀」とは捨てられた後の墓地効果についての評価です。

採用の基準として考えたのが「初動としての強さ」と「墓地効果の使いやすさ」です。
《花合わせ》は縛りの点から除外。
《花積み》は展開の安定感を上げる札としては心強いですが、単体で展開に寄与しない点、墓地効果が遅い点がネックです。
盤面を先攻でガチガチにしてターンが帰ってきたら殴り勝つという心情のもとデッキを回すので、万が一捲られた時の保険を気にしても仕方がないです、そもそも【花札衛】にはそんなことまできにしている余裕がありません(偏見)

「初動になる」「墓地効果も使いやすい」の2点を満たす点から《超こいこい》を優先的に採用することになりました。

よってこのデッキでは《花合わせ》《花積み》が不採用となりました。

○最終盤面の検討
1つ前の項目でも少し述べましたが、現代のカードパワーのデッキと比較して《五光》《雨四光》を並べてエンド!ではかなりパワーが足りていないのが悲しいながらも、使い手としての本音です。耐性はあっても能動的な妨害に乏しく、その耐性も今日では《閉ザサレシ世界ノ冥神》や【壊獣】で突破されてしまうのがオチです。
そこで、少しでもパワー不足を補うために《フルール・ド・バロネス》や《カオス・アンヘルー混沌の双翼ー》をはじめとする強力なEXモンスターの力を借りようと考えたわけです。
これらのモンスターは高打点ですので、ターンを凌ぎ切ればそのまま他の【花札衛】と合わせてライフをとりに行けるため、先攻→キルまでの流れもスムーズです。
とはいえ、展開に運が絡む【花札衛】ですから、これらのモンスターを必ず展開できる保証はありませんし、仮に展開できてもサイドチェンジ後の除去の連打や【壊獣】にやられてしまうこともないとは言い切れません。
そこで、私はもう一つ、別のアプローチを考えました。

サイドカードの採用
「サイドデッキに何を入れるか?」【花札衛】で公認に行こうとして、はじめに行き当たった壁がサイドデッキでした。
一般的なサイドデッキと同様に誘発、除去、先攻の置物など満遍なく採用することはできるのですが、いかんせんテーマの性質故にそれら全てがノイズとなりえるため、サイドチェンジできる枚数は多く見積もっても3〜4枚。そしてそれらにはノイズとなるリスクに見合うだけのリターンがなければいけません。
悩んだ末、行き着いたサイドデッキはかなり奇特なものになりました。

当時は《群雄割拠》無制限

一際目を引くのは後手用の《増殖するG》を除く圧倒的な罠の量。その数12枚。因みに一瞬15枚全て罠だった時もありました。

しかし、このサイドデッキの採用カードは何も血迷ったわけではありません。
しっかりとした根拠とプランがあります。

まず、お忘れかもしれませんが【花札衛】は闇属性・戦士族テーマです。遊戯王で闇属性と戦士族といえば圧倒的なカード数・サポート数を誇る一大勢力です。で、あるならば、このアドバンテージを活かさない手はないのではなかろうか?そう思いました。そして考えたサイドカード込みのプランが以外のプランです。

奇跡的に【花札衛】は戦士族を《バロネス》と闇属性を《アンヘル》とそれぞれ共有する恵まれたステータスであるため、これらのカードを並べつつ《群雄割拠》や《御前試合》を発動することができます。これら2枚は相手に圧力をかけられることに加え、致命傷であった【壊獣】系のリリースや《超融合》に対してもある程度耐性を持たせることができます。
また対面のデッキによっては《雨四光》+《群雄割拠》+《御前試合》で盤面をガチガチに固めてバーンだけで倒し切るというサブプランも可能です。

次に【ウイルス】カードですが、これらは闇属性で高打点の【花札衛】と相性が良いです。
《魔デッキ》《影デッキ》はEXの花札衛Sモンスターや《アンヘル》、メインデッキの攻守2000の【花札衛】モンスターをコストに発動できます。そのため、最終盤面までの間に【花札衛】モンスターを1体余分に出力しておけばいいだけなので、要求値はかなり低いです。
2500以上を要求する《闇デッキ》では《アンヘル》のほか《見習い魔嬢》+攻守2000の花札衛モンスターを用意すれば発動が可能です。
《雨四光》《五光》もコストにできますが、コストが重いので基本的に前者をコストとした運用が主となるでしょう。

ここまでの解説をみて「相性が良いのは分かったけど、結局素引き頼りでは?」と勘の良い方なら思われたかもしれません。
確かに素引きに頼るところも少なくはないですが、自力で引き込む方法も実は存在しています。
例えば《花札衛ー月花見ー》と《花札衛ー柳ー》、この2枚は数少ないテーマ外のカードもドローできる【花札衛】です。

そしてこれらのドローの他にデッキから実質サーチできると言っても過言ではないカードが存在します。それが《札再生》です。

①②共にターン1がなく強力なのですが、特に②のトップを確認し魔法・罠カードを加える効果が強力です。「いやいや、加えると言ってもテーマ内のカードでしょう?」とお思いの方も多いかもしれません。しかし、何かお忘れではないでしょうか?

...... そう、【花札衛】魔法・罠は0枚です!

そのため《札再生》の②で加えることのできるカードの指定は全ての魔法罠カードとなっており、このサイドチェンジプランとの謎のシナジーが生まれています。
よって、この【花札衛】デッキではドローの失敗で《札再生》が墓地に行くたびにサイドの罠カードを手札に加えるチャンスが訪れるのです。

また、他に相性の良い点としては《花札衛ー牡丹に蝶》で相手のデッキをピーピングして情報アドバンテージを獲得することができるため、相手のデッキタイプに合わせて罠カードを採用、手札に加えることができます。

このことから、場合によってはメイン戦から少量の【ウイルス】カードを採用しておき、ピーピングした情報をもとに罠を仕込むといった動きも可能です。

2-c.カード解説

今回の記事では大変申し訳ないのですが、カードの解説を大幅に割愛しています。3の「デッキ解説」で初動やギミックに関わるカードを紹介していますが、メインデッキのカード1枚1枚の説明は一旦やらないつもりです。
もしも解説が聞きたいという希望が有れば後日追記するかもしれないです。

①メインのカード
②EXのカード
③その他不採用カード

①のカード群

・《剣神官ムドラ》
基本的にドロー効果の失敗で墓地に送るのが目的。初手に素引きしていても《アーケティス》の手札コストや最悪余った召喚権で場に出せば墓地メタとして機能する。一応レベル4なので《花札衛ー牡丹に蝶ー》と合わせて《バロネス》を立てたりすることもある。ほぼ先攻向けのカードなのでサイドでもok。

・《禁止令》
致命的な妨害となる《ドロール&ロックバード》などを未然に防ぐために採用。
他、前述の【ウイルス】カードと同様に《花札衛ー牡丹に蝶ー》でピーピングした情報をもとに相手のデッキのキーカードを宣言するなどして、デッキ自体を瓦解させる狙いもある。
今回のレシピではメイン採用としているが、サイドデッキからの採用もあり。

②のカード群

・《虹光の宣告者》
致命的な誘発へのケアとしての採用。
無効にできるのも大きいが、①の除外効果により《ドロール&ロックバード》《エフェクト・ヴェーラー》《幽鬼うさぎ》など一部の誘発をそもそも発動できない状態にできる点、バロネスに勝る。除外については、モンスターのみ対象なので、こちらのデッキでは除外されるカードが基本ないためノーダメージ。
2枚採用でも良いが枠の都合上1枚採用。

・《飢鰐竜アーケティス》
S召喚成功時のドロー効果、手札枚数に応じた打点上昇、手札をコストにフリチェでフィールドのカードを破壊する効果を持つ。
《花札衛ー桜に幕ー》+《花札衛ー牡丹に蝶ー》で出すのが基本。例外として《超こいこい》で☆2になったチューナーに《花札衛ー萩に猪ー》の組み合わせも可能。
能動的な妨害に乏しいこのデッキにおいてフリチェ破壊というのはかなり貴重なギミックである他、ドロー効果により展開札を引き込めるなど好相性の1枚。

・《カオス・アンヘルー混沌の双翼ー》
【花札衛】が全て闇属性であるため、《花札衛ー桜に幕ー》+《花札衛ー萩に猪ー》の組み合わせや《超こいこい》で☆2となった【花札衛】モンスターと《花札衛ー芒ー》の組み合わせで出すことも可能。
手軽に出せる除去効果持ち高打点ということもあり《花札衛ー紅葉に鹿ー》+《花札衛ー萩に猪ー》と合わせて後手捲りの盤面除去の手数が増えた。他のモンスターへの戦闘破壊耐性付与や各種【ウイルス】カードの媒介となれる、《御前試合》で共存できるなど先攻でも役割が多い。

・《フルール・ド・バロネス》
言わずと知れた現代シンクロモンスターの顔。
《虹光の宣告者》同様、誘発のケアとしての役割が大きくこちらは無効効果を使用しても場に残る点で差別化できる他、効果使用後次のターンのスタンバイフェイズに《虹光の宣告者》を蘇生させることで、実質的な妨害数を減らさず誘発のケアができる点が優秀。
破壊効果は除去として使うのはもちろん、展開中に場が埋まってしまった場合に、自分のモンスターを破壊してモンスターゾーンを確保したり、各種永続罠カードの解除、2枚目以降の《超こいこい》を伏せて墓地効果を使うために破壊するといった動きも可能。
《群雄割拠》で共存できるのも強み。

・《見習い魔嬢》
闇属性モンスター2体という比較的緩めの条件で出せる。500打点上昇は横並びしやすい【花札衛】にとっては決して馬鹿にできない数値であり、攻守100の【花札衛】×2で出せれば破格の強化となる。前述の通り《闇のデッキ破壊ウイルス》の要求値をクリアしたり、後手の展開でワンショットできない場合、自爆特攻させて墓地の【花札衛】を回収する動きも可能。

・《閉ザサレシ世界ノ冥神》
横並びの得意なテーマであるため比較的出しやすい。苦手な破壊耐性持ちの高打点モンスターを除去する際に必要。環境に合わせた採用が必要。自由枠。

・《超弩級砲塔列車グスタフ・マックス/ジャガーノート・リーベ》
言わずと知れたランク10のワンキルセット。必須枠ではないが、当時のレシピでは《次元障壁》への貫通札として採用。《花札衛ー紅葉に鹿ー》×2や《カオス・アンヘルー混沌の双翼ー》《フルール・ド・バロネス》と合わせて、盤面の除去後に8000ダメージを叩き込めるため好相性。必ずしも必要なわけではないが狙えたら強いという感覚。2枠消費してしまうということもあり、一応自由枠。

③のカード群

【エクシーズ関連】
・《天霆號アーゼウス》/《No.77ザ・セブン・シンズ》
勘違いする方もおおいのですが、このデッキでは《天霆號アーゼウス》や《No.77ザ・セブン・シンズ》は重ねて出すのではなく《花札衛ー桐ー》×2で正規召喚します。
よって先攻1ターン目やメイン1に《天霆號アーゼウス》が着地したり、後手からいきなり《No.77ザ・セブン・シンズ》が効果を使ってきたりという普通のデッキでは起きないことが起こります。今回はシンクロに重きを置いた型としたためこの辺は不採用です。

・《落ち消しのパズロミノ》
リンク先に特殊召喚されたモンスターのレベルを変動させる効果を持ち、エクシーズ型の補助的役割として運用。高レベルは難しいので大体が☆8への変換になる。地味に除去効果持ち。

・《ギャラクシー・クィーンズ・ライト》
場のモンスターのレベルを対象のモンスターに揃える効果。並べにくい☆12モンスターを複数用意したりする際に使用していた。引けたらラッキー程度のロマンカードだったが、《フォトン・ジャンパー》の登場によりあちらが【花札衛】で捨てられるとサーチできるようになったため、微妙にシナジーが強化された。


【リンク関連】
・《I:Pマスカレーナ》《S:Pリトルナイト》
特殊召喚制限がつく前に《I:Pマスカレーナ》を先出ししておくことで事故、妨害で展開が止まった際最低1妨害残せる。
相手ターンに展開するため【花札衛】の制約に引っかからない点が○
ただし、「先に《I:Pマスカレーナ》を出して展開する」=「2枚分のリソースを余分に消費する」ことになるため、先出するのにも意外と勇気が必要。
どちらも《御前試合》対応、《S:Pリトルナイト》は《群雄割拠》にも対応。

・《リンクリボー》《サクリファイス・アニマ》
☆1【花札衛】を単体で能動的に墓地に送りつつ《札再生》の発動条件を満たすことができる。どちらかと言うと事故軽減要員なため、EX枠を圧迫しているため不採用。

・《混沌の戦士カオス・ソルジャー》
高レベルモンスターが多いため耐性付きで出すことが容易。ただし、召喚条件が《花札衛ー月花見ー》とほぼ一緒でありあちらを優先しがちになる。枠を圧迫するため不採。
20万するやつじゃない方。

⒊デッキ解説

3-a.初動展開

今回の【花札衛】デッキには1枚初動になりうるカードが
《花札衛ー松ー》3枚
《花札衛ー桜ー》3枚
《花札衛ー桜に幕ー》3枚
《超こいこい》3枚
の計12枚採用されています。
一般的なデッキであれば12枚が初動というのは【プランキッズ】並の安定感があるデッキに相当します。が、【花札衛】は違います。

脅威の1枚初動12枚

まずここで言う1枚初動の真の意味は「これ以外のカードからは一切動き出せない」「あくまでも"初動"であり、その後デッキが回るかはまた別の話」という大変ぶっ飛んだものになっています。

前者に関しては事故った時にとりあえずセットエンドして誘発でいなす、といったことすら許されず、後者に関しては明確な初動からの展開ルートがないため、初動を引きさえすればこの盤面が約束される、というよう保証もありません(プランキッズ羨ましい)。
よって『初動展開』の項目ではありますが、この項目で伝えられることはとりあえず、上記のカードを初手に引き当てて、そのカードから動いてください、これしかありません。

〈展開動画〉
ないです。

3-b.展開のポイント

普段なら2つ目の展開ルートを紹介しているタイミングですが、そもそも2つどころか1つもルートと呼べるものが存在していないため『展開のポイント』としてごまかしながら解説していきます。

Q1.【花札衛】の縛りって?
A.いわゆるカス札(攻守100のモンスター)が持つ共通効果の特殊召喚を行なった後につく制約です。


この効果を使用するとテーマ外の召喚・特殊召喚が不可能になります(セットは可能)。

①が共通効果

召喚も禁じられている点、類似する縛りよりかなりキツめであることがわかるかと思います。
しかし、幸いにもこの制約は「発動後」に適用されるもの。つまり、この効果で特殊召喚する前で有れば制約を掻い潜って、(不)自由に展開が可能となるわけです。
私は【花札衛】デッキを回す際、この制約をいかに掻い潜るか、そして掻い潜って展開した結果の落とし所、妥協点をどうするか?と言う点を常に意識の中心に据えています。

○補足【制約『するターン』と『したターン』の違い』


Q2.共通効果を使わずにどう展開するの?
A.制約の付かない展開札があります。


確かに「カス札」の共通効果で展開すれば横並びすることは簡単ですが、出だしから共通効果で展開している様ではまだまだ【花札衛】初心者です。【花札衛】には、実は制約のつかない展開札もちゃんと存在しています。

これらのカードは制約なく効果を使うことができる展開札です。
《札再生》は墓地に【花札衛】がいることが前提にはなりますが、手札に加えたモンスター以外も特殊召喚でき、召喚条件も無視できるため《花札衛ー桜に幕ー》を回収しつつ他のモンスターを特殊召喚できれば、再び《花札衛ー桜に幕ー》特殊召喚し、モンスターを横に並べることができます。
また、この時《札再生》で特殊召喚するモンスターが「光札(こうふだ)」(攻守2000のモンスター)であれば追加効果で「カス札」の特殊召喚も狙えます。ちなみに「光札」の効果は使用しても制約はつかないです。

召喚条件無視なので特殊召喚可能!

こうした効果の積み重ねで盤面に【花札衛】を出力していきます。

Q3.制約のかからない展開はどのくらい頑張ればいいの?
A.落とし所としては《虹光の宣告者》と《フルール・ド・バロネス》です。

実際問題、縛りのつかない展開にも限度があります。しかも展開に運の絡む【花札衛】ですから、上振れと下振れがすごいです。極端な話先攻で《フルール・ド・バロネス》+《天霆號アーゼウス》+【花札衛】シンクロモンスターみたいな上振れ盤面まで行けることもあれば、縛りを気にするあまり、盤面が先細りしてまともな展開すらままならない時もあります。
そこで考えた「落とし所」としての妥協案が《虹光の宣告者》と《フルール・ド・バロネス》です。
展開のイメージとしてはざっくり下の様な感じです。

回している側の体感としては、さほど無理なく展開できる範囲であり、かつ展開することで得られるメリットのバランスが絶妙に取れているいい塩梅だと思ってます。
実際は上記展開をした後に、続けて【花札衛】側の展開をしなければいけないため(そのためのニビルケアなども兼ねて先に展開しているため)展開後、それなりのリソースを手元に残せる程度のコンパクトな展開に留めておく必要があるのです。

Q4.とりあえず《バロネス》目指せばok?
A.そうとは限りません。

手札の状況次第ですが、無理に《バロネス》を狙うことがリスクになる場合もあります。
「無理して《バロネス》にいけないこともないが1妨害で終わりそう」、逆に「早めに見切りをつけて【花札衛】縛りで展開すれば複数妨害狙えそう」など、手札と都度相談してどの段階で見切りを付けるか、ここが意外と難しいところです。
場合によっては《虹光の宣告者》までで止めておいた方がいいなどその時々の手札との相談が必要になってきます。
ここまでなら自分の問題ですが、当然のように相手からの妨害も飛んできますから《灰流うらら》一発投げられて即死、というのもある程度ケアして動きたいところ。
私自身「ここで賭けに出なかったら盤面が安定していたな」と悔やむことも多々あります。

デッキを回す上での思考の段階を模式的に表したのがこちらです。

ここまでの展開のポイント、要点をまとめると以下の通りです。
①如何に【花札衛】の縛りを掻い潜るか。
②その時々で展開の妥協点を考える。
③縛りなし展開にどこで見切りをつけるか。

3-c.後攻展開

さて、デッキ解説最後の項目になります。
ここまで先攻展開のお話でしたが、ラストは後手の展開についてです。
考えることの非常に多かった先攻展開に比べて後攻は比較的シンプルです。
基本的に私の考える後手まくりのプランは大きく分けて①後手ワンキル②後手捲り→制圧盤面の2種類です。

①後手ワンキル
こちらはマスターデュエルのNRフェスなどで【花札衛】を握ったことのある人ならばなんとなくイメージがつくかもしれません。
後手捲りのメインとなるのは【花札衛ー萩に猪ー】【花札衛ー紅葉に鹿ー】これらはそれぞれターン1のないモンスター、魔法・罠破壊効果を持ちます。

モンスター破壊
魔法罠破壊

しかもこの効果、なんと発動時に破壊できるかどうかが確定していないため対象に取らない破壊効果になっています。その為決まれば確実に除去が成立する上、破壊を警戒するなら相手は成功するかどうかわからない効果に対して妨害を使わなければいけないという非常に厄介な効果です(しかもターン1なし)。
【花札衛】特有の運頼みが初めてプラスに作用しましたね笑
話を戻しますが、後手のプランとしては【花札衛ー柳ー】でデッキを回しつつ、これら2枚を使って相手の盤面を削り、打点を揃えて殴り勝ちます。
加えて、ここでまた役に立つのが《カオス・アンヘルー混沌の双翼ー》《フルール・ド・バロネス》です。どちらも除去効果を持ちますが特に《カオス・アンヘルー混沌の双翼ー》は《花札衛ー萩に猪ー》+☆3【花札衛】モンスターでシンクロ召喚できる為、《花札衛ー萩に猪ー》でモンスターを、その後シンクロ召喚成功時効果で魔法罠をと言ったように連続で除去をすることができます。
モンスターか魔法罠か、対応した方が引けない為除去しきれない、という悩みを破壊と除外で補ってくれるこの☆10シンクロ2体は本当に優秀です。
ライフをとりに行く手段としては基本的にメインデッキの「光札」や《月花見》で2000×4を用意したり《超弩級砲塔列車グスタフ・マックス》からのワンパンを狙ったりなど、いろいろな方法で打点は用意できるようになってます。

②後手捲り→制圧盤面
上手く盤面を返したもののやや打点が届かずワンキルにまでは至れないという時も事実存在します。このような場合の立ち回りのポイントを2点紹介します。

まず1点目。そもそも論ですが花札の勝利条件は8000ライフポイント削ることではありません。6500削れれば十分です。なぜなら【花札衛】のエースモンスター【花札衛ー雨四光】には相手ドローフェイズに1500バーンを与える効果があるからです(デッキコンセプトのところでちょっとだけ触れてました)。

「あ、対象に取れないんで無限泡影打てないですね」

実質対象耐性がある為《無限泡影》を受け付けず、ほぼ確実にバーンで焼き切れます。
仕込みとして事前に《花札衛ー牡丹に蝶ー》でトップに《無限泡影》を置いてあげればファンサービスもバッチリですね。

2点目、モンスターを除去しきれずかつリソースも枯渇してしまい、ワンキルまで至れないと悟った場合のポイントです。
ズバリ、「光札」で殴る、です。

《花札衛ー芒に月一》《花札衛ー松に鶴ー》《花札衛ー桐に鳳凰ー》の3種類はバトルフェイズ中に条件を満たすとドローを行える効果を持っています。
重要なのはこのドローが普通のドローだということです。つまり普通に手札が増えます。
この増えた手札をもとにメインフェイズ2で追加展開を行って、先攻展開の時の様な最終盤面を目指していきます。
「光札」を特殊召喚する方法は正規召喚の他、《花札衛ー月花見ー》《札再生》《超こいこい》の墓地効果で召喚条件を無視して特殊召喚できます(非正規の手段の方が多い...)
注意点としてそれぞれドローするために必要な条件が異なっているので、攻撃する順番には気をつける必要があります。

⒋まとめ

今回のデッキではテーマ外のカードを活用した【花札衛】デッキの展開について解説していきました。
メインデッキの中心カードが不採用だったり、サイドデッキが永続罠カードほぼ一色だったり、公認に持っていくのにほぼ誘発が入ってなかったりとなかなか異色な構築になっていたかと思います。
先攻後攻のデッキの回し方についても自分の頭で考えていることや気をつけていることを、出来るだけ文章に起こしてみました。
もっと詳しく聞きたい、カード1枚ずつの解説も聞きたいという酔狂な方がいらっしゃいましたら是非コメント、Twitter、質問箱なんでもいいのでご連絡ください。

☆ちょっと小話
私は昔から「如何に【花札衛】の制約を掻い潜って、展開するかが腕の見せ所」と身内卓で言ってまして、それを当たり前だと思っていた身内が遊戯王の日に出会った【花札衛】使いにそのことを話したところ「え、なにそれ、知らない怖」と言われたというエピソードがありまして笑
その時に自分の回し方がメジャーではないのかもしれないと気づいたのがnoteを書いてみようと思ったきっかけでした。
マイナーなデッキのマイナーな構築のマイナーな回し方をらしていた可能性があるわけですね笑

⒌終わりに

【花札衛】のデッキ解説、お楽しみいただけたでしょうか?
恐ろしく癖の強いテーマを勝たせたいが為の、恐ろしく癖の強い戦法を列挙しただけになっていますが、最終盤面を見てみると、あれ?このデッキもしかして結構強いんじゃね?という錯覚に陥る人もいるかもしれません。
しかし、落ち着いて考え直してください。
展開ルートも存在せず、初動が初動になる保証もなく、手札誘発もほぼ積むことのできないデッキを握るなんて自殺行為です。ましてやこんなデッキで公認に行くなんて気の沙汰とは思えません。

それでも公認大会に【花札衛】を持ち込みたい、そして結果を出したいと考えて形にしたのが今回の構築でした。
個人的には現在のカードプールでの最適解に近い構築に辿り着けたと思っています。
公認では2-1までは成績を伸ばすことができましたが、優勝はなかなか難しそうです。機会を見つけて再チャレンジしたいですね。

またこの記事をきっかけに、クセの強いデッキを組んでみたい、【花札衛】面白そう、自分も「こいこい!」したいと少しでも思っていただけたなら本望です。マイナーカードに幸あれ。

※類似するレシピ、展開ルートを事前に考案、使用していた方がいた場合、当記事にその方のオリジナリティを否定する意図はありません。


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