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自分にあったESLのレベルの選び方

Hello there! 英語コーチのMaikoです :-)

現在英語コーチングでサポートさせていただいている方は半分くらいがいわゆる「駐在妻」と呼ばれる方々です。配偶者の駐在や留学に帯同して海外で生活している方です。

多くの駐在妻の方は、現地でのESLを経験しますが、自分に合っていないレベルだと苦労を感じることが多いようです。簡単すぎてもつまらないし、難しすぎてもストレスだし..。

そこで、今回はどんなレベルを選べばストレスもあまりなく、かつ上達を実感できるのか、ということについてお話しして行けたらと思います。
アリゾナ大学のTESOL(英語教授法)のコースを修了し、アメリカのESLに生徒としてもボランティアとしても通っていた筆者なりの考えをシェアします:-)

第二言語習得論の観点から

第二言語習得論とは、第二言語や外国語をどのように身に付けるかと言うことを研究する学問です。
その分野の第一人者であるスティーブン・クラシェンという言語学者は、一番上達するのは「i+1」のレベルと提唱しています。
この「i+1」と言うのは、今もっている知識やスキル(i)よりも、少し難易度の高いもの(+1)と言う意味。
ちょっとぼやっとしていてイメージしづらいのですが、まぁちょっとだけ難しく感じる教材を使って練習するといいよ、ということです。

これを元に考えると、ESLでも少しだけ難しく感じるレベルが一番伸びます

例えば、授業で扱うリスニングの練習問題が、100%は聞き取れないけれど頑張って集中して聴けば重要な部分は分かるくらい。リーディングであれば、知らない単語はチラホラ出てくるけれど、それのせいで内容が分からなくなることはないくらい。(前後の文脈である程度推測できくらい)

文法に関しては、中学高校で英語の授業を取っていた方が多いと思うので、おそらく全く知らないことを学ぶということはあまりないかな、と思います。文法事項としては知っているけれど、会話の中で自由に使えていなければ「+1」としていいかなと思います。

性格の観点から

同じレベルでも、「ちょっと難しい方が燃える」と言う人と「ちょっと簡単な方がストレスなく頑張れる」という方がいると思います。

ちょっと難しい方が燃える」方については、先ほどお伝えした通りちょっと難しめのレベルが第二言語習得論の観点からも一番伸びるので、そのレベルを選ぶといいと思います。

逆に「ちょっと簡単な方がストレスなく頑張れる」という方に関しては、自分のレベルぴったり、もしくは少し簡単に感じるレベルからのスタートでも問題はありません

特に海外のESLだと、色んな国から来た人がレベルチェックテストに合わせてごちゃまぜにクラス分けされます。そんな時あるあるなのが、南米出身の人は文法はぐちゃぐちゃなのにとにかくよく喋る!ということ。

中にはこういう人に圧倒されて、なかなか自分が話すチャンスが得られなかったり、自信を無くしてしまう人もいたりします。

そんな方は、少しレベルを落としてみてもいいかもしれません。

レベルを落としても、全く学びがない授業はないかと思います。それどころか、低めのレベルだからこそ得られることが3つあります。

一つ目は、自信をつけられること。周りの人の学習レベルが下がるので、相対的に自分がクラスの中で知識やスキルが高くなり、結果的に問題の正答率が上がったり、練習が上手くいったりして自信が付きます。問題を間違える心配が少ないため積極的に発言できるようになります。

二つ目は、積極的に発言できることによって、スピーキングの練習がたくさんできること。日本の学校教育ではあまりスピーキングの練習をしないため、知識と会話スキルにギャップがある方が多いですが、このギャップを埋めるのを助けてくれます。クラスの中とは言え人前で話せるようになったら、実際の会話で一対一で話すことのハードルもだいぶ下がるでしょう。

最後に、授業内容について深い理解が得られること。クラスではペアワークやグループワークをすることが多いですが、自分が周りより知識が優れている場合、周りの人のために説明する機会が増えます。

学習の定着度を表すラーニング・ピラミッドというものがありますが、これによると能動的・主体性が必要なことになるほど学習定着率が高いと言われています。例えば、「授業で聞く」だけでは定着度は5%程度ですが、「人に教える」ことは90%にまで上がります。

クラスメイトに教える時は、いつでもスラスラと教えられるとは限りません。教えられないところに、さらに理解を深める鍵があります。疑問に思ったところはその場でも授業後でも良いので、先生に質問すると良いでしょう。

最後に

多くのESLでは最初にレベルチェックテストを行います。基本的にその結果を元におすすめされたクラスを受講すればよいと思います。

しかし、レベルチェックテストが無かったり、実際に受講し始めて違和感を感じる場合などは今回の記事を元にレベルを選んでみてください。

クラスの体験をさせてくれるところも多いと思います。実際に体験してみて自分の感じ方を大事にしてくださいね。

もし現在お悩みの方がいらっしゃいましたら、お気軽にコメントください。

最後までお読みいただきありがとうございます。お悩み解決のサポートになっていれば幸いです◎

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