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一段ずつ階段を上るように転職し、コトに向かう大切さに気づいて出戻りした話

こんにちは。株式会社LiBの相ヶ瀬です。

タイトルの通り、私は1年前に一度LiBを退職したのですが、現在はLiBに再入社(出戻り)しております。
退職するときには、まさか自分が出戻りするなんて1ミリも思っていなかったはずなのに、何がどうなってなぜ今LiBにいるのか?自分でも不思議なこの経験を言葉にしつつ、転職活動における会社選択の1つの事例として共有できればと思います。

これまでの経歴

2014〜2017:SIerで営業
2017〜2021:LiBで営業・IS立ち上げ・CS
2021〜2022:Vertical SaaS企業で新規事業
2022〜:LiB

転職① 「仕事を楽しむ」とは?

新卒ではSIerに入社。私の社会人生活は毎日テレアポ部屋に篭り、1日100件新規架電するような日々からスタートしました。
正直当時は、何のために働くのか?などは考えもしなかったので、仕事は楽しむものではなかったし、与えられたミッションをクリアする方法だけを考えていたように思います。

3年半ほど働いたころ、「このままずっとこの会社に留まるのか?」という考えが浮かびました。当時25歳、お決まりのモヤモヤ期に突入します。
何も整理ができていないまま転職活動を始め、流れに身を任せて面接へ行ったことも。そこで、甘い気持ちを見越されて失敗を繰り返します。
経歴や経験については話せても、退職理由と入社理由がつながらない…。

失敗をすると解決をしたくなるタイプの私は、「自分のキャリアにおける課題は何か?解決に向けて改善する場所はどこか?」を初めて考え始め、転職へのスイッチが本格的に押されました。

LiBとの最初の出会い

ちょうどその時、LiBから運良くスカウトをもらいました。
当時(2017年ごろ)のLiBは、ぐいぐい伸び盛りで、色々アクセルを踏んでいた時期でした。

正直、ベンチャー企業で働くことがどんなことか何も考えていませんでしたが、当時のLiBメンバーの考え方や想いに触れるたびに、今までの環境では得られることもなかった刺激を受け、どんどん惹かれていきました。

ただ、唯一ピンとこなかったのは「仕事を楽しむ」ということ。
面談で話した方たちは皆すごく楽しそうに仕事をしている印象で、自分がそうなるイメージがつかず、面接官だった佐藤に「仕事は楽しむものではないと思います」みたいな強気な発言をした記憶も…。
他に話したことを忘れるほど、このことだけは強烈に覚えています。

この件は、「仕事を楽しむ」ってどんな世界なんだろう?を考える、大切なターニングポイントになりました。

仕事を楽しめるようになった、大きな転機

入社直後は、怒涛の毎日。『LiBzCAREER(現LIBZ)』の営業として、1日8時間労働ではとても時間が足りない日々を過ごしました。
新規アポを取りながら新規提案と既存顧客へのフォローアップ。
当時はオンライン商談もまだネガティブな時代、毎日1日中外出で、疲れ果てて夜オフィスに戻り作業…。

でも、「これがベンチャーか!」と自分を適応させ、食らい付いていくぞという気持ちでいました。

その後、大きなチャレンジの場を2回与えてもらいました。

1回目はインサイドセールスの立ち上げ。私とアルバイト2名で始めました。
リーダシップを持って仕事をすること、自分のナレッジを人に展開すること、メンバーへのフォローをすること、当たり前ですが明確に実感しながら仕事をすることはとても難しかったです。
その後、のちにLiBで多大な影響力を発揮する花井が加わり、組織を作る過程を直近で見ることができたのは大きなターニングポイントとなりました。

2回目のチャレンジは、カスタマーサクセスです。
ここでは思考の種類や今まで必要ではなかったスキルを習得する機会に恵まれました。
営業とは違って点ではなく線で顧客と向き合い続けること、先回りして予測を立てること、課題設定と分析をとことん繰り返すことなど…。
とにかく当時の上長から学ぶことが本当に多く、思考の深さや広さが圧倒的に変わった気がしています。
このタイミングで、自分が人生で初めて、純粋に「仕事を楽しむ」ことができていたように思います。

転職②  スキルを極めたい!

この流れで突然、なぜ卒業となったのか。

その理由は、自分のスキルについて考え始めたからです。
具体的には、初めて仕事が楽しいと思うことができた「カスタマーサクセス」のスキルを極めたくなったのです。

転職サービスのカスタマーサクセスは、採用成功とともに終了する運命です。つまり、「終わりがあるカスタマーサクセス」。
チャーンレートもあってないようなもので、サクセスした=採用できたから契約終了する、ということも多々あり、いわゆるSaaSサービスのカスタマーサクセスとは全く別物になります。

よりスキルアップするためには、やはりSaaSサービスを経験するべきでは?と考えたのが、転職を考えた最初のきっかけです。
ただ、すぐ動けるか?というとそうでもない。当時のLiBは大規模なシステムリニューアルに伴い、戦乱の世でした。
誰かにあまり相談もせず、自力で動いてみることに。タイミングよく、次の転職先となるSaaS企業と面談する機会がありました。

2回目の転職

話を聞くと、ちょうど新規事業を立ち上げ中で、私の経験が役に立てる可能性があり、声をかけてくださったとのこと。
私はSaaSサービスのカスタマーサクセスをやってみたい!と思っていたので、少し悩みました。
でも新規事業立ち上げ最中のフェーズ、カスタマーサクセスをがっつりやれるわけではないけど、きっと将来役に立つ。
何よりも、「今しかできないことにチャレンジしたい」という思いが湧き、意思決定をしました。

入社後は様々な壁にぶち当たりながらも、かなり楽しんでいました。
入社して2ヶ月後にはプロダクトリリースだったので、急ピッチでオペレーション構築、営業活動、仕組み化。
旗振り役を買って出て、多くの人を巻き込みながら無事最初の一歩を踏み出した。(LiBで得た経験を、出し尽くせる限り出していたように思います。)

ただその中でも特に難易度が高かった壁が、ピープルマネジメントです。マネジメント経験はほぼ皆無。悩みまくりました。

社内社外の色々な人に相談をし、アドバイスをもらっては試す。初めてのガチマネジメント。そう簡単にはうまくいきません。迷い・誤りの繰り返しばかりでした。
ですが同時に、LiBでは経験できなかった機会に多く恵まれ、たくさんバッターボックスに立つことができました。

業界シェア率も高く、顧客から圧倒的な支持を得てPMFしているサービスを持っているため、トップランナーとしてこだわりを追求しているであろう会話が日常茶飯事。社員1人1人がミッションの体現者として顧客と向き合い、ファンを増やし続けるために全力を注ぐ。

過去があっての今だとは思いますが、本当に一体感があり強い組織だなと思いました。

そんな組織を横目に見ながら、新規事業でも「ここにこだわるのか!」と学ぶことがあったり、社長と日々会話を重ねる中で「この視点から見るのか!」「多分ここと繋がるんだな!」と自分の視点が上がる瞬間をわかりやすく実感することができました。

転職③ 本当は何がしたいのか?

ピープルマネジメントへの課題感を抱えながら、個人としての視点が上がった実感を得た頃、私は急激に自分の方向性を見失ってしまいました。

これまでは、「自分がやりたいこと、自分が得たいスキル」を軸に意思決定をしてきました。しかしいざ視点が上がると、自分ではなく「事業や会社をどうしたいか?」を考え始めるようになったのです。

改めて、根本的な問いを自らに投げかけました。

「今この事業やミッションに、心から共感できているか?」

・・・答えはNoでした。

と同時に「じゃあ私は何に共感できるのか?」「自分を本当に突き動かすものは何か?」ということに向き合う必要性に気づいたのです。

2度目の転職から1年、自分が何をしてる瞬間が最もやりがいがあったかを振り返ると、それは「新人育成をしている時」でした。
それも、業務について教えている瞬間ではなく、「キャリアの描き方や自分との向き合い方」「どんなポータブルスキルを身につけるのか」などをメンバーと一緒に考えている瞬間に、心が熱くなっていたことに気づき、自分でもハッとしました。

どんな会社でも、結局は「人」が組織を作る。「人」のキャリアや成長に介在することが、私が最もやりがいを感じることができるのかもしれない。

自分が熱中できる領域だからこそ、こうしたい!という意見も出てくるし、ペインを解消するための議論にも積極的に参加できる。
この1年間、意見出しやディスカッションの場で思うようにパフォーマンスを出しきれなかったことに悩んでいました。
これかもしれない。

個人が会社を選ぶとき、あるいは企業が内定を出すときに「ミッション共感が大事」とよく耳にしますが、お恥ずかしながら、自分が体験したことでようやく繋がりました。
このまま働き続けると自分も苦しいし、会社に対しても、一緒に働くメンバーに対しても申し訳ない…。

3回目の転職

入社して1年、まさか自分が短期で転職するなんて思ってもいませんでしたし、スキルアップという軸だけで会社を選択していたことをはっきりと認識した瞬間は、とても浅はかだった気がして、自分自身にがっかりしました。

一方で、自分が本当に共感し、「コト」に向かえるものはなにかに気づくこともできました。
私が共感できる領域は、やっぱり「人」に関わる事業。
古巣のLiBが、まさにそれでした。

実はLiBメンバーから「いつ戻ってくるの?」と常々お声がけをいただいていたのですが、私としては「戻るなんて絶対ない!私のルールに反する。」と思っていました。

でも、改めて自分の共感ポイントと事業のミッションが重なることを認識し、一旦フラットに考えようと、選択肢としてLiBの選考も受けることを真剣に考え始めました。

そもそもLiBを卒業した理由も会社に対してのネガではなかったので、自分の気持ちに折り合いをつけるだけ。腹をくくり、正式にエントリーしました。

選考は、出戻りだからといって特別通行手形はありません。しっかり3回面接です。
私自身も、「本当に今の自分が『コトに向かえる』要素が揃っているのか?」を確認するために会話をしました。
最終面接で松本から、コトに向かうには2つ揃ってることが大事だと言われました。

・事業やミッションに共感していること
・この仲間と共に成し遂げたいと思えていること


これを聞いた時に、その時の自分が足りていなかったこと、そして自分がこれからのキャリアにおいて大事にするべきものはこれだと、確信を得たのです。

意思決定

正直「出戻り」という選択はラクをしているような感覚もあり、めちゃめちゃ葛藤しましたが、「コトに向かえる環境」であることは間違いないと思えました。

私がLiBから離れていた1年の間に、LiBは大きく変化しており、なんならリブランディングまでしてました。社員も増えてました。

卒業した時は、人海戦術という言葉がぴったりで構造改革の真っ最中の苦しい時期だったのですが、なんかスタイリッシュに生まれ変わろうとしている…!?この1年で進化していることがたくさんあると感じました。

一方で、変化に伴い生まれた新たな課題や、まだ片付いていない課題も残っており、私自身もこの1年で経験をしたことを活かしながら共に頑張りたい、そう思いました。

まとめ

戻ってきてまもなく1ヶ月が経過します。
ゆっくりリハビリと言ってられないほど、キャッチアップしなければならないことも多いし、目の前の業務もたくさん。

でも、3回の転職のたびに一つ一つ自分に向き合い、大切にしたいものは何かを考えて再びLiBにたどり着いた今、迷いや不安はありません。

コトに向かうためには、「共に成し遂げたいと思える仲間がいるかどうか」が大事だと松本は言いました。
その点「出戻り転職」は、そこに確信を持てる、ステキな転職経路だと思っています。
今は、LiBのステキな仲間と、自分が成し遂げたいテーマにまっすぐ向かえている実感があります。

カルチャーフィットや人間関係など、目に見えにくく時間をかけないと判断できない部分に一度でも悩んだことがある方、大切なものに改めて気づいた方、「出戻り転職」も実は良い選択肢だったりするかもしれません。

LiB卒業生の皆さんにも届きますように。