汝 過ちを改むるに躊躇うこと勿れ
「この節操なし!」って言うの禁止ね。
わかってるんですよンなこたァ。自分が一番よーーーくわかってる。
だって、つい昨晩のことなんですよ。「ひとりてらり」は月ごとないし隔月の更新にしますって言ったの。わずか12時間後に撤回してこんな文章を書き始めるなんて誰より自分が予想外でしたよ。
あれから一晩経ちまして。
朝、ぐっすり眠って冴えた頭で、冷静になって考えたのね。
○
────諸君。
私はイーロン・マスクが嫌いだ。
私は、確かに、イーロン・マスクが嫌いだ。
旧Twitterを買収した彼が嫌いだ。
我々の期待に応えようとしなかった彼が嫌いだ。
改良ではなく変質を目論んでいた彼が嫌いだ。
我々のコミュニティを自分の事業に利用した彼が嫌いだ。
決済機能その他もろもろ余計なものを盛り込もうとする彼が嫌いだ。
Twitterという名前をこの世から消し去った彼が嫌いだ。
青い鳥のアイコンを消し去った彼が嫌いだ。
新たにつけられた「𝕏」という名前が嫌いだ。
異常なまでに「𝕏」に執着するその姿勢が嫌いだ。
まして、実の息子にまで「X Æ A-Xii(エックスアッシュエートゥエルブ)」という名前をつけたことには怒りすら覚える。もうキラキラネームってレベルじゃねえぞ。
挙げ句の果てには実子の名前について質問した記者に向かって「なんだ、俺の息子の話かwww パスワードか何かに聞こえたわwwwww」と大笑いしたエピソードとかマジで信じらん。自分自身が曲がりなりにも一人の息子を持つ親なので、多重的な意味で「ないわー」だしドン引きだったのだ。マジのガチで頭おかしいんかこのおっさんと思ったよ。
まあでも、そのくらいじゃないとね。
世界有数のビリオネアにはなれないのよ。多分。知らんけど。
○
だがしかし、それでもなお。
「𝕏」には数多くのユーザーがいる。
旧Twitterの頃から交誼の続いている友人たちも。
ここは、冷静になって考えよう。
イーロン・マスクに対する個人的な感情はいったん脇にどけよう。
noteでエッセイを書きました、小説の連載もはじめました。
それだけで自分は満足か? 望む結果が得られると思うか?
残念ながら否である。
現時点で、このアカウントにおけるnoteの記事ひとつに対する閲覧数は100に満たない。今後エッセイの更新頻度を落とすとなれば、それが上昇していく可能性はほぼゼロだろう。現状維持ならまだいいほうだ。常識的に考えて下降の一途を辿るはず。
エッセイや小説は、一定量以上の文章は、ただでさえ読んでくれる人の絶対数が限られる。少しでも導線は多い方がいい。
まったく腹立たしい話だが────本当に心底腹立たしいことなのだが、感情を度外視して論理的に考えると「𝕏」のアカウントを活用しないというのはただただ愚かだとしか言い様がないのである。
だってみんな、まだ「𝕏」のタイムラインを見てるじゃん。
それはもう毎日のように。
一方、noteのトップページなんて、noteのヘビーユーザーでもそんな滅多に見ないじゃん。あやしげなスピリチュアル講師とか、投資でこれだけ儲けましたみたいなうさんくさい記事がわんさかあって、それらをミュートやブロックで不可視化する機能はついてないからね。本格的に使うようになって正直びっくりしたもんな。
もともとnoteって、旧Twitterとセット運用されることが前提みたいなところがあったんですよ。ほとんどの書き手がそうしてるし。何ならnote運営もそれを推奨してた。こないだ買った「note必勝法!」みたいな本にも書いてあったくらい。
やっぱりね。
少なくとも、今は。
「𝕏」を使うしかないんだよ。
イーロン・マスクの靴を舐めるしかないんだよ……!!!!!!!!!!!
それではじめて、エッセイの更新頻度を落とせる。
いきなり小説の連載が始まっても、読んでくれそうな人に届く可能性が出てくる。具体的には旧Twitterのフォロワーさんとかにね。
実利を取ろう。
朝令暮改どんとこい。
恥をかいてもいいじゃないか。
汝、過ちを改むるに、躊躇うこと勿れ。
2023/08/07
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