木工作家としての自分note
私は木工作家です。
などと言うと驚かれる方もいらっしゃるかもしれません。古くからお付き合いいただいてる方はご存知かもしれませんが、noteではずっとこの肩書きは付けないできました。木工作家と言っても伝統工芸継承者とかではなく、いわゆるハンドメイド系の木工作家です。
そもそも私にとってnoteは趣味で絵を描く楽しみと交流の場であり、販売を目的とする木工につては極力触れないできました。営業目的ではない純粋な趣味の場としてのnoteでいたかったからです。
以下拙作イラスト抜粋(透明水彩&デジタル)
note発足当初から登録させていただいたこともあり、約6年このスタンスでイラストの投稿を続けてきました。しかしここ最近のnoteの傾向として
自分は何者であるか
について語る記事が目につきます。登録者の多くがクリエイターであるという場だからこそ承認欲求が強く出るのでしょう。noteとブログの違いがここにあるのではないかと。
ならば、
「自分は木工作家である」
と名乗ってみたらどういう変化が起きるだろうか? 最近はこんなことを考えるようになりました。モノを売りたいという営業目的ではなく、単純な承認欲求としてです。
では少しだけ木工作品を紹介します。DIYの延長程度のものか作家を名乗れるものなのかのご判断はお任せいたします。
山桜ベンチ。たまにはこんなのも作りますが
得意とするのは天然木材の色合いの違いを生かした小物です。
中でも一番メインで制作しているのが木の時計です。
天然木材の色合いを生かし、曲線タイプの木製針で個性を出したタイプ
2種類の木材を貼り合わせ曲面に削り込んで仕上げた曲面時計。
お客様との長年のやりとりから
・大きく見やすい文字盤であること
・天然木材の良さを失わなこと
・それでいてスタイリッシュで個性的であること
・大量生産ではない一品ものであること
を実現してきました。売れるためのモノづくりであり、現時点が一つの到達点だと考えています。
そして時とともに考え方も変わっていきます。
売れなくてもいいから自分流儀を提案したい
こんな思いから新たなチャンネルを発足させました。こんな感じです。
絵本に出てきそうな現実感も実用性もない時計。いや、時計機能もある木の塊(かたまり)といった方が適切でしょうか。心臓の鼓動のように動き出す針がまるで木が生きているような感覚を味わってもらえたら…。
10年以上木製時計制作に関わり、イメージ世界をイラストレーションという形で具現化してきたからこそ提案できるもの。
森の木々は植物としてその一生を終えても、人間によって木材としてカタチを与えられ第二の人生を歩み始めるのです。
今回はちょっと木工作家として語らせていただきました。今になって木工作家を名乗ったところでnoteでは実際何が変わるわけでもないし、変わる必要もないのですが、なぜ私が自然をテーマに物語を作ったり絵を描いたりしているのか、なぜ「森の声」を名乗っているのか、その一端を感じていただけると嬉しいです。
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