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【乳がん闘病記:15】がんの検問と言えるかも。センチネルリンパ節生検。

乳がん手術が決まった方は
きっと聞いたことがあると思うセンチネルリンパ節生検
知らない方の為に一体どういうものかというと

乳房で生まれたがん細胞が乳管を突き破って浸潤がんになると
やがて脇からリンパ管に入り込み、全身へと転移していきます。
リンパは脇から首の方へと流れていくので
乳がんの診察では脇から首筋にかけてのリンパ節に転移がないかを調べます。

もし脇のリンパに転移が見つかれば
乳房の腫瘍摘出手術の時に腋窩リンパ節というリンパ節を周辺の組織と共にまるっと摘出します。
ちなみに一昔前までは検査で転移が見つかっていなくても
乳がんは脇のリンパに転移している可能性が高い、ということで
腋窩リンパ節まで取り除く手術が一般的だったそうです。

しかしリンパ節を丸ごと取り除くと
腕のリンパ浮腫が起こりやすくなり、生活への影響も出て来ます。
それを考えると術前の検査で転移が見つかっていないのならば
リンパ節は出来るだけ残しておいた方が良い。

そこで術前検査で転移なし、の診断を受けた人は
本当にリンパに転移していないかの確認として
腫瘍摘出手術の際に乳房に近いリンパ節を少しだけ取り出して検査してみよう、と生まれたのが
センチネルリンパ節生検。

センチネルリンパ節というのが
乳がん細胞が最初に辿り着くリンパ節らしいのです。
乳房という小さな町を出て、全身という広い世界へ移動する大通りの入り口、といったところでしょうか。
そこで検問するようなものですね。

そのリンパ節を数個取り出して
2ミリ単位でスライスしてがん細胞が入り込んでいないか調べます。
もし、取り出したリンパ節全てにがん細胞が見つかれば
これはリンパ転移している、とみなして
後日、腋窩リンパ節郭清という摘出手術をすることになります。
しかし逆に取り出したリンパ節全てにがん細胞が見つからなければ
がん細胞はまだリンパ節に到達していない、と証明されたことになり
全てのリンパ節は温存となります。

そしてちょっと厄介なのが
取り出したリンパ節の一部だけにがん細胞が見つかった、という場合です。
これはその個数によって「要相談」となるとのこと。
例えば数個取り出したリンパ節のうちの1個にのみがん細胞が見つかった、とすると
がん細胞はセンチネルリンパ節にやって来たばかりで
ここから先へは出ていっていない、という可能性が高い
なので少し様子をみるべきか、それとも摘出するべきか
ここは全体の状況を踏まえて、相談しながら決めて行くことになるそう。

とまぁ、先生の説明を私なりに解釈するとこんなカンジです。
「検査で転移なし、と出ていてもここまで調べなきゃいけないんですねぇ。」と言うと
「検査は画像を分析することしか出来ませんから絶対ではありません。
間違いのない診断を下す為には、実物を調べるのが一番なんです。
なので取り出した腫瘍もリンパ節も見落としがないように細かくスライスして検査します。」と先生。

丁寧な説明で意義も手法も理解出来たので
生検も、もし生検でがん細胞が見つかった時の再手術も同意しました。
でも、何にも見つからないといいなぁ。

さて、7日は検査結果や術式の説明を受ける以外に
看護師さんから手術や入院に関する準備についてのお話もありました。
次回はその話と病院から配られたリストを合わせて考えた
入院に持って行くものについて書いてみようと思います。
まだ思考中なので抜け落ちているものもあるかもしれませんが(笑)


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