【乳がん闘病記:28】ご対面。手術後、初めて自分の右胸を見る。
退院初日の昨夜
初めて全身シャワーが許されました。
乳がん用ブラジャーを取り
いよいよ自分の胸を直視する瞬間がやってきたワケです。
TVでも手術シーンやケガする映像になると目を閉じてしまう位
痛々しいものを見るのが苦手なので
自分の手術痕を見るというのがとても怖くて
この日まで伸ばし伸ばしにしていました。
母も寝て一人になって
ヨシ、と覚悟を決めて脱衣所へ。
胸の揺れを抑えるリブバンドを外し
ドキドキしながら胸帯と言われる乳がん用ブラジャーを外すと
一瞬、「ん!?」
まず目に飛び込んできたのは全体のフォルムでした。
そして思ったのは
「あれ?意外と普通サイズ・・・。」
というのも
乳がん闘病記:14でお話ししましたが
私の部分切除、胸が小さくなる、と聞いていたんですよ。
でも第一印象はさっきの言葉でした。
何か、もっと全体的に小さな丸になると思っていました。
が、じっくり見て行けば
確かに左よりも若干小さい。
そして形も少々違います。
何と言いますか、正常な乳房って水風船みたいじゃないですか。
でも手術した胸は下にタプンとした感じがなくて
押しつぶされてちょっと横に広がったようなフォルム。
まぁだけど
一見しただけではほとんど違和感を感じないカタチ。
先生があの説明の時、
「左右同時に見ると右がちょっと小さいって分かるけど
左右の胸の大きさが違う人っているじゃないですか、あんなカンジ。」
と言っていましたが、確かに比べると何かちょっと違うかな?という程度。
退院前夜、そう言えば看護師さんにも
「これからは胸とブラジャーの間にタオルハンカチを入れて左右のバランスを調整すると思うけど、あなたは薄手のもの1枚でいいんじゃないかな。」
って言われたっけ。
確かにボリュームのバランスは1枚あれば充分そう。
カタチを整えるために、入れ方の研究が必要そうではありますが。
そして傷。
見たくないけど、一応確認。
腫瘍を取り出した中央付近と脇のリンパ付近は
防水テープの下にリンゴに巻いてあるような網目状の緩衝材っぽいものが被せてあって
傷自体はハッキリ見えませんでした。
ドレーンが刺さっていた部分だけは透明の防水テープのみで
小さな丸い傷跡が見て取れました。
そして3つの傷の周りには
いずれも赤黒い痣が。
痛いっ!
これは痛いよ~(泣)
そう言えば4月の細胞検査で針を刺した時も
赤黒い痣が出来てしばらく痛んだんでした。
今回はその時よりも広範囲。
そりゃあ、ちょっと動いただけで痛むはず。
これは、傷の完治なんてまだまだ先の話だなぁ・・・。
しかし
改めて、全体を繁々と眺めて思うのは
先生、グッジョブ!!
残された右胸に
先生の技術と患者への愛情を感じました。
心から感謝です。
これから大切に扱っていきたいと思います。
安心して5日ぶりの全身シャワー。
最初は恐る恐るでしたが
多少のお湯や泡では防水テープは剥がれないことが分かって
最後は思い切りバシャバシャ浴びてス~ッキリしました。
そして就寝時間
これまた手術以来初めてのリブバンド外し。
解放感。。。
この解放感からか
色々動いて傷が痛んだので痛み止めを飲んだからか
自宅に帰れた安堵感からか
横になった途端に爆睡。
病院では数時間おきに目が覚めていましたが
久し振りに朝までぐっすり眠りました。
リブバンド外して寝て傷口大丈夫かな、とチラッと思いましたが
まだ寝返りもゆーっくりしか打てないので
さほど胸が動くこともないようで、起きた時に痛みも出血もありませんでした。
体全体としては
元に戻るまでにはまだまだ時間がかかりそうですが
少しずつ
やっていいことや出来ることが増えているのも感じています。
小さな歩幅だけど、ちゃんと前には進んでる。
焦らず地道に回復への道のりを歩んでいこうと思います。
さて、これからしばらくは地味~なリハビリの日常ばかりになるので
がんになってこれまでに思ったこと、感じたことなどの話を
ちょいちょい織り交ぜていこうと思います。
次回は「1回だけ泣いた日」のことを書こうかな。
何故、あの日あの場所あのタイミングで泣いたのか
今ではとても不思議なんですけど(笑)
自分の治療や生活は何とかなるので、もしサポート頂けましたらご支援は近くの保護猫支援団体に寄付させて頂こうと思います。ネコ達に沢山生きる力をもらってきたから、せめてもの恩返しに。