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ツール・ド・おきなわ2022 その4 〜沖縄入り編〜

このNoteについて

このNoteは平凡なサンデーライダーのパパが仕事・育児・家事と両立しながら国内最大規模のアマチュアロードレース「ツール・ド・おきなわ2022」へ向けて奮闘した記録である。
果たして、限られた練習時間で結果を残すことはできるのか?!


沖縄入り準備

航空券とホテルの確保

9月頭早々にレースのエントリーを完了させたが、ここで安心するわけにはいかない。
ホテルと航空券は兎も角、今回は一才未満の子供を連れての大移動となるため、飛行機の座席はすぐに予約しておかないと子連れに都合の良い席が取れなくなってしまう。
さらに沖縄ではパンデミック以降観光客が減った結果、レンタカーの予約も争奪戦となっていると聞く。

そこで、嫁ちゃんに航空券+ホテル+レンタカーの予約を依頼するとともに飛行機の座席とレンタカーの車種も希望を伝えた。
筆者は初めての子連れ飛行機ということでどの辺りの座席を確保したら良いのか事前にリサーチしていた。
結論として最後尾付近が最も良いらしい。
これは子供がグズった際に立って歩きながらあやしたりできるし、CAさんに声がかけやすいからだ。
同じことを考える人は多いわけで、結局最後尾の座席は確保できなかったものの後方の同じく子連れのご家族の後ろの席を確保できた。
付近に同じ境遇のご家族がいればなぜか心強い(いざとなったらお互い様だと言える訳だし)。
また、レンタカーも我が家でお馴染みのVOXYを確保できた。
筆者の運転スキルはそんなに高くないので慣れない車だと緊張しちゃうのよね (爆) 

ロードバイク、その他の輸送手続き

2019年の前回大会の際はオーストリッチの飛行機用輪行バッグに愛車を詰めた訳だが、今回は子供の必需品を持ち運ぶ必要があるため前回同様の手段を講じることはできない。
そこで、QBICLE (キュービクル) バイクポーターに詰めてホテルまで配送してもらうことに。
もちろん離島なので輸送費は掛かるわけだが投資の差益で儲けた分をこれに当てるため特に痛みは無い(パンデミックで未来を読みやすくなっていたので儲けた人は多いことだろう)。
余談だが、筆者はロードバイク2台持ちなので、2週間以上前に配送手続きを完了させて、その後はもう一台の通勤用のロードバイクでトレーニングを継続することができた。
沖縄など本州から見て離島は配送を2週間前に済ませる必要があるので注意!!

ロードバイクの他、ベビーサークルや服、離乳食など当日持ち運ぶ必要のないものはすべて事前に配送手続きを済ませた。

QBICLE (キュービクル) バイクポーター
雨にも強いプラスチック段ボール

子育て応援要員の確保

東京ガスのCM「子育てのプレイボール」篇は筆者の境遇に非常にタイムリーで共感せずにはいられない内容だった(「子育てはチームプレーだ」ってやつ)。
ただ、CMの内容を羨ましくも思っていた。
というのも、筆者の住む千葉県某市は親族の住む地域から遥か遠方に位置するため普段頼ることができないからだ。
とはいえ、今回ばかりは初めての子連れ大移動ということもあってチームメイトを増やすべく交渉を開始。
幸い義母の手を借りることができそうだったため交通費諸々をこちらで持って応援をお願いした。
レース中はどうしても嫁ちゃんにワンオペを強いることになるのでこれで不安を解消することができる。
お義母さん、助かります!!

休暇申請

サラリーマンホビーレーサーにとって最も大切な能力がゴマスリと根回しだ!!
そもそも休めないと戦地に赴くことすらままならない。
筆者は先手必勝を取るべくレースの1ヶ月前に周囲に「この時期は休みます」と宣言している。
直前だと業務調整に四苦八苦するし、2ヶ月も前に周囲に宣言したところで忘れられるのが関の山なので、この1ヶ月前というのが絶妙なタイミングだと考える。
もちろん1ヶ月分の業務を逆算して毎日コツコツ終わらせる計画性あってこそだが。
かくして、3年ぶりのお祭りに備えて全集中の呼吸で仕事を片す日々を送った(計画通りにいかず休暇の前日の11/9に朝4:30から仕事してたのは内緒だぞ!!)。

沖縄入り

羽田へ

2022年11月11日(金)、早朝4:00羽田空港に向けて車を走らせる。
早朝の澄んだ空気と次第に顔を覗かせる朝焼けの空を眺めていると眠気など感じようものか。
パンデミックになっても腐らず地道に積み重ねてきたものだけが見られる景色。
筆者が運よく分断されず失業せず諦めることもなかった側にいられただけかもしれない。
だが、ポジティブに仕事面ではリスキリングしつつ家事・育児の合間にトレーンングを重ねる日々を過ごしてきた自分を褒めてやりたい。
ただの朝焼けの風景をこんなにも美しく感じられる感性を持てているのは心が暗黒面に堕ちていないことの証左といえよう。
いつの日か今は後部座席のベビーシートで寝ている娘にこの景色と共に「昔話」を聞かせられたら最高だろうな。

空港到着&那覇へGo!!

まず初めにベビーカーを確保した。
余計な荷物を増やしたくなかったため、今回の旅ではベビーカーは持参していない。
時期が時期なので、争奪戦になると予想していたが思いの外余っており嬉しい誤算だった。
嬉しい誤算がもう一つあって、ベビーカーをレンタルしたエリアでそのまま荷物を預けることができた。
ANAのサービスの質の高さに驚かされる。
お陰様で時間に余裕ができたため、展望デッキで娘に飛行機を見せてやることができた。
その後は少し早めに保安検査場をパスして勝負メシの「カツサンド」と「天むす」をゲット。
そんな実力はないが、勝負に勝てるし天下も取れるっていう願掛けもできたところでいよいよ決戦の地に赴くべく飛行機に優先搭乗する(空港では子持ちは何かと優遇される)。
那覇に到着するまでの間、嫁ちゃんの頑張りもあって娘が大泣きすることもなく平和な空の旅を満喫できた。
後で聞いたところ、筆者が日頃の激務から早々に寝落ちしてしまった後も娘は目を覚ましたままで、嫁ちゃんが必死に対応していたそうな。
たまたま、座席のモニターで子供向けコンテンツ、それも娘が好きなやつが見れたことも大きいが嫁ちゃんには頭が下がりやす…。
那覇空港に着いてからは、家族全員分の手荷物を収納したボストンバックを背中、両手で娘を抱き抱え小学生の時によくやった「カバン持ち」の格好でてレンタカーショップ行きのバス乗り場へ向けて移動を開始した(機内では全く戦力になってなかったので少し働かなきゃな)。
空港のゲートを出て最初の感想は案の定「暑っ〜」だった。
ここまではタイムスケジュールも含めトラブルもなく全て計画通り。

那覇空港到着後に記念撮影。3年ぶりの沖縄と「ツール・ド・おきなわ2022」の横断幕に心躍る

思い出の地巡り

現地入りした11月11日は毎年お世話になっている「アラマハイナコンドホテル」へ向かいがてら、「道の駅許田」で昼食を取る。
もずく天ぷらをはじめ懐かしい味に大満足!!
ホテルで家族が小休憩の間にホテルのフロントに配送済みのロードバイクを受け取り黙々と組み立て作業を開始する。
配送前にディスクブレーキ車のホイール着脱を練習していたこともあってスムーズにことが運んだ。
これならまだ間に合うか…。
嫁ちゃんに古宇利島に行こうと提案する。
筆者と嫁ちゃんにとって古宇利島は毎年訪れる特別な場所。
今回は娘という新しい家族も一緒だ。
嫁ちゃんと娘と古宇利島からの夕陽を見たかった。
着いた時には残念ながら曇ってしまったが、懐かしさを感じることもできたし、娘の写真も撮れたりで概ね満足することができた(嫁ちゃんも楽しんでくれてたら良いが)。
古宇利島からの帰路は別々、筆者はレンタカーに積んでいたロードバイクで自走させてもらった。
愛車のPinarello Princeに問題ないことを確認したかったのと、決戦前最後に自分との対話の時間を作りたかったからだ。
機材に異常はみられない、ペダルの掛かりやフォームもしっくりくる。
これなら何の心配もなく二日後の本番に臨むことができる、そう思った矢先、ついにこれまで完璧だった計画に狂いが生じる。
走行中に安全確認のため背後を振り返ったその時、首を痛めてしまった…。
今までのデスクワークが祟ったのか、機内で寝違えたのか、空港到着後の「カバン持ち」の影響か…原因はいくつか考えられるがとにかく首をやってしまい左後方を振り返ることが叶わない。
このタイミングで不安要素を抱えて本番を迎えることになってしまった。


2022年11月11日の記録

その5 〜レース前編〜

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